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Trademark Appeal Case

既成カクテル名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900118(T2007−900118/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5008303号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5008303号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成18年3月17日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」を指定商品として、平成18年12月8日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要旨)

本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである。

第3 本件商標に対する取消理由(要旨)

1 登録異議申立人の提出に係る甲第1号証の1ないし甲第2号証の25を総合すると、ラム酒をベースとしたカクテルの一つに、「X.Y.Z.」(あるいは「XYZ」)、その片仮名表記を「エックスワイジィ」(片仮名表記には、「エックスワイジー」、「エックスワイゼット」なども散見できる。)とする名称のものがあり、その名称の由来について、「X.Y.Z.は、アルファベットの終わり。つまり、もうこれ以上ない最高のカクテル」等の記載とともに、該カクテルの作り方などが、本件商標の査定(平成18年10月11日)前より、カクテルに関する書籍や雑誌等に多数掲載されていたことが認められる。

2 本件商標は、別掲のとおり、「エックスワイジィー」と「X・Y・Z」(各アルファベット間の中黒は、小さな黒塗り正方形である。)とを二段に横書きしてなるものであるところ、その構成中のアルファベットにおいて、カクテルの名称として多くの場合に使用される「X.Y.Z.」とは、中黒とピリオドとの差異があるが、いずれもアルファベットの「XYZ」を書したものである点において共通し、かつ、その片仮名表記もカクテルの名称として多くの場合に使用される「エックスワイジィ」とは、末尾における長音の有無の差異を有するにすぎないものであるから、本件商標は、カクテルの名称として一般的に使用される「X.Y.Z.」、「エックスワイジィ」と構成全体の印象、外観及び称呼においてきわめて近似するものである。

一方、洋酒を取り扱う業界において、本件商標の査定前より、調合済みのカクテルを缶詰め、あるいは瓶詰めにした商品が市場に多数出回っている実情にあることは、周知の事実である。

そうすると、前記構成よりなる本件商標は、その指定商品との関係から、これに接する需要者をして、「X.Y.Z./エックスワイジィ」なる名称のカクテルを表したと理解させるにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たし得る商標とは認識され得ないというのが相当である。

したがって、本件商標は、これをその指定商品中、「カクテル」について使用しても、単に商品の品質を表示するにすぎないものであって、また、上記「カクテル」以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

3 以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものというべきである。

第4 商標権者の意見

商標権者は、上記第3の取消理由の通知に対して、何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断

本件商標についてした上記第3の取消理由は、妥当であって、本件登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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