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第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号「造語の識別力と称呼の要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2007−11542(T2007−11542/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2007−11542(T2007−11542/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「パワー」
争点(論点)
造語の識別力と称呼の要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−11542(T2007−11542/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「パワー」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と称呼の要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ニューパワーパウダー」の文字を横書きにしてなり、第3類「せっけん類」を指定商品として、平成18年6月13日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、「ニューパワーパウダー」の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中「ニュー」の文字は「新しい、新品、新しいもの」等の意味を、「パワー」の文字は「力、能力」等の意味を、「パウダー」の文字は「粉、粉末」等の意味を有する語として広く認識されているから、本願商標全体として「新しい力を有する粉。」程度の意味合いを容易に理解させるものであり、本願商標をその指定商品中、前記文字に照応する商品に使用しても、単に商品の品質を誇称表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標は、「パワー」の片仮名文字と「POWER」の欧文字を二段に横書きにしてなる登録第2717711号商標(以下「引用商標」という。)と「パワー」の称呼において類似の商標であって、同一又は類似の商品に使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本願商標は、上記のとおり「ニューパワーパウダー」の文字を書してなるところ、構成各文字は、それぞれ同じ書体、同じ大きさで、外観上まとまりよく一体的に表現されており、例え、その構成中の「ニュー」の文字が「新しいさま」を、「パワー」の文字が「力」等を、「パウダー」の文字が「粉、粉末」(いずれも広辞苑第五版)等を意味する語であるとしても、「ニューパワーパウダー」と一連に書してなる本願商標が、その指定商品との関係において、商品の品質を誇称表示するものとして、直ちに理解されるとはいい難く、また、該文字が商品の品質を直接的かつ具体的に表示する語として一般に理解されているとは認め難いものである。

また、当審において調査するも、本願の指定商品を取り扱う業界において、該文字が商品の品質を誇称的に表すものとして、取引上普通一般に使用されている事実を発見することもできなかった。

してみれば、本願商標を、その指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであり、かつ、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないものである。

したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記3(1)のとおり、外観上まとまりよく一体に表現されており、しかも、全体の文字より生ずると認められる「ニューパワーパウダー」の称呼も格別冗長というべきものではなく、淀みなく称呼できるものであり、例え、構成中の「ニュー」及び「パウダー」の文字が本願指定商品との関係において識別力の弱い部分として認識される場合があるとしても、本願商標に接する取引者・需要者をして、殊更に「ニュー」及び「パウダー」の文字部分を省略し、「パワー」の文字部分のみに着目し、当該文字より生ずる称呼をもって取引に当たるとはいい難く、むしろ、「ニューパワーパウダー」の構成全体をもって、特定の観念を生じない一種の造語を表したものとみるのが相当である。

そうとすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ニューパワーパウダー」の称呼のみを生ずるものである。

一方、引用商標は、「パワー」の片仮名文字と「POWER」の欧文字を二段にしてなるところ、当該文字に相応して「パワー」の称呼が生ずるものである。

また、その構成中の「POWER」の欧文字が「力」(新グローバル英和辞典)を意味する語であることから、「パワー」及び「POWER」の文字から引用商標全体として、「力」の観念を生ずるものである。

してみれば、本願商標より生ずる「ニューパワーパウダー」の称呼と引用商標より生ずる「パワー」の称呼とは、相違する各音の音質の差、音構成の差異等により明瞭に区別できるものである。

また、本願商標と引用商標は、それぞれの構成に照らし外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、さらに、本願商標が特定の観念を生じない一種の造語というべきものであるから、観念上両者を比較することはできない。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは称呼、外観、観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわざるを得ない。

したがって、本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当しないものである。

(3)結び

以上よりすると、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号並びに同法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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