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Trademark Appeal Case

造語商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−10362(T2007−10362/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Crystal Chic」の欧文字及び「クリスタルシック」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなり、第14類「貴金属,キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,記念カップ,記念たて,身飾品,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,時計,貴金属製喫煙用具」、第18類「かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具,皮革」及び第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成18年7月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、「本願商標は、その構成中の『Chic』『シック』の文字部分は、『粋な、しゃれているさま、気がきいているさま』を表し、自他商品の識別標識としての機能を果たすことのできない文字部分である。同じく、『Crystal』『クリスタル』の文字部分が『細い絹糸を経糸に、毛糸を緯糸にし、細糸と太糸または合糸とを相互に入れた、ベンガリンに似た服地』等(増補改訂現代繊維辞典)を表し、品質を表す語であるから、指定商品中、第25類『被服,ガーター,靴下止め,仮装用衣服,運動用特殊衣服』との関係において、商標法第3条第1項第3号に該当し、それ以外の商品に使用するときは、品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「Crystal Chic」の欧文字及び「クリスタルシック」の片仮名文字を上下二段に横書きしてなるものであるところ、それぞれの文字は、同じ書体、同じ大きさでまとまりよく表されており、下段の片仮名文字は上段の欧文字の読みを表したものと容易に認められるものである。

そして、構成文字中の「Crystal」「クリスタル」の語についての意味については、広辞苑(岩波書店発行、第5版)によれば「クリスタル【crystal】」は「水晶。クリスタルガラスの略。」の意と記載され、一般にも「クリスタルガラス」の略などとして知られている語である。また、前記の拒絶の理由で示した「増補改訂現代繊維辞典」には前記のとおりの記載があるが、他の服飾関係の書籍(例えば「新・田中千代服飾事典」)にはその旨の記載がないことからすれば、商品の具体的な品質を認識し得ないものであって、原審説示のごとき意味合いを想起するとはいえず、「Crystal」「クリスタル」の語と「Chic」「シック」の語とを組み合わせた本願商標の構成文字全体からは、むしろ、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものとみるのが相当である。

さらに、当審において職権をもって調査するも、本願商標が、その指定商品を取り扱う業界において、取引上、前記の意味合いをもって、商品の品質を表示するためのものとして、普通に使用されていると認め得る事実も見いだせなかった。

そうすると、本願商標は、十分に自他商品の識別機能を有するものであって、いずれの指定商品について使用しても、商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものである。

したがって、本願商標を、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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