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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「略称の識別力」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2007−18549(T2007−18549/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2007−18549(T2007−18549/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
略称の識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−18549(T2007−18549/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略称の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第5類「多様の治療薬の放出用の薬学的活性成分を含有する、パッチ類および溶解性もしくは浸食性経口フィルム類を含むドラッグデリバリーシステム薬剤」を指定商品として、平成18年5月26日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同19年3月19日付け提出の手続補正書により、第5類「多様の治療薬の放出用の薬学的活性成分を含有するドラッグデリバリーシステム薬剤であって、パッチ類および溶解性もしくは浸食性経口フィルム類を含むドラッグデリバリーシステム薬剤」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「ARX」の文字を未だ特殊とも認められない方法で表示してなるところ、医療業界において、該文字は「脳疾患等の原因となる遺伝子」である「aristaless related homeobox gene」の略称として広く用いられており、また、病気の原因となる遺伝子をターゲットとした治療薬の開発・研究も行われている事実がある。そうとすると、本願商標をその指定商品中、前記文字に照応する商品に使用するときは、単に商品の品質、効能、用途を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願に係る指定商品は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第5類の商品を指定したものと認めることもできない。したがって、この商標登録出願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、別掲のとおり、「AR」の欧文字を大文字で表し、その右側下方にやや低く「x」の欧文字を小文字で表した構成よりなるところ、「ARX」及び「Arx」の文字が、「aristaless related homeobox gene」の略語として、脳の先天性異常に関連する遺伝子を研究する分野において使用されていることは認められるものの、当審において調査するも、本願商標と文字構成を同じくする「ARx」の文字は、前記英文字の略語として、使用されている事実は認められなかったので、これが直ちに本願指定商品の品質等を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に認識、把握されるものとはいえないものである。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

(2)商標法第6条第1項について

本願商標は、その指定商品について前記1のとおり補正された結果、商品の内容が明確になったものと認められる。

その結果、本願商標の指定商品は、商標法第6条第1項の規定の要件を具備するものとなったものであるから、原査定の拒絶の理由は解消した。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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