Trademark Appeal Case
造語商標の称呼一体性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90597(T2006−90597/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4981307号商標(以下、「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成16年1月16日に登録出願、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同18年8月25日に設定登録されたものである。
2 申立ての理由の概要
(1)引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(ア)登録第3322937号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成6年12月27日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同9年6月13日に設定登録され、その後、同19年5月29日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
(イ)登録第4750875号商標(以下、「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成よりなり、平成13年12月21日に登録出願、第9類、第14類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同16年2月27日に設定登録されたものである。
なお、上記引用商標1及び2をまとめて、以下「引用商標」という。
(2)理由の要点
本件商標は、その構成中のアルファベット文字「DPsquare」の文字部分から、「デイピイスクエア」の称呼及び主体的な文字部分と認められる「square」の文字部分から「スクエア」の称呼をも生じるものである。
これに対し、引用商標1は、その構成中の「D SQUARED」の構成文字に相応して、「デイスクエアド」の称呼及び主体的な文字部分と認められる「SQUARED」の文字に相応して「スクエアド」の称呼をも生ずるものである。
また、引用商標2は、その構成中の「DSQUARED」の文字に相応して、「デイスクエアド」の称呼及び主体的な文字部分と認められる「SQUARED」の文字に相応して「スクエアド」の称呼をも生ずるものである。
そこで、本件商標から生ずる「スクエア」と引用商標から生ずる「スクエアド」を比較すると、末尾に「ド」の音の有無に差異を有するが、動詞の変化を意味するものであり、比較的識別力が弱く、称呼識別上重要な「スクエア」の音を同じくするものであるから、両商標は類似するものと認められる。
また、本件商標から生ずる「デイピイスクエア」と引用商標から生ずる「デイスクエアド」を比較すると、中間において「ピイ」の音の有無に差異を有するが、他の「スクエア」の音を共通にする類似のものと認められる。
そして、本件商標と引用商標は、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなるところ、構成中の「DP」及び「square」の文字は、それぞれ同じ書体、等間隔でそれぞれ外観上まとまりよく一体的に表されており、殊更、これを「DP」と「square」との文字部分に分離して観察しなければならない特段の事由が存するものとは認められないものであり、これより生ずると認められる「デイピイスクエア」の称呼も、冗長でもなく、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。
そして、かかる構成よりなる本件商標は、たとえ、その構成中前半の「DP」が大文字で後半の「sqare」が小文字の差異を有するとしても、構成全体をもって一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して「デイピイスクエア」の称呼のみを生ずるというべきであるから、本件商標より「スクエア」の称呼をも生ずるとし、そのうえで本件商標と引用商標とが称呼上類似するものであるとする申立人の主張は、認めることはできない。
また、引用商標は、別掲(2)及び(3)の構成よりなるところ、その構成文字に相応して「デイスクエアド」の称呼をも生ずると認められる。
そこで、本件商標から生ずる「デイピイスクエア」の称呼と引用商標から生ずる「デイスクエアド」の称呼を比較するに、両者は、中間に「ピイ」の音及び末尾に「ド」の音の有無に差異を有するが、両者を一連に称呼するときは、その語調、語感が相違したものとなり、明らかに聴別し得るものと認められる。
さらに、本件商標と引用商標とは、特定の観念を生じ得ない一種の造語と判断するのが相当であるから、両者は観念上比較し得ないものであり、また、それぞれの構成よりみて外観上も十分に区別し得るものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼、観念及び外観のいずれの点よりみても類似しないものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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