Trademark Appeal Case
称呼類似: 語尾音の軽微な差異
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−23852(T2006−23852/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第20類「室内用・屋外用及び娯楽用膨らませ式家具及び寝具類,キャンプ用エアーマットレス,キャンプ用寝袋」及び第24類「寝袋(キャンプ用のものを除く)」を指定商品として平成17年7月28日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原審において本願の拒絶の理由に引用された商標は以下のとおりである。
(1)登録第2572060号商標は、「AERON」及び「エアロン」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成1年8月1日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として平成5年8月31日に設定登録され、その後、平成15年4月30日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成15年7月9日に指定商品を第28類「おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具」とする書換登録がされているものである。
(2)同じく登録第4173451号商標は、「エアロン」の文字を標準文字により表してなり、平成9年5月8日に登録出願、第24類「かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」を指定商品として平成10年7月31日に設定登録されたものである。
(3)同じく登録第4215394号商標は、「エアロン」の文字を標準文字により表してなり、平成9年5月8日に登録出願、第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス」を指定商品として平成10年11月27日に設定登録されたものである。
(4)同じく登録第4267086号商標は、「AERON」の文字を横書きしてなり、1994年5月31日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成6年8月15日に登録出願、第20類「事務用家具及び椅子」を指定商品として平成11年4月30日に設定登録されたものである。
以下、これらを一括して「引用商標」という。
3 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、引用商標と称呼上類似するものであり、かつ、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定・判断して本願を拒絶したものである。
4 当審の判断
本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その中央に顕著に表された「aero」の文字自体が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすものというべきである。そして、「aero」の文字は、「航空機(用)の、航空(術)の、航空(写真)用の」の意味を有する英語であり、「エアロ」と発音されるものである。
そうすると、本願商標は、「aero」の文字部分から「エアロ」の称呼を生ずるものといわなければならない。
他方、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、いずれも「エアロン」の称呼を生ずるものである。
しかして、本願商標から生ずる「エアロ」の称呼と引用商標から生ずる「エアロン」の称呼とは、称呼の識別上重要な要素を占める語頭音「エ」をはじめ、それに続く「ア」、「ロ」の各音を共通にしており、わずかに語尾における「ン」の音の有無という差異を有するのみである。しかも、この「ン」の音は、前舌面を軟口蓋前部に押しあて、又は後舌面を軟口蓋後部に押しあてて、有声の気息を鼻から洩らして発する鼻音であって、元来弱い音であるばかりでなく、語尾に位置しているため、その有無が全体に及ぼす影響は大きいものとはいえないから、上記両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の音感音調が近似したものとなり、彼此相紛らわしいものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼上類似するものというべきである。
そして、両商標の構成に照らし、それぞれ外観上区別し得る差異があり、観念上比較すべくもないことを考慮したとしても、これらの差異は上記称呼上の類似性を凌駕するものではない。
また、両商標の指定商品も同一又は類似のものといえる。
なお、請求人は、審決例を掲げ、本願商標もこれら審決例と同様に引用商標とは区別されるべき旨主張するが、掲げられた審決例は、商標の構成が相違し事案を異にするものであり、本件の審理に直接影響を及ぼすものではないし、もとより、商標の類否は、個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の主張は採用することができない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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