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Trademark Appeal Case

「Module Mounter」の記述性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−7524(T2005−7524/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Module Mounter」の欧文字と「モジュールマウンター」の片仮名文字とを上下二段に書してなり、第7類「電子部品をプリント基板に自動的に装着する電子部品自動実装装置,電子部品を基板に接着するための接着剤の塗布又は吐出装置,電子部品製造・組立装置及びその他の半導体製造装置,金属加工機械器具,鉱山機械器具,土木機械器具,荷役機械器具,漁業用機械器具,化学機械器具,繊維機械器具,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,製材用・木工用又は合板用の機械器具,パルプ製造用・製紙用又は紙工用の機械器具,印刷用又は製本用の機械器具,ミシン,農業用機械器具,靴製造機械,製革機械,たばこ製造機械,ガラス器製造機械,塗装機械器具,包装用機械器具,陶工用ろくろ,プラスチック加工機械器具,ゴム製品製造機械器具,石材加工機械器具,動力機械器具(陸上の乗物用のものを除く。),風水力機械器具,機械式の接着テープディスペンサー,自動スタンプ打ち器,食器洗浄機,電気式ワックス磨き機,電気洗濯機,電気掃除機,電気ミキサー,修繕用機械器具,機械式駐車装置,乗物用洗浄機,消毒・殺虫・防臭用散布機(農業用のものを除く。),機械要素(陸上の乗物用のものを除く。),芝刈機,電動式カーテン引き装置,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,電機ブラシ」を指定商品として、平成16年3月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『Module Mounter』と『モジュールマウンター』の各文字を二段に表してなるところ、本願の指定商品中の半導体関連の分野においては、『Module(モジュール)』は、複数個の部品を含んだもので電子部品を、また、『Mounter(マウンター)』は、実装する装置を意味する語と認められる。そして、電子部品は通常プリント基板に実装するから、本願商標は、全体として『電子部品をプリント基板に実装する装置』ほどの意味合いを認識させるものであって、これを、その指定商品中、『電子部品をプリント基板に自動的に装着する電子部品自動実装装置』『電子部品製造・組立装置』等の上記文字に照応する商品に使用するときには、単に商品の品質、機能等を表示する。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「Module Mounter」の文字と「モジュールマウンター」の文字とを上下二段に書してなるものであるところ、その構成中の「Module」の文字は、「既知の特性を持つ機能単位としての部品集合体のことで、そのまま『モジュール』と訳される」の意味を有し(英和コンピュータ用語大辞典第2版 日外アソシエーツ株式会社発行)、「モジュール方式」を意味する「Modular(モジュラー)」と関連同義語として把握、理解されている。また、構成中の「Mounter」の文字は、「取り付ける」の意味(ランダムハウス英和大辞典 小学館発行)を有する「mount」に「〜するもの、〜する人」の意味を有する接尾語「er」を付して、全体として「取りつけるもの」の意味を有するものと認められる。

更に、「マウンター」の文字については「表面実装用の部品をプリント基板の所定位置へ搭載する装置を使用し、機械により実装を行う方法。・・・」(P板.COMの用語集のマウンターの項)を意味し、使用されていることが認められる。

そうすると、上記意味合いよりすれば、本願商標は全体として、「モジュール方式で取りつけるもの」、より正確には「モジュール方式による表面実装用の部品をプリント基板の所定の位置へ搭載する装置に使用し、機械により実装を行うもの」の意味合いを容易に理解させるものとみるのが相当である。

ところで、最近の情報化社会において、パソコンや情報端末等各種電子機器、家庭用電化製品に半導体(IC)を組み合わせた電子回路が用いられていることは周知の事実であり、半導体製造等のエレクトロニクス業界においても、機能、性能を制御するための集積回路をプリント基板上に装着するための技術や製造機械の開発が行われ、データ量の増加に伴う処理能力や動作速度の向上に伴い、IC製造技術と実装技術の開発が行われ、そのための製造や実装する機器が開発されている実情にあるといえる。

そして、「モジュールマウンター」及び「モジュラーマウンター」の語が、電子部品(集積回路)をプリント基板上に実装するための機械を意味する語として取引上普通に使用されていることは、以下の各種新聞記事情報及びインターネットの情報から裏付けられるものである。

(ア)「ヤマハ発、高速モジュールマウンター発売」(2001.5.29日刊工業新聞社14頁)の見出しのもと、「ヤマハ発動機はプリント基板に電子部品を高速実装するモジュールマウンター『YV100XTg=写真』を開発、・・・」との記載。

(イ)「山形カシオが電子部品を取り付ける『モジュラーマウンター』の新製品を開発、販売」(2006.11.21山形新聞朝刊 4頁)の見出しのもと、「山形カシオ(東根市、磯崎雅樹社長)は、電子部品をプリント基板上に取り付けるモジュラーマウンターの新製品『YCM−7800VX』を開発し、販売を始めた。・・・」との記載。

(ウ)「industrial solutions」と題するパナソニックファクトリーソリューションズ株式会社のホームページ(http://industrial.panasonic.com/jp/products/product_cat2/AAAH000/A)には、「チップマウンター 電子部品をプリント基板上に装備する装置」として、モジュラーマウンターが写真とともに、「CM602−L 高速モジュラーマウンター」「CM402−M/L 高速モジュラーマウンター」「CM400−M/CM401−M/L モジュラーマウンター/高速モジュラーマウンター」「CM212−M モジュラーマウンター」「BM123/133 モジュラーマウンター」「BM221/231 モジュラーマウンター」との記載、

等多数掲載されている。

以上の事実よりすると、「モジュール方式又はモジュラー方式により電子部品をプリント基板の所定の位置に実装するための機械」を「モジュールマウンター」又は「モジュラ−マウンター」と称して、請求人も含め各社において製造、開発されていることが認められる。

前記実情を総合勘案すれば、「Module Mounter」及び「モジュールマウンター」の文字からなる本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「モジュール方式の電子部品の実装機」を表示したものと容易に理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとは認識し得ないものといわざるを得ない。

してみると、本願商標は、これをその指定商品中「モジュール方式で電子部品をプリント基板に自動的に装着する電子部品自動実装装置」について使用しても、単にその商品の品質、機能を表示するにすぎないものであって、前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、出願に係る商標について、その構成文字が有する意味合いを根拠に商品の品質、機能等を表示するものとするには、商取引の実際において、当該構成文字がある意味合いを有しているということのみでは足りず、更に進んで、辞書類や専門書を繙くまでもなく、通常の知識を有する一般的な取引者、需要者に、一見して直ちにその意味合いが把握、理解されるものであることが必要と解され、仮に原査定の意味合いを理解させるとした場合でも、その商品の品質、機能を暗示させる程度のものにすぎないこと、及び、請求人が自己の製造・販売に係る商品「電子部品自動実装装置」の商標として、現実に採択・使用しており、請求人の商標として取引者・需要者の間に広く認識されている、旨主張している。

しかしながら、「Module Mounter」及び「モジュールマウンター」の語を、「モジュール方式の電子部品の実装機」であると理解することを困難にすべき事情を認めることはできず、前述したとおり「モジュール」と「モジュラー」の語が同義語として理解され、「モジュールマウンター(モジュラーマウンター)」語が各社によって提供、使用されている事実からして、取引者、需要者はむしろ自然に「モジュール方式の電子部品の実装機」を示す語として認識することになるものというべきであり、請求人より製造、販売されていることが、前記認定を妨げる特別の事情があるものとは認められないから、請求人の主張は採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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