Trademark Appeal Case
称呼の類似性(トとツの聴別)
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−28335(T2006−28335/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「ペットワン」の片仮名文字を標準文字により表してなり、第19類及び第20類に属する願書に記載したとおりの商品を指定商品として、平成17年6月7日に登録出願、その後、指定商品については、同18年9月5日付け手続補正書により、第19類「セラミックス及び粘土鉱物を主原料とする壁材,建築用又は構築用の非金属鉱物,陶磁製建築専用材料・れんが及び耐火物,リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,繊維製の落石防止網,建造物組立セット(金属製のものを除く。),セメント及びその製品,滑り防止のために樹脂製マットを貼付した木製の階段部材,その他の木材,石材,建築用ガラス,貯蔵槽類(金属製又はプラスチック製のものを除く。),石製郵便受け,建具(金属製のものを除く。),灯ろう,可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。),石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻,鉱物性基礎材料」及び第20類「荷役用パレット(金属製のものを除く。),貯蔵槽類(金属製又は石製のものを除く。),カーテン金具,金属代用のプラスチック製締め金具,くぎ・くさび・ナット・ねじくぎ・びょう・ボルト・リベット及びキャスター(金属製のものを除く。),座金及びワッシャー(金属製・ゴム製又はバルカンファイバー製のものを除く。),錠(電気式又は金属製のものを除く。),ネームプレート及び標札(金属製のものを除く。),きゃたつ及びはしご(金属製のものを除く。),郵便受け(金属製又は石製のものを除く。),帽子掛けかぎ(金属製のものを除く。),家庭用水槽(金属製又は石製のものを除く。),ハンガーボード,工具箱(金属製のものを除く。),タオル用ディスペンサー(金属製のものを除く。),家具,つい立て,びょうぶ,ベンチ,木製又はプラスチック製の立て看板,石こう製彫刻,プラスチック製彫刻,木製彫刻」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において本願の拒絶の理由に引用された登録第4341550号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成11年2月25日に登録出願、第16類、第20類、第21類及び第31類に属する別掲(2)のとおりの商品を指定商品として、同年12月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「ペットワン」の文字よりなり、該構成文字に相応して、「ペットワン」の称呼を生ずるものである。
これに対し、引用商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、その構成中「P」及び「O」の文字については、デザイン化がなされているが、最近の文字のデザイン化傾向により、全体の構成が「Pet’sOne」の欧文字を表したものと容易に認識されるものであるから、その構成文字に相応して「ペッツワン」の称呼を生ずるとみるのが相当である。
そこで、本願商標より生ずる「ペットワン」の称呼と引用商標より生ずる「ペッツワン」の称呼を比較するに、両称呼は、同数の音構成からなり、異なるところは、比較的聴別し難い中間に位置する第2音目における50音図中の同行音である「ト」と「ツ」の音の差異のみである。そして、その差異音にしても、「ト」が舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる無声子音[t]と母音[o]との結合した音節であるのに対し、「ツ」は舌端を上前歯のもとに密着して破裂摩擦させる無声子音[ts]と、母音[u]との結合した音節であって、その調音方法が近似音であるばかりでなく、比較的聴取し難い中間に位置し、かつ、前音の「ペッ」が促音を伴って強く発音され、これに吸収されるように響くことから、両音の差異が全体に及ぼす影響はわずかなものというべきである。そうすると、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調語感が近似し、彼此相紛らわしいものといわなければならない。
また、本願商標は、愛玩動物を意味する外来語の「ペット」と英語の「One」に通じる「ワン」の文字よりなるものであり、一方、引用商標は、「愛玩動物」を意味する英語の「Pet」の文字に所有格を表すアポストロフィと「s」を組み合わせた「’s」付し、これと「一つ」等の意味する英語「One」の文字よりなるものであるが、両商標は、構成文字中に所有格を表す「’s」の有無に相違を有するとしても、他の構成文字である「ペット」又は「Pet」及び「ワン」又は「One」から、愛玩動物の一つの如き意味合いを容易に認識させるものとみるのが自然である。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観に相違があるとしても、称呼において類似するものであって、観念においても近似した意味合いを認識させるものといえるから、互いに類似する商標といわざるを得ない。
さらに、本願商標に係る指定商品中の第19類「建築用又は構築用の非金属鉱物,建築用ガラス,貯蔵槽類(金属製又はプラスチック製のものを除く。),石製郵便受け,建具(金属製のものを除く。),灯ろう,可搬式家庭用温室(金属製のものを除く。),石製彫刻,コンクリート製彫刻,大理石製彫刻」及び第20類の全ての商品は、引用商標に係る指定商品中の第20類及び第21類に含まれる商品と同一又は類似する商品である。
なお、請求人(出願人)は、第2音における「ト」と「ツ」の差異があるにもかかわらず併存登録例があり、また、本願商標と引用商標とは、外観が著しく相違する旨主張しているが、それらの登録例があるとしても、事案を異にするといえ、本願商標が引用商標と類似すること上記のとおりであり、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではなく、また、本願商標と引用商標の外観が相違するとしても、両者は、称呼上、類似し、観念においても近似したものであり、これを同一又は類似の商品に使用したときは、その出所について混同を生ずる彼此紛らわしい類似の商標といわなければならないから、請求人(出願人)の主張は、採用することができない。
また、請求人(出願人)は、本願商標と構成文字を同一にする登録第4902158号商標が引用商標と併存登録されている旨述べている。
しかしながら、該登録商標権は、引用商標及び引用商標と構成態様を同一にする登録第4884424号商標と類似の商標であるとする異議決定がなされ、その指定商品及び指定役務中、第16類「印刷したくじ(おもちゃを除く。)を除く全指定商品」、第41類「全指定役務」、第43類「全指定役務」、第44類「動物の飼育用品の貸与,愛玩動物用衣服・美容機械器具・布団・ブラシ・食器・玩具・その他の愛玩動物用商品(愛玩動物用祭壇を除く。)の貸与及びこれに関する情報の提供を除く全指定役務」及び第45類「通信端末を用いた物・動物の位置情報の提供,動物の貸与,動物の貸与に関する情報の提供を除く全指定役務」についての商標登録を取り消す旨の異議申立の確定登録が、平成19年6月22日になされているものであるから、本願商標と引用商標とが上記のとおり類似とすることは妥当であるといわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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