Trademark Appeal Case
アンチエイジングサプリメントの識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2006−27421(T2006−27421/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「アンチエイジングサプリメント」の文字を標準文字で表してなり、第29類、第30類、第32類及び第33類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成17年12月22日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、同18年9月19日付け手続補正書により補正された結果、第29類「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,食用たんぱく,ビタミン・炭水化物・微量元素・ミネラル・プロテイン等を主原料とする錠剤状・粒状・粉状・液体状・固形状・ペースト状・カプセル状・ゼリー状の加工食品」、第30類「アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,ホイップクリーム用安定剤,食品香料(精油のものを除く。),茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」及び第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒」となったものである。
2 原査定の理由の要旨
原査定は、「本願商標は、『アンチエイジングサプリメント』の文字を書してなるが、その構成中『アンチエイジング』の文字は、『老化防止』を意味する英語(antiaging)であり、また、『サプリメント』の文字は、『栄養素入り栄養補給商品』の意を表す語であるので、全体としても『老化防止効果のある栄養素入り栄養補給商品』の意を表すに止まり、最近、『老化防止、抗老化』的効果のある食品、サプリメント等が種々販売されていることからすれば、これをその指定商品に使用しても単に商品の品質、効能を直接的に表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、次の事実を発見したので、同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づく通知を行った。
(1)株式会社小学館発行「大辞泉」において、「アンチエイジング」は、「加齢に伴う症状の予防と治癒。老化防止。抗加齢。」と記載されている。
(2)株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典第3版」において、「アンチエイジング」は、「抗老化。老化を防止すること。多くの場合、若返りを目的にした医療・美容・整形などに対していわれる。」と記載されている。
(3)株式会社三省堂発行「新明解国語辞典第六版」において、「サプリメント」は、「栄養補助食品。特定の栄養成分を錠剤・カプセルなどにしたもの。」と記載されている。
(4)株式会社三省堂発行「コンサイスカタカナ語辞典第3版」において、「サプリメント」は、「栄養補助食品。健康機能食品。」と記載されている。
(5)2003年11月10日付けPharmaweek(株式会社じほう発行)15頁において、「<新製品>【サプリメント】」のタイトルのもと、
「アンチエイジングのためのサプリメント/大日本製薬「ウルトラQ10」
コエンザイムQ10を配合したアンチエイジングサプリメント。コエンザイムQ10は別名ユビキノンといわれる補酵素で、エネルギー産生促進作用と抗酸化作用の2つの働きを持っている。また、ビタミンEのなかでも特に抗酸化力の優れているトコトリエノール(天然ビタミンE)、さらにカテキン、β−カロテンの3成分も配合している。60粒入・3800円。マルピー薬品を通じて発売中。」との記載がある。
(6)インターネットの「i−cosme」のホームページ(http://www.i-cosme.com/brand/anti-ageing/anti-ageing.html)において、「アンチエイジングで肌と体の若返り【アイコスメ】」のタイトルのもと、
「アンチエイジング サプリメントで体内から若さをサポート
アンチエイジング・サプリメントで老化予防と改善で若返り!
アンチエイジング サプリメントは老化の原因を除去・改善
アンチエイジング サプリメントは、老化の原因を除去、改善することにより肌や体の保持と若返りを図ります。アンチエイジングの主要効果は『抗酸化作用』、『糖化抑制』、『免疫強化作用』、『ホルモン補充作用』等にあります。・・・」との記載がある。
(7)株式会社ティーディーエムが管理運営するオンラインショップ「オーエムエス」(http://www.t-dm.co.jp/home/shop/html/168.html)において、
「アンチエイジングのお勧め製品
商品番号:T203
肌の老化を防ぐイミディーンタイムフォーミュレーション (イミディーン・ロッサ) 60錠
イミディーンタイムフォーミュレーション(タイムパーフェクション)60錠
Ferrosan社製60 価格:\ 7,358 5%割引 → \ 6,990(内税 350)
イミディーンタイムフォーミュレーションはお肌の老化を最小限に防止する最高のアンチエイジングサプリメントです。ベースとなっている海洋性コラーゲンが老化したお肌を活性化させ、しわやたるみの原因となるあらゆる老化現象からお肌を守ると同時に、お肌の防御機能を向上させる理想的なアンチエイジングサプリメントです。」との記載がある。
(8)インターネットの「アンチエイジングについて考える」のホームページ(http://antiageingmake.info/2007/02/post_6.html)において、「アンチエイジングサプリメントについて考える:アンチエイジングについて考える」のタイトルのもと、
