Trademark Appeal Case
役務の質表示と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−1341(T2007−1341/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「トータルビューティエステ」の文字を標準文字で表してなり、第44類「エステティック美容,その他の美容,理容,入浴施設の提供,庭園又は花壇の手入れ,庭園樹の植樹,肥料の散布,雑草の防除,有害動物の防除(農業・園芸又は林業に関するものに限る。),あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,医業,医療情報の提供,健康診断,歯科医業,調剤,栄養の指導,動物の飼育,動物の治療,植木の貸与,農業用機械器具の貸与,医療用機械器具の貸与,漁業用機械器具の貸与,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与,芝刈機の貸与」を指定役務として、平成17年4月7日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、それぞれ『総合的な』『美しさ』を意味する親しまれた外来語である『トータル』『ビューティ』の文字と、『全身美容法』を意味する『エステティック』を略称する『エステ』の文字とを結合させ、『トータルビューティエステ』と普通に用いられる方法で書してなるところ、指定役務に関連する業界にあって、『トータルビューティ』の文字は、外見の美しさだけでなく、心身両面から考えた『総合的な美容』を指称する語として使用されており、全体として『総合的な美容のためのエステティック』程の意味合いを容易に認識・理解させるものであるから、本願商標をその指定役務中の例えば『エステティック美容、その他の美容』や『エステティック美容院用の機械器具の貸与』といった上記意味合いに照応する役務に使用した場合には、これに接する需要者をして、役務の質(内容・用途)を表示したものと認識するにとどまるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)本願商標は、上記1のとおり、「トータルビューティエステ」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「トータル」の文字は、「総合的」等を意味する外来語として、同じく「ビューティ」の文字は、「美、美しさ」等を意味する外来語として、それぞれ一般に広く知られているものであり、また、同じく「エステ」の文字は、「全身美容」等を意味する外来語「エステティック」の略語として、一般に広く知られているものである(別掲(1)ないし(4)参照)。
(2)そして、本願商標は、その構成に照らし、上記意味を有する各語を組み合わせてなるものと容易に認識されるところ、本願に係る指定役務中、「エステティック美容、その他の美容、あんま・マッサージ及び指圧」を提供する業界においては、別掲(5)ないし(21)に示すとおり、「トータルビューティ(ー)」の語を用いて、「ヘアメイク、フェイシャルマッサージ、ネイルケア、フットケア等により、全身を総合的に美しくすること」が一般に広く行われている実情がある。
なお、別掲の(1)ないし(21)に示す新聞記事情報及びホームページ情報等は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについての職権による証拠調べの結果として、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定により、既に、平成19年10月9日付け証拠調べ通知書をもって、請求人に通知したものであるが、これに対し、請求人は、何ら意見を述べていない。
(3)そうすると、本願商標をその指定役務中、「エステティック美容、その他の美容、あんま・マッサージ及び指圧」について使用するときは、これに接する取引者、需要者は、その構成全体から「ヘアメイク、フェイシャルマッサージ、ネイルケア、フットケア等を行う、総合的な美容のためのエステティック」ほどの意味合いを容易に看取、把握し、その提供に係る役務が前記意味合いに照応する内容であること、すなわち、該役務の質(内容)を表示したものとして認識するにとどまるものであるから、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、単に役務の質(内容)を表示してなるにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないといわなければならない。
(4)請求人は、本願商標は、全体として、何ら特定の意味合いを有しない一種の造語と把握され、これをその指定役務に使用しても、単に役務の質等を表示したにすぎないものとはいえないから、自他役務の識別標識としての機能を充分に具有する旨主張する。
しかしながら、本願商標は、上記(3)において述べたとおり、取引の実情に照らせば、取引者、需要者をして「ヘアメイク、フェイシャルマッサージ、ネイルケア、フットケア等を行う、総合的な美容のためのエステティック」ほどの意味合いを容易に看取、把握させ、役務の質(内容)を表してなるものと理解するにとどまるものであり、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないというべきであるから、請求人の前記主張を採用することはできない。
(5)以上のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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