Trademark Appeal Case
最上姓の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−14712(T2007−14712/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「もがみ」の平仮名文字と「最上」の漢字とを上下二段に横書きしてなり、第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年8月9日に登録出願されたものである。
そして、指定商品については、同19年4月27日付け手続補正書により、第30類「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,ベーキングパウダー,即席菓子のもと」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、ありふれた氏といえる『最上』とその振り仮名の『もがみ』の文字を表したものであるから、商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり「もがみ」の平仮名文字と「最上」の漢字とを上下二段に横書きしてなるところ、下段の「最上」は、ありふれた氏として理解、認識されるものというのが相当であり、上段の「もがみ」の文字部分は、「最上」の文字部分の上部に小さく表されている構成からすると、「最上」の振り仮名を表したものということができる。
そして、別掲のとおり、両文字部分とも普通の態様で表されているから、本願商標は、あふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当であり、結局、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものである。
ところで、請求人(出願人)は、NTT東日本発行の「50音別個人名ハローページ東京都23区全区版」(掲載情報2004年11月24日現在)で、「最上」姓の掲載者は82名しかいないこと(資料1)、またインターネット情報である「日本の苗字七千傑」で、「最上」姓の者は、人口約7900人で、全国第1952位にすぎないこと(資料2)をもって、「最上」の氏はありふれたものではないと主張する。
しかしながら、「最上」の語は、「大辞林第二版(株式会社三省堂発行)」の「最上」の項、及び「広辞苑第五版(株式会社岩波書店発行)」の「最上」の項において、いずれも、第一番目の意味として、「もがみ【最上】 姓氏の一。」と用語解説されていることからすると、一般的には氏姓としての「最上」を容易に想起するものであるということができる。また、前記の請求人の資料1及び2に加えて、「日本人の姓」(佐久間英著、六塾書房、1972年3月8日再版発行)によれば、「多い姓の六千傑」において、「最上」姓の者は人口約8000人で全国第1425位であることが記載されている。
以上の事情を併せて考慮すれば、「最上」は、我が国に広く行き渡って存在する氏姓の一つであると容易に理解、認識されるものであって、「最上」の氏姓自体も数の少ないものとまでは言い難いから、結局、商標法第3条第1項第4号にいう「ありふれた氏」であるといわざるを得ないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
なお、請求人は、「最上」の文字をその構成文字とする商標を登録例として挙げて本願商標も登録されるべきである旨を主張しているが、それらはいずれも本願商標とは構成文字、構成態様を異にし、本件とは事案を異にするものであるから、請求人の主張は採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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