「アンチエイジングについて考える
アンチエイジングについて、その方法や効果などを紹介します。アンチエイジングに役立つ化粧品やクリニック、食事や漢方などの情報を提供します。
○アンチエイジングサプリメントを考える
アンチエイジングサプリメントとは、普段の食事では不足してしまいがちなビタミンやミネラルなど必要な栄養素を与えてくれる食品の事です。
アンチエイジングサプリメントには単一の栄養素だけを含むもの、一緒に取ると効果がある何種類かの栄養素が含まれた複合型、食事で不足しがちなビタミンやミネラルをバランス良く配合した総合型などがあります。
アンチエイジングサプリメントと言っても天然成分のものもあれば、化学合成された物もあり、複合型や総合型などいろいろなサプリメントがありますので、アンチエイジングを考えた場合、成分表示を良く見て自分に必要な成分が含まれているか、確認をしましょう。
アンチエイジングを考えた場合の代表的なサプリメントにはどのような物があるのか、まず疲れやすい人のケースでは、エネルギーの代謝がうまく行っていない場合に、疲れやすくなると言われています。食事から取った炭水化物がエネルギーとして効率よく使われていない事が考えられます。そのような場合は、ビタミンB1が効果的と言われています。さらにマグネシウムも一緒にとる事で糖質の代謝を促進してくれます。
さらに乳酸が溜まると疲れやすくなりますので、乳酸を分解する為にはビタミンB1やビタミンCが有効と言えるでしょう。
もうひとつストレスから来る疲れには、エネルギーの代謝や乳酸を分解するビタミンB群やビタミンC、マグネシウムが不足しがちになります。ビタミンB群やビタミンC、マグネシウムを含んだサプリメントが有効になってきます。
アンチエイジングでも、どの効果がほしいのかによって取り入れるサプリメントは変わってきますので、自分の体調や精神状態などを良く考えて正しいサプリメントを取り入れてアンチエイジングを効果的に行ないましょう。
アンチエイジングのサプリメントには、いろいろなものが出てきています。社会人になるとどうしても外食多くなったり、最近の食卓ではレトルト食品やコンビニエンスストアの弁当などで済ませるケースも増えてきていると思います。こうした食事には炭水化物と脂肪分が多く含まれています。
・・・アンチエイジングにはサプリメントで行なえるものもありますが、普段の生活環境を変えるだけでもアンチエイジング効果は期待できると思います。」との記載がある。
(9)インターネットのホームページ(http://antiaging.karada-kokoro.info/antiaging_supli/sapuri_antiaging/)において、「アンチエイジング(若返り)カルテ〜スキンケア方法:アンチエイジングサプリメント」のタイトルのもと、
「アンチエイジングサプリメントは栄養補助食品や健康補助食品と言われ日常の生活で不足する栄養分を補います。
アンチエイジングを食事だけでしようと思っても必ず不足する栄養分は出てきますし、不足分を全て食事でまかなおうと思ったら大変です。
アンチエイジングサプリメントは、サプリメントの作用によって全体のバランスや病気になりにくい体を作るのに役立つ食品です。
アンチエイジングではサプリメントによって老化の原因を除去しホルモン補充、免疫強化、抗酸化作用、など肌や体の保持と共に若返りを図ります。
特にストレス老化対策にはアンチエイジングサプリメントは効果的です。
自分に足りないものを中心にサプリメントを摂るようにしましょう。
加齢につれて減っていく神経伝達物質を補うイチョウ葉エキスやホスファチジルセリン、DHAなどもアンチエイジングサプリメントとして使用されています。」との記載がある。
(10)Boston Vitaminが運営する「サプリクラブ.com(suppleclub.com)」(http://www.suppleclub.com/main/shouhin/204005.html)において、
「アンチエイジングサプリメントセット
アンチエイジング(Anti Aging)には抗酸化作用のあるサプリメントがお勧めです。 抗酸化物質は強さはもちろん水溶性または油性、分子のサイズなどによって、体内で効果が出る場所も違ってきます。また、一つの種類のみを摂取するよりも多様の抗酸化物を一緒に摂取したほうが効果があるという研究結果が出ています。一度使われた抗酸化物質も別の抗酸化物がリサイクル出来るため、さらなる相乗効果が期待できます。そこでサプリクラブ.comが抗酸化サプリメントのスペシャルセットをつくりました。アルファリポ酸 300mg+ビオチン、アスタキサンチン 4mg、アスコルビン酸パルミテート、トコトリエノール60mg、DMAE高濃度タイプ、コエンザイムQ10 200mg、ピクノジェノール50mg。全て、高濃度・高品質商品です。より高い抗酸化作用を期待される方にお勧めのセットです。・・・」との記載がある。
(11)株式会社トモインターナショナルが運営するオンラインショップ「ダイエットサプリメント ビューティー 激安 サプリマート」(http://supplemart.jp/SHOP/3673/5462/list.html)において、
「HGHヒト成長ホルモン男性用 4,480円(税込)
男性の為のアンチエイジングサプリメント!HGHは様々な身体組織に働きかけ、健全な新陳代謝をうながします。HGHの血中レベルを上げる事によって多くの器官に見られる老化の進行を遅らせることがこれまでの研究で明らかになってきています。」との記載がある。
(12)株式会社美高商事が運営するサプリメント専門のオンラインショップ「HEALTHY−One」(http://www.healthy-one.co.jp/tokushu/factor/)において、
「ワンズファクターとは?
