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Trademark Appeal Case

「の」の有無と称呼類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−9461(T2007−9461/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第12類「自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車並びにその部品及び附属品,自転車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、平成16年11月19日登録出願されたものであり、その後、指定商品については、同17年7月5日付の手続補正書において、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した商願2004−27349号商標(登録第4995447号)(以下「引用商標」という。)は、「車のおさがし専門店」の文字を標準文字で表してなるものであり、平成16年3月24日に登録出願、第12類「自動車並びにその部品及び附属品」を指定商品として、同18年10月13日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標との類否について判断するに、商標法第4条第1項第11号の商標の類否判断において、一般に、「商標が類似するかどうかは、最終的には、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきものであり、具体的にその類否判断をするに当たっては、両商標の外観、称呼、観念を観察し、それらが取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべきであって、決して上記3要素の特定の一つの対比のみによってなされるべきものではないが、少なくともその一つが類似している場合には、当該具体的な取引の実情の下では商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情が認められる場合を除いて、出所の混同を生ずるおそれがあると認めるのが相当である(最高裁第三小法廷、昭和43年2月27日判決・民集22巻2号399頁参照)。」と解されるところである。以下、これを前提として、本願商標及び引用商標とをそれぞれの指定商品に使用した場合に、商品の出所の混同を生ずるおそれがあるかについて判断する。

まず、本願商標及び引用商標の称呼上の差異についてみると、本願商標は、別掲に示したとおり、赤色の長方形を下地にして、その中に白抜きで、「車」の文字を大きく、その右側部分に「お探し」(『探』の文字は多少図案化されている。)、「専門店」の文字を上下二段に表してなるところ、ほぼ同じ書体の「車」「お探し」「専門店」の各文字が、赤色の長方形の中にバランス良く配され、外観上まとまりよく一体的に表現されているものである。構成中の「探」の文字は、前記のとおり、多少、図案化されているが、近年、商業広告等においては、しばしば、文字の一部を図案化する手法が用いられており、該人の目のような図形を伴った文字よりは、「探」の漢字を図案化したと無理なく認識されるものである。そして、それらの文字がまとまりよく構成されていることから、本願商標に接する需要者、取引者は、商標全体を一体のものとして把握して、取引に資されるものとみるのが自然である。

そうとすれば、その構成文字全体に相応して「クルマオサガシセンモンテン」の一連の称呼を生ずるものである。

これに対し、引用商標は、標準文字で「車のおさがし専門店」と表してなるものであるから、その文字に相応して「クルマノオサガシセンモンテン」の称呼を生ずるものである。

してみれば、両商標の称呼上の差異は、第4音目において、所有を示す「ノ」の音の有無という微差に過ぎず、聴者の印象に残り難い中間に位置するものであるから、この差異が、格別に短いとはいえない両称呼の全体に及ぼす影響は、決して大きいものということはできず、それぞれを一連に称呼するときには、全体の語感、語調が極めて近似したものとなり、彼此聞き誤るおそれが少なからずあるものといわざるを得ない。

次に、本願商標及び引用商標の外観上の差異についてみると、本願商標は、別掲のとおり、赤色の長方形を下地にして、その中に白抜きで、「車」の文字を大きく、その右側部分に「お探し」(『探』の文字は多少図案化されている。)、「専門店」の文字を上下二段に表してなるものである。他方、引用商標は、前記2のとおり、標準文字で「車のおさがし専門店」と表してなるものであるから、両商標は、その外観において異なるものである。しかしながら、両者は「車」「お」「し」「専門店」の文字部分について同一にするものであり、これらの文字について、外観上近似するものである。

そして、本願商標及び引用商標の観念上の差異についてみると、両商標よりは、それぞれの構成文字より「車を探す専門の店」の意味合いを感得し得るものと認められる。

また、取引の実情について検討するに、本願商標と引用商標とが、指定商品について商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれは生じないという特別な取引の実情が存ずるという理由及び証拠は見出せない。

上記認定を総合すると、本願商標と引用商標とは、称呼においては前述のとおり相紛らわしいものであって、観念も共通にするものであり、外観においては、その称呼及び観念の類似性を凌駕する程の差異とはいえないものである。さらに、上記のとおり、当該指定商品について商品の出所の混同を生ずるおそれはないと考えさせる特別の事情も存在しないから、両者はその出所について誤認混同を生ずるおそれのある類似の商標というべきであり、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一のものである。

したがって、本願商標は、引用商標に類似する商標であり、かつ、両商標の指定商品も同一の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。

なお、請求人は、本願商標は、漢字表記による「探」の文字の一部を図案化した「目」に置き換えることによって外形的形象を図案化してなるものである。さらに、「車」が一段で、「お探し」と「専門店」とが上下二段で表記される上、「車」と、「お探し」ないしは「専門店」とを文法上接続する助詞がないために、一体として特定の称呼を生ずるものということはできない。したがって、本願商標と引用商標が取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は相紛れるおそれのない非類似の商標である旨主張するが、称呼、観念、外観及び取引の実情を勘案して総合的に考察して、本願商標と引用商標との類否を、上記のとおり判断するものである。また、請求人は、過去の審決例等を挙げているが、審決等で取り上げている商標は、いずれも本願商標とは商標の構成を異にするばかりでなく、商標の類否の判断は、各商標につき個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人が主張するような事例があるとしても、本願商標と引用商標についての前記判断が左右されることにはならない。よって、これらの請求人の主張は、いずれも採用することができない。

したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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