Trademark Appeal Case
称呼類似性: 語尾「ズ」の有無
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900332(T2007−900332/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5039126号商標(以下「本件商標」という。)は、平成17年10月14日に登録出願、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第3類、第6類、第8類ないし第10類、第14類ないし第16類、第18類、第20類、第21類、第24類ないし第30類、第32類ないし第36類、第41類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品又は指定役務として、同19年4月6日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由の要点
(1)引用商標
登録異議申立人が本件商標についての異議申立理由に引用する登録第2722935号商標(以下「引用商標1」という。)は、「Buffalo Boots」の文字を横書きしてなり、平成1年10月11日に登録出願、第22類「ブーツ」を指定商品として、同9年9月5日に設定登録され、その後、同19年6月5日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。同じく登録第4265995号商標(以下「引用商標2」という。)は、横長楕円輪郭内に「バッファロー」の片仮名文字を横書きしてなり、平成8年7月31日に登録出願、第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」を指定商品として、同11年4月23日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「Buffaloes」の文字を図案化して表示したものとして容易に理解され、かつ、認識されるものであり、その構成中の「Buffalo」の文字は、「水牛、又はアメリカ−バイソン(野牛)の異称」の意味を有する英語として、かつ、その外来語として一般によく親しまれているものであるから、本件商標は、「Buffalo」の複数形である「Buffaloes」を表したものと認められるものである。
そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「水牛、又はアメリカ−バイソン(野牛)の異称」の観念を生ずるものである。
これに対して、引用商標1は、その構成中、後半の「Boots」の文字が指定商品「ブーツ」との関係では、その普通名称を表示したものと認められるから、自他商品の識別力の機能を果たす部分は、前半の「Buffalo」の文字にあり、該文字に相応して「バッファロー」(水牛、又はアメリカ−バイソン(野牛)の異称)の称呼及び観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、該構成文字より「バッファロー」(水牛、又はアメリカ−バイソン(野牛)の異称)の称呼及び観念を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「バッファローズ」の称呼と引用商標から生ずる「バッファロー」の称呼とを比較するに、両者は、語頭から「バッファロー」の各音を同じくし、その異なるところは、語尾における「ズ」の音の有無である。
そして、両称呼は、共通の「バッファロー」の部分の印象が強いものであるのに対し、「ズ」の音は、複数形を示す文字にあたり、印象が強いとはいえないことから、語尾の「ズ」の音の有無が全体に及ばす影響はわずかなものであり、それぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が極めて近似したものとなり、彼此相紛らわしい。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観において差異が認められるとしても、称呼及び観念において互いに相紛らわしいものであり、類似の商標といわなければならない。また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは同一又は類似のものと認められる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、「Buffaloes」の欧文字を中を黄色く塗りつぶした黒の籠文字で表してなるものであるから、これよりは、「バッファローズ」の称呼を生ずるものと認められる。
これに対し、引用商標1は、「Buffalo Boots」の欧文字よりなるところ、その構成中の「Boots」の文字は、「長ぐつ」を意味する「Boot」の複数形であって、指定商品との関係から、一連の「バッファローブーツ」の称呼の外「バッファロー」の称呼、及び、「アメリカ水牛」の観念を生ずるものである。
また、引用商標2は、横長楕円輪郭内に「バッファロー」の片仮名文字を配してなるものであるから、その文字部分より、「バッファロー」の称呼、及び、「アメリカ水牛」の観念を生ずるものである。
ところで、商標権者は、プロ野球12球団の一つ「オリックス・バファローズ」を傘下におき、その名称も単に「バファローズ」「Buffaloes」と表されて使用され、一般に広く知られており、本件商標は、その実際の使用態様と同一のものであることは、当庁における顕著な事実である。
そこで、本件商標と引用商標とを比較するに、外観は、明らかに相違し、観念は、本件商標から、プロ野球12球団の一つ「オリックス・バファローズ」を観念させるのに対し、引用商標からは、「アメリカ水牛」の観念が生ずるにすぎないから、明白に相違し、称呼においては、本件商標が「バッファローズ」であるのに対し、引用商標からは、単に「バッファロー」の称呼をも生ずるものと認められ、当該「バッファローズ」と「バッファロー」とでは、やや近似したものであるといい得るものである。
しかして、商標の類否は、対比された両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、その外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきところ、本件商標と引用商標とは、称呼においてやや近似するところがあるとしても、外観及び観念の明白な差異により、何ら相紛れるおそれはないというのが相当である。
してみれば、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるといわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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