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Trademark Appeal Case

結合語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2005−13943(T2005−13943/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「ピントインジケーター」の文字を標準文字で表してなり、第9類「耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第38類「電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」を指定商品及び指定役務として、平成16年4月14日に登録出願されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『レンズの焦点』の意味を有する『ピント』の文字と、『表示器』の意味を有する『インジケーター』の文字を、『ピントインジケーター』と普通に用いられる方法で書してなるところ、これより『(ピントが合っているかどうかの)レンズの焦点用の表示器』等の意味合いを理解させるにとどまり、これを本願指定商品中『レンズの焦点用の表示器,レンズの焦点用の表示器を有する商品』に使用したときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

第3 当審における職権証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、その旨を平成19年9月26日付け職権証拠調べ通知書をもって請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。

1 一般国語辞典

(1)「広辞苑第5版」(1998年11月11日株式会社岩波書店発行)には、「ピント」の説明として「レンズの焦点。」との記載が、「インジケーター」の説明として「測定量の値を指示あるいは表示する装置の総称。」との記載がある。

(2)「大辞林 第2版 新装版」(1999年10月1日株式会社三省堂発行)には、「ピント」の説明として「カメラのレンズの焦点。フォーカス。」との記載が、「インジケーター」の説明として「温度・速度・圧力などを指示する計器。指示器。」との記載がある。

2 インターネットのウェブサイト及び新聞記事情報

(1)表示(指示)する内容を表す語と「インジケーター」を結合した語について、以下のような記載が存在する。

ア 株式会社ニコンのホームページ(http://www.nikon.co.jp)における「カメラ」欄からリンクされたウェブサイトには、「製品情報」中に「デジタル一眼レフカメラ」があり、その中の「D2HS」の詳細ページには、「外観図」の「表示パネル」に項番「23」として「露出インジケータ/露出補正インジケータ/オートブラケティングインジケータ/WBブラケティングインジケータ/PCモードインジケータ」の記載がある(http://www.nikon-image.com/jpn/products/camera/slr/digital/d2hs/appearance.htm)。

イ キヤノン株式会社のホームページ(http://canon.jp)における「製品情報」欄の「デジタルカメラ/フィルムカメラ」中にある「コンパクトデジタルカメラ」からリンクされた「IXY DIGITAL」及び「PowerShot」のタイトル画像のあるウェブサイトには、「製品ラインアップ」の「PowerShotシリーズ」中に「PowerShot G9」があり、その製品情報サイト中の「感性を満たすマニュアル撮影」からリンクされたページには、「マニュアルフォーカス時のピント調整をアシスト『セーフティMF』」の見出しの下、「マニュアルフォーカス時には、目安となる距離がMFインジケーターに表示されるとともに、画面中央部を拡大表示。」との記載がある(http://cweb.canon.jp/camera/powershot/g9/feature03.html)。

ウ ソニー株式会社のホームページ(http://www.sony.co.jp)における「製品情報」中の「ソニー製品情報/個人向け情報」にある「デジタル一眼レフカメラ」からリンクされたウェブサイトには、「αBody/デジタル一眼レフカメラ」として「α100」の商品情報ページがあり、その中の「αの先進機能」には、「すべてのαレンズで手ブレを防ぐ/ボディ内蔵手ブレ補正機能」の見出しの下、「手ブレインジケーターと警告表示」として「ファインダー内に手ブレの大きさを5段階でインジケーター表示。ブレの度合いがリアルタイムでわかります。インジケーターの点灯レベルが低下してからシャッターボタンを押すと、手ブレを抑えた写真を撮影できます。・・・」との記載がある(http://www.sony.jp/products/Consumer/dslr/products/body/DSLR-A100/feat01.html)。

