第1 本願商標
本願商標は、「アリZero」の文字を標準文字で書してなり、第5類「蟻用殺虫剤,防蟻剤,蟻用忌避剤」を指定商品として、平成18年6月13日に登録出願されたものである。
第2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3166975号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲のとおり、「ゼロ」の片仮名文字と「ZERO」の欧文字とを上下2段に横書きしてなり、同5年3月18日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として、同8年6月28日に設定登録され、その後、同18年5月23日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
第3 当審の判断
本願商標は、前記第1のとおり「アリZero」の文字よりなるところ、該文字は標準文字で表されており、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体に構成されているものであって、これより生ずると認められる「アリゼロ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
そして、たとえ、該構成中「アリ」の文字部分が、原審説示のとおり「薬剤の使用目的の対象物を単に強調して示すもの」であること、すなわち、その指定商品との関係において「蟻用の商品」の意を理解させる場合があるとしても、かかる構成においては、「アリ」の文字部分を省略して、構成中の「Zero」の文字部分のみをもって取引に当たるとはいい難く、むしろ、構成文字全体をもって、一体不可分の一種の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
さらに、他に構成中の「Zero」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本願商標は、その構成全体に相応して「アリゼロ」の称呼のみを生ずるものというのが相当である。
一方、引用商標は、前記第2のとおり、「ゼロ」と「ZERO」とを上下2段に横書きしてなるところ、構成文字全体に相応して「ゼロ」の称呼を生ずるものである。
したがって、本願商標より「ゼロ」の称呼をも生ずるとし、その上で、両商標が称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。