Trademark Appeal Case
商標類否と指定役務の明確性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2004−65020(T2004−65020/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「MISS FRANCE」の欧文字を書してなり、第3類、第14類、第16類、第18類、第20類、第25類、第32類、第35類、第41類及び第44類に属する国際登録において指定された商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2002年4月8日を国際登録の日とするものである。
そして、指定商品及び指定役務については、2006年4月12日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、第3類「Soaps;perfumery,essential oils;dentifrices.」、第14類「Precious metals and alloys thereof other than for dental use;jewellery,precious stones;timepieces;chronometric instruments.」、第16類「Paper;printed matter.」、第18類「Leather and imitation leather;trunks and suitcases;umbrellas.」、第20類「Furniture,mirrors,frames.」、第25類「Clothing,shoes(except orthopaedic shoes);headwear.」、第32類「Non−alcoholic beverages,syrups and other preparations for making beverages;mineral and sparkling water;fruit beverages and fruit juices.」、第35類「Advertising and business.」、第41類「Education and entertainment;book and review publishing;entertainment,shows,radio or television entertainment;film production;booking agencies;organisation of competitions in the field of education or entertainment.」及び第44類「Beauty parlors.」とされたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原審においては、以下の(1)及び(2)の拒絶の理由をもって本願を拒絶したものである。
(1)商標法第4条第1項第11号について
原査定は、「本願商標は、登録第2701490号商標(以下「引用商標1」という。)及び登録第408395号商標(以下「引用商標2」という。)と同一又は類似の商標であって同一又は類似の商品若しくは役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(2)商標法第6条第1項について
原査定は、「指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願に係る指定役務中、第35類『business』及び第41類『shows』の表示は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。したがって、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
なお、2003年1月14日付けで上記(1)及び(2)の拒絶の理由を通知した書面(「NOTIFICATION OF PROVISIONAL REFUSAL」)においては、これらの拒絶の理由を解消するための本願に係る指定商品及び指定役務の補正案として、「Class 3 Essential oils,dentifrices.Class 35 Business management and organization consultancy.Class 41 Education and entertainment;book and review publishing;entertainment,production of shows;radio or television entertainment;film production;booking agencies;organization of competitions in the field of education or entertainment.[Other class remains unchanged.]」を提示している。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
引用商標1は、「miss france」の欧文字を筆記体で書してなり、平成2年8月14日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同6年12月22日に設定登録、同17年1月18日に商標権の存続期間の更新登録がされ、その後、同18年3月1日に、商品の区分及び指定商品を第3類「化粧品」とする書換登録がされたものである。
そこで、本願商標と引用商標1との類否について検討するに、本願商標は、上記1のとおり、「MISS FRANCE」の欧文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ミスフランス」の称呼を生ずるものである。
また、「コンテストやコンクールなどで選ばれる、代表的未婚女性」のことを、例えば「ミス日本、ミス−ユニバース」のように表すことが一般に広く知られていることからすると、本願商標を構成する「MISS FRANCE」の文字からは、「コンテストで選ばれたフランス代表の未婚女性」、すなわち「ミスフランス」という意味合いが看取されることも少なくないというべきであるから、本願商標は、その構成全体から「ミスフランス」の観念を生ずるとみるのが相当である。
他方、引用商標1は、上記のとおり、「miss france」の欧文字を書してなるものであるから、本願商標と同様に、その構成全体から「ミスフランス」の称呼及び「ミスフランス」の観念を生ずるものである。
そうすると、本願商標と引用商標1とは、「ミスフランス」の称呼及び「ミスフランス」の観念を共通にし、かつ、各構成文字も、大文字と小文字という差異を有するものの、綴り字をすべて共通にする、互いに紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
そして、本願に係る指定商品及び指定役務は、上記1のとおりであるところ、その指定商品中、第3類に属する「perfumery」は、引用商標1の指定商品「化粧品」と、その生産部門、販売部門、用途、需要者の範囲を同じくする場合のある類似の商品とみるのが相当である。
してみれば、本願商標と引用商標1とは、互いに紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願に係る指定商品中には、引用商標1の指定商品と同一又は類似する商品が含まれているから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、引用商標2は、「ミスフランス」の片仮名文字を縦書きしてなり、昭和25年4月10日登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同27年2月15日に設定登録、4度にわたる商標権の存続期間の更新登録がされ、その後、平成14年9月4日に、商品の区分及び指定商品を第3類「せっけん(日本薬局方の薬用せっけんを除く。)」及び第5類「日本薬局方の薬用せっけん」とする書換登録がされ、さらに、指定商品中、第3類「せっけん(日本薬局方の薬用せっけんを除く。)」については、その登録を取り消す旨の審決が確定し、その登録が同16年12月10日にされたものであるから、これにつき、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとの拒絶の理由は、解消した。
(2)商標法第6条第1項について
本願に係る指定役務中、第35類「business」及び第41類「shows」と記載された役務は、その記載をもって、役務の具体的な内容及び範囲を把握することができないものである。
したがって、本願は商標法第6条第1項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
(3)むすび
上記(1)及び(2)のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであり、かつ、本願は、同法第6条第1項の要件を具備しないものであるから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、原審における平成15年6月13日付け上申書において、引用商標の使用調査を開始し、その結果により、取消審判の請求の可否を検討すること並びに本願に係る第35類及び第41類に属する指定役務については、審査官により提示された表示に補正することを決定した旨述べ、さらに、当審における同16年7月12日付け提出の審判請求理由の追加の補正書において、引用商標2に対し、同16年3月26日付けで商標法第50条第1項の規定に基づく取消審判を請求したこと並びに引用商標1について、その商標権者と譲渡交渉を開始したので、暫時、審理の猶予を求める旨述べていたところ、その後、相当の期間を経過するも、進捗状況に関する何らの書面の提出もなされなかった。
そこで、審判長は、請求人に対し、同17年12月14日付けで、その後の進捗状況について確認できる書面の提出を求める旨の審尋をしたところ、請求人は、同18年4月13日付けの回答書において、引用商標1の商標権者との間で行っていた譲渡交渉が合意に至らなかったことから、本願に係る指定商品中、引用商標2の指定商品と抵触する「cosmetic products,hair lotions」について削除するとともに、他の拒絶理由に係る指定役務についても補正を行う所存であり、WIPO国際事務局への手続を行っているので、暫時、審理の猶予を求める旨述べていたところ、本願に係る指定商品及び指定役務については、WIPO国際事務局から、上記1のとおり、2006年4月12日付けで国際登録簿に記録された限定の通報がされた。
しかしながら、その後、相当の期間を経過するも、請求人からは本願又は引用商標1に関して何らの手続もなされていないことから、請求人による本願に係る指定商品及び指定役務についての手続の経緯及びその後の経過も考慮の上、これ以上、本件の審理を遅延させるべき理由はないものと判断し、結審することとした。
よって、結論のとおり、審決する。
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