エ オムロン株式会社のホームページ(http://www.omron.co.jp)における「製品・サービス一覧」の「制御機器・FAシステム」には、「製品ラインナップ」中に「センサ」があり、その製品の一つである「映像コンポ」のウェブページにおける「拡大観察・解析ソリューション/マイクロスコープのラインナップ大公開 専用サイトはこちら>>」からリンクされたウェブサイトには、「マイクロスコープのラインナップ」中に「3DデジタルファインスコープVC7700」があり、その商品情報のあるウェブページの同名タイトル画像の下、「システム構成/仕様/アプリケーション」には、「仕様」における「■性能仕様」欄の「ツール」の項に「観察ツール」として「フォーカス制御、フォーカスインジケータ機能・・・」との記載がある(http://www.fa.omron.co.jp/product/special/5/eizou/vc7700/system_7700/)。

オ スカラ株式会社のホームページ(http://www.scalar.co.jp)中の「持ち運べるマイクロスコープ DG−3」からリンクされたページには、「ここが便利」欄の「フォーカスズーム&フォーカスインジケータで簡単撮影」の見出しの下、「・・・フォーカスインジケータでピントの調整状態の目安を表示。誰でも簡単にピントを合わせることができます。」との記載がある(http://www.scalar.co.jp/kougyou/dg-3.html)。

(2)本願指定商品中の光学レンズを使用した商品には、以下のとおりレンズの焦点について表示する機能を有するものの例が存在する。

ア 株式会社ニコンのホームページ(http://www.nikon.co.jp)における「Feelニコン」からリンクされた同名ウェブサイトの「知識の拡充」には「カメラ遊遊塾」があり、その中にある「デジタル一眼レフ入門」の「3.ピントを理解しよう」には、「3.ピントはどこに合う?」の見出しの下、「思い通りにピントを合わせる(1)」として「ニコンDシリーズなどのカメラのファインダー内には、ピント合わせの目標となる『フォーカスエリア(フォーカスフレームとも)』が数カ所あります。これにより、画面の中のどの被写体にピントを合わせるかをユーザーが自由に選択できるわけです。つまり、画面の中で最も撮りたい、最も人に見せたい被写体に、このフォーカスエリアを合わせるだけで、思い通りにピントを合わせることができます。」などの記載がある(http://www.nikon.co.jp/main/jpn/feelnikon/discovery/workshop/kumon_dslr/dslr03_j.htm)。

イ ユアサテクノ株式会社のホームページ(http://www.yuasa-techno.com)における「ピックアップ情報」中の「機上画像計測システムMOM Jr.II」からリンクされたウェブページには、「特徴」の項に「■手軽に計測ができます。」として「・ピント合わせ補助機能(インジケータ)により、ピント合わせ時の個人誤差が軽減されます。」などの記載がある(http://www.yuasa-techno.com/news/news_products/details15.html)。

ウ ペンタックス株式会社のホームページ(http://www.pentax.co.jp)における「製品紹介」欄の「製品ラインアップ」には、「デジタルカメラ」中に「デジタル一眼レフカメラ」があり、その中の「K10D」の「詳細」からリンクされたウェブページにおける「インターフェース」には、「撮影情報がひと目で把握できる、ファインダー内情報表示」の見出しの下、「・・・また、ファインダー視野内にはAFフレームおよびスポット測光フレームをレイアウト。合焦した測距点が赤く光るスーパーインポーズ機能を装備しています。」との記載がある(http://www.digital.pentax.co.jp/ja/35mm/k10d/feature_03.html)。

エ 1991年10月15日付け日刊工業新聞社「流通サービス新聞」18頁には、「クローズアップ/一眼レフカメラ−AF“第三世代”へ。高度な情報機能を搭載」の見出しの下、「・・・センサーで撮影者がカメラを構えたことを検知すると、ピントを合わせるべき被写体の大きさまで判断してズーミングまでしてくれるからすごい。そこから先の味付けがカメラとの対話。ファインダーに露出条件のほか、背景のぼけ具合や被写体の動感描写を五段階でスケール表示するインジケーターがあり、写真の仕上がりを直感的に把握できる。」との記載がある。

