Trademark Appeal Case
称呼の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900287(T2007−900287/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5032492号商標(以下「本件商標」という。)は、「LA ROTONDA」及び「ラロトンダ」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年8月30日に登録出願され、第14類「身飾品,時計,貴金属,キーホルダー,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ,貴金属製針箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製宝石箱,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製のがま口及び財布,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,貴金属製コンパクト,貴金属製靴飾り,貴金属製喫煙用具」を指定商品として平成19年3月16日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する国際登録第917678号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ROTONDE」の文字を横書きしてなり、2006年4月4日にベネルクス商標庁においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して2006年9月28日に国際登録され、第14類「Horological and other chronometric instruments, jewellery and articles in precious metals and their alloys, namely cuff-links, tie clips, key rings, medallions, watch chains; precious stones, watch cases, boxes for watches and jewellery, buckles in precious metals.」を指定商品とするものである。同じく国際登録第920856号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ROTONDE DE CARTIER」の文字を横書きしてなり、2005年11月22日にオランダ領アンティルにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して2006年5月9日に国際登録され、第14類「Cuff-links, tie clips, rings, bracelets, earrings, necklaces, brooches; watches, chronometers, clocks, watch straps, watch bracelets, boxes of precious metals for watches and jewellery.」を指定商品とするものである。
以下、これらを総称するときは、単に「引用商標」という。
3 登録異議申立ての理由の要点
本件商標は、引用商標とは称呼上類似するものであり、かつ、その指定商品中の「身飾品,時計,キーホルダー,貴金属製宝石箱,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品」は、引用商標の指定商品と抵触するものである。また、引用商標1及び2は、その先願権発生日をそれぞれ平成18年4月4日、平成17年11月22日とするものであって、本件商標の出願日より前であり、本件商標の先願に当たるものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の上記商品については、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものである。
4 当審の判断
本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成中の「LAROTONDA」の文字は「(ローマ)のパンテオン」を意味するイタリア語であり、「ラロトンダ」の文字はその表音として認識し理解されるものである。
そうすると、本件商標は、不可分一体のものとして認識し把握され、「ラロトンダ」の一連の称呼のみを生ずるというべきである。他に、本件商標において「ROTONDA」の文字部分のみが分離独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし、これより「ロトンダ」の称呼を生ずるとみるべき合理的な理由は見出せない。
してみれば、本件商標より「ロトンダ」の称呼をも生ずるとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼上類似するものであるとする本件登録異議の申立ては、前提を欠くものであり、理由がないことになる。
念のため、本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記のとおり、「ラロトンダ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標1「ROTONDE」は、「円形屋根の家」等の意味を有するフランス語として認識し理解されるものであり、「ロトンド」の称呼を生ずるものといえる。また、引用商標2「ROTONDE DE CARTIER」は、全体としては既成の親しまれた観念を有する熟語を表したものとはいえないから、その構成文字に相応して、フランス語風に「ロトンドドゥカルティエ」の称呼を生ずるものといえる。
しかして、本件商標から生ずる「ラロトンダ」の称呼と、引用商標1から生ずる「ロトンド」の称呼及び引用商標2から生ずる「ロトンドドゥカルティエ」の称呼とは、構成音数の差異、相違する各音の音質の差、音構成の差等により明瞭に区別することができるものである。そして、本件商標と引用商標の上記構成に照らし、両者は、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、両者は、上記のとおり、別異の観念を有するものであるから、観念上紛れるおそれもないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、引用商標が本件商標の先願に当たるものであるとしても、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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