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Trademark Appeal Case

氏名と普通名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−15295(T2006−15295/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「丸岡触媒」の文字を標準文字で横書きしてなり、第1類に属する願書に記載の商品を指定商品として、平成17年8月31日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、平成18年4月28日付け手続補正書により、第1類「触媒,4級アンモニウム塩構造を有する不斉分子触媒」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定は、「本願商標は、ありふれた氏の一と認められる「丸岡」の文字と、本願指定商品中の「触媒,4級アンモニウム塩構造を有する不斉分子触媒」等を認識させる「触媒」の文字とを一連に「丸岡触媒」と標準文字で書してなるものであるから、これをその指定商品中の前記「触媒」の文字に照応する商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、単にありふれた氏及び商品の普通名称又は品質を表示したものと理解するに止まり、何人かの業務に係る商品であることを認識することができない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおり、「丸岡触媒」の文字よりなるところ、該文字は、まとまりよく一体的に表してなるものであり、また、これより生ずる「マルオカショクバイ」の称呼も格別冗長なものでなく、淀みなく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標を構成する該文字からは、原審説示の意味合いを直ちに想起するものとはいえず、むしろ、その構成全体をもって一体不可分のものとみるのが相当である。

また、本願指定商品を取り扱う業界においては、例えば、野依触媒、ウィルキンソン触媒、チーグラー・ナッタ触媒の使用例のように、その物質の反応や方法等を発見、発明又は考案した研究者に由来する氏等が触媒と組み合わされ用いられている実情もある。

また、請求人(出願人)は、指定商品について、平成11年から京都大学の大学院理学研究科化学専攻の丸岡啓二教授と共同研究を行っており、同教授の氏に由来する「丸岡触媒」の文字を用いて製造し、市場で流通していることが認容できるものであり、かつ、「丸岡触媒」の文字が本願指定商品を取り扱う業界において、商品の品質等を表示するものとして、取引上、普通に使用されている事実を発見することはできなかった。

そうすると、本願商標は、その指定商品に使用している請求人(出願人)の標章として認識、把握されるとみるのが相当であり、何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないとはいい難いものである。

さらに、本願商標は、前記1のとおり、その指定商品について補正された結果、これを指定商品に使用しても商品の品質について誤認を生ずるおそれはなくなったものと認め得るものである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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