オ 2002年2月15日付け「日刊工業新聞」11頁には、「ミノルタ、4.3倍ズームレンズ搭載のコンパクトカメラ発売」の見出しの下、「・・・このほか、ピント合わせした位置をファインダー内に知らせる表示機能や、カメラを構えてファインダーをのぞくと高速AFがスタートするアイスタートシステムなど、1眼レフカメラ並みの高機能と使いやすさを併せ持たせている。」との記載がある。

カ 2003年5月19日付け「産経新聞」大阪朝刊10頁には、「【競う ライバル物語(32)】全自動一眼レフへの夢(1)ミノルタVsキヤノン」の見出しの下、「・・・昭和五十六年に旭光学工業(現ペンタックス)が世界初となる『ME F』を発売し、注目を集めた。その後、ピント合わせ自体は手動だが、ピントが合うと表示する機能や、レンズ単体でオートフォーカス機能を持つ製品などが数社から出ている。」との記載がある。

キ 2003年7月22日付け「高知新聞」朝刊15頁には、「■マルチメディア特集 『つかさの楽しむデジカメ・ゼミナール』(3) ブレない写真を撮るには シャッターを半押しに」の見出しの下、「▼ピント合わせの知識/まず、シャッターを切る前に、フォーカスフレーム内に被写体を配置します。そして、シャッターを『半押し』すると、シャッターは切られずにピントと露出が調整されます。液晶モニター内に表示される合焦ランプが点滅から点灯に変われば、ピントが合った証拠です。」との記載がある。

ク 2006年12月8日付け「京都新聞」夕刊10頁には、「デジカメ初級講座 ちょっとしたコツQ&A(5)ピント合わせのポイントは?」の見出しの下、「・・・また、ほとんどの機種には、ファインダー内や液晶モニターの中央に四角い枠で自動でピントを合わせるAFフレーム(イラスト参照)が表示されます。・・・ピンボケ防止には、ピントを合わせたい物にこのAFフレームを重ねてシャッターを半押しし、構図を決めてから深く押して撮影します。ピントが合うと色マークや電子音で知らせる機種もあります。」との記載がある。

3 前記1の記載によれば、一般に、「ピント」の語が「レンズの焦点」の意味を有し、「インジケーター」の語が「表示(指示)する装置(計器)」の意味を有することが認められるから、「ピントインジケーター」という語について、これに接する取引者・需要者は、ごく平易な語である「ピント」と「インジケーター」からなる語と理解した上で、「レンズの焦点について表示(指示)する装置(計器)」という意味合いを容易に認識、理解するとみるのが相当である。

現に、前記2(1)の記載によれば、表示(指示)する内容を表す語と「インジケーター」を結合した語が、「インジケーター」の前に置かれた語について表示(指示)する装置(計器)という意味合いで普通に使用されており、また、前記2(2)の記載によれば、光学レンズを使用した商品には、レンズの焦点について表示する機能を有するものの例が存在することが認められる。

そうすると、「ピントインジケーター」の文字からなる本願商標を、その指定商品中の「レンズの焦点について表示する機能を有する商品」に使用した場合、取引者・需要者は、これを、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないとみるのが相当である。

また、本願商標をその指定商品中の「レンズの焦点について表示する機能を有する商品」以外の光学レンズを使用した商品に使用した場合は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである。

第4 請求人は、前記第3の証拠調べ通知書に対して、何ら意見を述べていない。

第5 当審の判断

本願商標は、前記第1のとおりの構成よりなるところ、前記第3の職権証拠調べ通知に示した各事実に照らせば、本願商標はその構成全体として「レンズの焦点について表示(指示)する装置(計器)」程の意味合いを容易に看取し得るものであって、これをその指定商品中の「レンズの焦点について表示する機能を有する商品」に使用した場合、取引者・需要者は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものと理解するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認識し得ないとみるのが相当である。

また、本願商標をその指定商品中の「レンズの焦点について表示する機能を有する商品」以外の光学レンズを使用した商品に使用した場合は、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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