Trademark Appeal Case
複合商標の称呼一体性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900142(T2007−900142/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5011266号商標(以下、「本件商標」という。)は、「プレミアムミディ」及び「Premium Midi」の文字を併記してなり、平成18年3月31日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同18年10月26日に登録査定、同年12月15日に設定登録されたものである。
第2 登録異議の申立ての理由の要点
1 引用商標
登録異議申立人(以下、「申立人」という。)が本件商標についての取消理由に引用する登録第415767号商標(以下、「引用商標」という。)は、「PREMIUM」の欧文字を書してなり、昭和26年4月4日に登録出願、第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同27年9月11日に設定登録され、その後、4回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がされたものである。そして、指定商品については、平成16年8月25日に、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、書換登録がなされているものである。
2 理由の要点について
本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によって商標登録が取消されるべきものである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第22号証を提出している。
(1)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標から生じる称呼「プレミアム」と引用商標から生じる称呼「プレミアム」を比較するに、両者は同一の称呼である。
そして、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品を包含しており、抵触していることは明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号該当性について
本件商標は、申立人の周知・著名な商標である引用商標「PREMIUM」と同じ綴りの文字を有し、該文字が自他商品を区別するための商標として識別上、最も重要な要素となり、かつ、印象の強い語頭に位置しているから、申立人と何らかの経済上・業務上の関連性を有する商品であるかの如く、取引者及び需要者に誤認されるおそれのある商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の規定に違反して登録されたものである。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第19号該当性について
本件商標は、申立人の周知・著名な商標である引用商標「PREMIUM」の文字を有しているところ、商標権者が「PREMIUM」印のクラッカーの存在を知らなかったとは到底思料できず、商標権者が引用商標のもつ顧客吸引力を利用しようという不正な目的をもって、本件商標を登録出願したことが明らかである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号の規定に違反して登録されたものである。
第3 当審の判断
1 本件商標の第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、上記第1のとおり、「プレミアムミディ」及び「Premium Midi」の文字を併記してなるところ、その構成する「プレミアム」及び「ミディ」並びに「Premium」及び「Midi」の各文字は、同じ書体をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、観念上において、前半部の「Premium」(プレミアム)の文字が「賞、上等な、高級な」等の意味を有する語であり(甲第3号証)、同じく後半部の「Midi」(ミディ)の文字が「ミディ(寸法)の、中型の」(甲第4号証)という意味を有する語であるが、両者に特に軽重の差を見出すことができないものである。
また、これより生ずると認められる全体の称呼「プレミアムミディ」も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであり、他に「Premium」及び「プレミアム」の文字部分のみが独立して自他商品の識別標識として認識されるとみるべき特段の事情は見出せない。
そうすると、本件商標は、全体をもって不可分一体の造語として認識し、把握されるとみるのが自然であるから、該構成文字全体に相応して「プレミアムミディ」の称呼のみを生ずるものであって、単に「プレミアム」の称呼が生ずることはないものといわなければならない。
してみれば、本件商標から単に「プレミアム」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが称呼において類似するとの申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とが外観、観念において類似とすべき点は見当たらない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 本件商標の第4条第1項第15号及び同第19号該当性について
(1)本件商標と引用商標の類似性について
申立人は、引用商標を引用して本件商標が商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当する旨主張しているが、本件商標と引用商標とは、前記1のとおり、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない別異の商標というのが相当である。
(2)引用商標の著名性について
引用商標は、申立人の業務に係る商品「クラッカー」について使用する商標として我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていると認められるとしても、上記1のとおり本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が引用商標を連想又は想起するものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれもないものといわなければならない。
また、本件商標と引用商標との関係は、上記のとおりに解されるものであるから、本件商標は、直ちに、不正の目的をもって使用をするものとはいえず、不正の目的を持って使用をするものであることを認めるに足る証拠も提出されていない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当しないものである。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号のいずれの規定にも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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