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Trademark Appeal Case

商標自己使用と信義則

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900252(T2007−900252/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5036771号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5036771号商標(以下「本件商標」という。)は、平成18年3月22日に登録出願、「学天」の文字を標準文字で表示してなり、第16類「印刷物」を指定商品として、同19年3月30日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立の理由の要点

本件商標は、商標権者(以下「被申立人」という。)が通告書で登録異議申立人(以下「申立人」という。)に商標の変更を要求しておきながら、勝手にその商標「学天」を指定商品「印刷物」に出願し、商標登録を取得したものであるから、少なくとも、自己の業務に係る商品について使用する商標ではなく、また、公序良俗違反に該当し、信義誠実の原則に反するものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書き及び同法第4条第1項第7号に違反して登録されたものであり取り消しを免れない。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書について

商標登録を受けることのできる商標は、現に使用している商標ばかりでなく将来に使用をする予定のある商標も含まれると解されるところ、本件商標の被申立人は、「楽天株式会社」であり、インターネットのウェブ上に楽天市場を運営し、かつ、東北仙台にプロ野球の楽天球団をもつインターネット・サービス業の分野で広く一般に知られている企業と認められるものである。そして、本件商標の指定商品は「印刷物」であり、インターネット・サービス業の企業といえども、各種の宣伝活動等に雑誌やパンフレット等を作成することは推認できるから、本件商標の被申立人は、「自己の業務に係る商品ついて本件商標の使用をするもの」と認め得るものであり、本件商標は商標法第3条第1項柱書きに規定する登録要件を備えているものということができる。

(2)商標法第4条第1項第7号について

申立人は、「被申立人は、本件審判の請求書において本件商標の登録査定前(平成18年11月13日付け)の通告書(甲第3号証)で商標の変更を要求しておきながら、申立人が既に商標登録している商標『学天』を勝手に『印刷物』に、本件商標を出願して、本件登録商標を取得することは、信義誠実の原則に反する」旨主張している。

しかしながら、本件商標は、上記(1)で認定・判断したとおりであって、その被申立人との関係で登録の要件を満たし商標登録されたものと認め得るところであり、被申立人の通告書等の行為は、自己の登録商標「楽天」を防衛するため、これと同一又は類似の商標を退ける手段としての営業活動の一と認め得るものであり、申立人においても第2回答書(甲第4号証)の送付、以外にも自己の営業活動として被申立人と直接交渉する等の機会も十分にあったと推察し得るところであり、本件が信義則に違反して許されないものということはできない。

加えて、本件商標は、他にその構成自体がきょう激、卑わい、差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、また、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益に反し、又は社会の一般道徳観念ひいては国際信義に反するものでなく、さらに、他の法律によってその使用が禁止されているなど、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるものとは認められない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書の要件を具備するものであり、及び同法第4条第1項第7号に違反してされたものでもないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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