Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900273(T2007−900273/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5031056号商標(以下「本件商標」という。)は、「イーソイミー」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成18年5月16日に登録出願、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年1月12日に登録査定、同年3月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人日清オイリオグループ株式会社(以下「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用する登録第760248号商標(以下「引用商標」という。)は、「ソイミー」の片仮名文字を横書きしてなり、昭和41年5月28日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同42年10月27日に設定登録、同53年1月13日、同62年12月14日、平成9年11月25日及び同19年10月30日の4回にわたる商標権存続期間の更新登録がされたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その全体の称呼がやや冗長であるばかりではなく、構成中の「イー」の文字が「良い」等を指称する形容語であることから、自他商品識別標識としての機能を果すのは「ソイミー」の文字にあり、簡易迅速を旨とする取引場裡においては、「イー」の部分を省略し、「ソイミー」の部分のみを捉えて、「ソイミー」の称呼をもって取引に供されるものとみるのが妥当である。
したがって、本件商標と引用商標とは、「ソイミー」の称呼を同じくする類似の商標であり、その指定商品も同一又は類似するものである。
(3)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、昭和43年から、引用商標を構成する「ソイミー」の文字よりなる商標又はこれらの結合からなる商標を、業として、その指定商品について継続して使用しており、我が国における市場占有率も極めて高く、その結果、引用商標は、取引者・需要者の間に広く認識され、周知・著名なものとなっているものである(甲第3号証ないし甲第22号証)。
したがって、本件商標が申立人の業務に係る指定商品に使用された場合には、混同を生ずるおそれがあること明白である。
(4)よって、本件商標は、その指定商品中の第29類「食用たんぱく,大豆」及び第30類「食用グルテン,食用粉類」について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記1のとおりの構成からなるところ、構成各文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「イーソイミー」の称呼もよどみなく一気一連に称呼し得るものである。
そして、構成中の「イー」の文字部分が直ちに商品の誇称表示を表したものとして理解し得るものともいい難いから、むしろ、構成全体をもって一体不可分の造語を表したものと認識し、把握されるとみるのが自然であって、他に構成中の「ソイミー」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「イーソイミー」の称呼のみを生ずるものであって、単に「ソイミー」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「ソイミー」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するとの申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するとすべき特段の理由は、見いだせない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
上記のとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標「ソイミー」が大豆蛋白等の商標として使用されていた事実は認められるにしても、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示する商標として、取引者・需要者の間に広く認識されていたものとまでは認められない。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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