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Trademark Appeal Case

濁音と清音の称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2007−21343(T2007−21343/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「Bizlog」の文字を標準文字で表してなり、第9類「通信ネットワークを通じてダウンロード可能なコンピュータプログラム,通信ネットワークを通じてダウンロード可能な音声・音楽・画像・動画・映像,電子出版物,コンピュータプログラムを記憶させた磁気ディスク・磁気テープ・光ディスク・CD−ROM・半導体メモリその他の記録媒体,録画済みビデオディスク・録画済みデジタルビデオディスク及びビデオテープ,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成18年7月24日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において本願の拒絶の理由に引用された登録第4986105号商標(以下「引用商標」という。)は、「Biz6」の文字と「ビズロク」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成17年12月14日に登録出願、第9類「加工ガラス(建築用のものを除く。),乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,磁心,抵抗線,電極,ロケット,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」、第38類「電子計算機端末による通信に関する情報の提供,その他の電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電子計算機端末による通信の加入契約の取次・媒介又は代理」及び第42類「気象情報の提供,建築物の設計,測量,地質の調査,機械・装置若しくは器具(これらの部品を含む。)又はこれらの機械等により構成される設備の設計,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,建築又は都市計画に関する研究,公害の防止に関する試験又は研究,通信技術に関する研究及び開発並びに情報の提供,電気に関する試験又は研究,土木に関する試験又は研究,農業・畜産又は水産に関する試験・検査又は研究,電子計算機又はその他の機械器具に関する試験又は研究,著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,社会保険に関する手続の代理,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,理化学機械器具の貸与,製図用具の貸与」を指定商品及び指定役務として、同18年9月8日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「Bizlog」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ビズログ」の称呼を生ずるものである。

これに対し、引用商標は、「Biz6」の文字と「ビズロク」の文字を二段に横書きしてなるところ、その構成中の「Biz6」の文字部分と「ビズロク」の文字部分は、それぞれ別個に称呼される可能性があるといえるほど視覚上分離して書されているものではなく、むしろ、片仮名部分が上段の「Biz6」の読みを特定したものと理解される程度に、全体の構成が一体的に表されているものである。そうすると、引用商標は、構成する文字全体より、「ビズロク」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。

そこで、本願商標より生ずる「ビズログ」の称呼と引用商標より生ずる「ビズロク」の称呼を比較すると、両称呼は、いずれも4音よりなり、そのうちの「ビズロ」の3音を共通にし、わずかに末尾において、「グ」と「ク」の音の差異を有するものである。そして、該差異音とても、濁音と清音の微差にすぎないものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、その語調、語感が近似したものとなり、互いに紛れるおそれがあるものといわなければならない。

また、本願商標と引用商標は、いずれも構成全体をもって、特定の観念を有しない造語よりなるものであるから、観念上比較すべき明確な差異を有するものともいえず、したがって、観念上の差異が称呼における類否判断に影響を及ぼすものではない。

さらに、両商標の外観は、前記のとおり、本願商標は、標準文字で「Bizlog」と書してなるものであるのに対し、引用商標は、「Biz6」の文字と「ビズロク」の文字を二段に横書きしてなるものであるから、全体の構成が相違するものであるとしても、いずれも「Biz」の文字部分を共通にするものであり、看者に与える印象において、「biz(=business)」に関連した商標であるとの共通性を有するものである。

以上によれば、本願商標と引用商標は、称呼において類似するものであり、観念及び外観は、類似するとはいえないが、その差異は、その主たる需要者(両商標が共通に使用されるコンピュータ関連商品や通信機器関連商品の需要者)といえる一般の消費者にとって特段印象付けるほどのものではないから、両商標がその称呼、観念及び外観等によって需要者等に与える印象等を総合して全体的に考察すれば、本願商標と引用商標は類似する商標というべきものである。

なお、請求人(出願人)は、引用商標より生ずる称呼について、「ビズロクビズロク」の称呼のみが生ずるとし、その根拠として、商標法第4条第1項第11号における先願商標との類否判断においては、商標法第50条の不使用取消審判の規定と異なり、既登録商標のみを基準に判断すべきであり、「平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するもの」も類否の判断対象に拡張すべきものではない旨主張する。

上記請求人の主張は、商標法第4条第1項第11号における「同一又は類似」は、同法第50条における「社会通念上同一」とは、そもそもこれらの規定の立法趣旨が異なるものであるから、同一に解釈されるべきでなく、商標法第4条第1項第11号が適用された本件審判における本願商標と引用商標の類否判断に当たっては、それぞれ願書に記載した商標に基づいてされなければならないから、引用商標より生ずる称呼は、「ビズロクビズロク」のみである旨主張しているものと解されるところ、ある商標からどのような称呼が生ずるかの判断基準は、当該商標が使用される商品等の分野の需要者を考慮して決せられるべきである。そして、前記認定のとおり、本願商標と引用商標が共通に使用されるコンピュータ関連商品や通信機器関連商品の需要者は、専門知識を有する者のみならず、近時、パソコンやインターネットなどが一般家庭に急速に普及したことにかんがみれば、かえって、一般の消費者が多いものと認められ、このような需要者が引用商標に接する場合、その全体の構成からみて、片仮名部分が上段の「Biz6」の読みを特定したものと無理なく理解するとみるに難しくなく、簡易迅速を旨とする商取引の実際において、上記構成よりなる引用商標を上段部分と下段部分とに切り分けて「ビズロクビズロク」と称呼することのほうが、むしろ不自然であるというべきである。したがって、上記請求人の主張は採用することができない。

以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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