疲労倦怠感の減少、エネルギーの増強、細胞の酸化ダメージの減少、食べ物から栄養の吸収を最大限に高めるなどの働きがあり、若い頃の活気ある気分を取り戻すアンチエイジングサプリメントです。スポーツ選手のように体に過度の負担をかけ活性酸素が大量に発生する方にもおすすめ。細胞を若返らせることでエネルギー代謝もアップし、競技力の向上につながります。・・・」との記載がある。
(13)ユニカ食品株式会社が運営するオンラインショップ「アンチエイジングをサポートするユニカルショップ!」(http://www.unicalstore.net/SHOP/u000006.html)において、
「アンチエイジングサプリメントの決定版!“Q10 ユニカル”
・コエンザイムQ10+カルシウム+グルコサミン+ビタミンE!
・4つの成分で強力サポート!
・いつまでもエネルギッシュに!4つの成分を配合しました。
コエンザイムQ10もカルシウムも60兆個すべての細胞に存在しています。コエンザイムQ10はエネルギーの生産を助け、カルシウムは骨格を形成するとともに細胞への情報、伝達を行います。年齢とともに不足しがちなグルコサミン、ビタミンEも配合しました。Q10ユニカルに含まれるこれら4つの成分が細胞に働きかけ、カラダをイキイキとさせます。・・・
【お召し上がり方】
・栄養補助食品として、1日1〜3回、1回1包(カルシウムとして200mg)を目安にお召し上がりくだい。
・顆粒タイプのレモン風味なので、そのままでも美味しくお召し上がりいただけますが、お水と一緒にお召し上がりいただいても大丈夫です。
・一度に大量に摂取しても排出されてしまうので、毎日三度の食事のように平均的に摂ることをお勧めします。」との記載がある。
4 職権証拠調べに対する意見の要点
本願商標は「アンチエイジングサプリメント」であって、「アンチエイジング」ではなく、その全体が一体としてのみ把握される造語であることは明らかである。
本願商標が「アンチエイジング」及び「サプリメント」に分断され、各部分からそれぞれ意味が把握されたとしても、「アンチエイジング」の語は、未だその語義ないし使用法が確立していない語であることから、日本人需要者が「アンチエイジングサプリメント」を特定の意味合いを持って把握することはない。
インターネットホームページは、誰もが情報の発信者になれる反面、そこに記載される内容が真実であるかどうかが不明確であることが多く、証拠としての信憑性は低いものである。したがって、インターネットホームページに本願商標と同じ「アンチエイジングサプリメント」の語が掲載されているからといって、これをもって当該語が業界において普通に用いられている語であるとは認定できないものである。
さらに、Pharmaweek誌の記事及びインターネットのホームページからは、「アンチエイジングサプリメント」の語は、特定の栄養素を含有するサプリメントを意味するのではなく、コエンザイムQ10、ビタミンやミネラル、HGH(ヒト成長ホルモン)等、さまざまな種類の栄養素を含有するサプリメント、あるいは食品として使用されており、また、特定の効果を有するサプリメントを意味せず、肌や体の保持と若返り効果、抗酸化作用、若い頃の活気ある気分を取り戻す効果等、さまざまな効果を有するサプリメントや食品を示すものとして使用されている。
このように、「アンチエイジングサプリメント」の語が特定の意味を持つ語としては使用されていないことに鑑みれば、取引者間では、抽象的かつ漠然とした意味のみをもって使用されており、指定商品の内容を具体的に記述するものとしては使用されていないことが明らかである。したがって、「アンチエイジングサプリメント」の語は、指定商品との関係で自他商品の識別力を十分に発揮し得るものである。
5 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり「アンチエイジングサプリメント」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中、前半の「アンチエイジング」の文字は、「老化防止の」を意味する英語「antiaging」の表音を片仮名表記したものと認められ、例えば、「大辞林」(株式会社 小学館発行)において、「加齢に伴う症状の予防と治癒。老化防止。抗加齢。」を表す語として記載されているものであり、また、後半の「サプリメント」の文字は、「新明解国語辞典第六版」(株式会社三省堂発行)において、「栄養補助食品。特定の栄養成分を錠剤・カプセルなどにしたもの。」の意味を有する語として記載されていることから、本願商標全体よりは、「老化防止用の栄養補助食品」の意味合いを容易に看取させるものである。
そして、「アンチエイジングサプリメント」の文字については、平成19年6月4日付け証拠調べ通知書により通知した前記3の記載のとおり、「老化防止用の栄養補助食品」程の意味合いで一般的に使用されているものと認められる。
そうすると、本願商標をその指定商品中の「老化防止を目的とする栄養補助食品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質を表示するにすぎないものと認識、把握するにとどまり、自他商品の識別標識としては認識しないというのが相当であって、かつ、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるというべきである。
なお、請求人は、上記証拠調べ通知書に対して前記4のとおり種々意見を述べているが、本願商標については上記のとおり判断するのが相当である。
また、請求人は過去の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、それらは、商標の構成等において本件とは事案を異にするものであり、その判断が本件の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は採用することはできない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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