Trademark Appeal Case
造語の称呼・外観類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2007−3257(T2007−3257/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電線及びケーブル,家庭用テレビゲームおもちゃ」を指定商品として、平成17年2月8日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成17年10月12日提出に係る手続補正書をもって、第9類「電子計算機用のハードディスク装置」に補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3149981号商標(以下「引用商標」という。)は、「LANDESK」の文字を横書きしてなり、平成5年3月22日(パリ条約による優先権主張1992年12月1日アメリカ合衆国)に登録出願、第9類「電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・同磁気ディスク・同磁気テ―プその他の周辺機器を含む)・その他の電子応用機械器具及びその部品,電気通信機械器具」を指定商品として、同8年4月30日に設定登録され、その後、同18年4月25日に商標権の存続期間の更新登録がなされて、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲のとおり、青い地色の矩形内に、白抜きの「LANDISK」の文字を横書きしてなるものであるから、該文字に相応して、「ランディスク」の称呼を生ずるものである。そして、該文字は、特定の語義を有しないものであるから、本願商標は、構成文字全体で一体不可分の一種の造語として認識されるものである。
これに対して、引用商標は、前記のとおり、「LANDESK」の文字を横書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して、「ランデスク」の称呼を生ずるものである。そして、該文字は、本願商標と同様に、特定の語義を有しないものであるから、引用商標は、構成文字全体で一体不可分の一種の造語として認識されるものである。
そこで、本願商標より生ずる「ランディスク」の称呼と引用商標より生ずる「ランデスク」の称呼を比較するに、両称呼は、いずれも5音よりなり、そのうちの語頭部分の「ラン」及び語末部分の「スク」の4音を共通にし、わずかに中間部において、「ディ」(di)と「デ」(de)の音の差異を有するにすぎないものである。
そして、上記差異音にしても、いずれも舌尖を上前歯のもとに密着して破裂させる有声子音「d」を共通にするばかりでなく、帯有する母音「i」と「e」は、母音の中でも調音方法が近い音声であり、近似する音として聴取されるものである。
そうすると、両称呼における上記差異音が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、その語調、語感がきわめて近似したものとなり、互いに聞き誤るおそれがあるものといわなければならない。
また、本願商標中の要部といえる「LANDISK」の文字と引用商標を構成する「LANDESK」の文字の外観を比較すると、両者は、「LAND」及び「SK」の文字を共通にし、わずかに中間部の「I」と「E」の文字の差異を有するにすぎないものであるから、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合は、称呼上相紛らわしいことも相俟って、外観においても互いに紛れるおそれがあるものとみるのが相当である。
請求人(出願人)は、「本願商標中の『DISK』の文字部分と引用商標中の『DESK』の文字部分は、いずれも我が国においてよく知られた英語であるから、両商標は、称呼及び外観上紛れるおそれはない。」旨主張している。
しかしながら、本願商標の構成中の「LANDISK」の文字部分も引用商標を構成する「LANDESK」の文字も、いずれも一体不可分に表された造語を形成するものというべきであること前記のとおりであって、これらの構成中の「DISK」及び「DESK」の文字部分のみを抽出して比較検討しなければならない格別の理由は見出せないものである。
また、請求人(出願人)は、「本願商標の指定商品の需要者は、高度な専門的知識を有する者であるから、本願商標及び引用商標を使用した商品について、出所の混同を生ずるおそれはない。」旨主張している。
しかしながら、本願商標の指定商品及び引用商標の指定商品であるコンピュータ関連商品は、近時、パソコンやインターネットなどが一般家庭に急速に普及したことにより、その需要者は、必ずしも高度な専門的知識を有する者に限られるものではなく、一般の消費者も多く含まれるとみるべきであるから、このような一般の消費者が本願商標と引用商標とを時と所を異にして接した場合は、互いに紛れるおそれはきわめて高いというべきである。
さらに、請求人は、「特許庁においても、2商標の称呼が一致し、または極めて近似する場合であっても、一律に類似商標とすることができないとする審判決例がある(第2号証の1ないし15)。」旨主張している。
しかしながら、請求人が挙げる審判決例と本件とは、対比する商標の構成等が必ずしも一致するものではないのみならず、商標法第4条第1項第11号の規定による商標の類否の判断は、出願に係る商標と特定の他人の登録商標との対比においてのみ決定されるべきものであるから、請求人が挙げる審判決例の類否判断が直ちに本件における類否判断に影響を及ぼすものとは認められない。
したがって、上記請求人の主張はいずれも採用することができない。
以上によれば、本願商標と引用商標は、いずれも造語よりなるものであって観念上比較することができないものであるとしても、称呼及び外観において類似する商標というべきものである。
そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品と認められる。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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