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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の要部抽出の可否」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2007−6685(T2007−6685/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2007−6685(T2007−6685/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「AIREZE」
争点(論点)
称呼の要部抽出の可否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−6685(T2007−6685/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「AIREZE」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の要部抽出の可否」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)に表示するとおりの構成よりなり、第10類「医療用機械器具」を指定商品として、平成17年4月5日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりである。

(1)登録第1716625号商標(以下「引用商標1」という。)は、「AIREZE」の文字を横書きしてなり、昭和56年9月4日登録出願、第10類に属する商標登録原簿に記載されたとおりの商品を指定商品として、同59年9月26日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、その後、平成18年2月15日に指定商品を第10類に属する商標登録原簿に記載されたとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、その後、商標登録の取消し審判により、商標登録を取り消すべき旨の審決がされ、同20年3月12日にその確定の登録がされたものである。

(2)登録第4185796号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)に表示するとおりの構成よりなり、平成8年12月16日登録出願、第12類に属する商標登録原簿に記載されたとおりの商品を指定商品として、同10年9月11日に設定登録されたものであり、現に有効に存続している。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおり、「A・I・R・S」の欧文字と、「Aerosol Inhalation Respiratory System 」の欧文字及び図形との組み合わせよりなるものであるところ、前者の文字は中央に太字(ゴシック体風)で大きく顕著に、後者の文字は下段に小さく表してなるものであり、図形部分は、単なる背景としか認識し得ないものであって、視覚的にも常に一体のものともいえず、かつ、構成中の文字部分と背景である図形部分との間には観念上の結び付きもなく、他に本願商標全体を常に一体のものとしてのみ把握しなければならない特別の事情も存しないものである。

そして、構成中の「A・I・R・S」の文字部分と「Aerosol Inhalation Respiratory System 」の文字部分とは、視覚上分離して認識されるばかりでなく、「A・I・R・S」は、下段の「Aerosol Inhalation Respiratory System 」の文字中のそれぞれの頭文字をとって表したと理解されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標に接する取引者、需要者は、その構成全体のうち、視覚的に顕著に表された「A・I・R・S」の文字部分に着目し、これより生ずる、「エアーズ」の称呼をもって、取引にあたる場合もあることは、取引の経験則に照らして極めて自然なことというべきである。

してみれば、本願商標は、「A・I・R・S」の文字部分に相応して「エアーズ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。

他方、引用商標2は、別掲(2)のとおり、「DENSO」と「AIRS」の各欧文字及び多数の小さなドットからなる無限大の記号状の図形との組み合わせよりなるものであるところ、図形部分は、薄い色で表してなるのに対し、「DENSO」と「AIRS」の各欧文字は、黒色で図形部分の上に重ねるように表してなるものであり、また、その大きさにおいても、「DENSO」は、図形の左輪の上部から右輪の上部中程にかけて配され、「AIRS」も右輪の下部いっぱいに配されているものであるから、引用商標2中、看者の注意を強く惹く部分は、これらの文字部分であるといえる。

そして、引用商標2に接する取引者、需要者は、黒色で大きく書され、かつ、読みやすい文字部分を捉えて商品の取引に当たるとみられるところ、該「DENSO」と「AIRS」の欧文字部分は、上記したとおり、背景的な図形部分の上に、同じ書体、同じ大きさをもって、外観上まとまりよく一体的に表現されているものであり、これより生ずる「デンソーエアーズ」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そうすると、引用商標2中の「DENSO」と「AIRS」の欧文字部分の一体不可分性は、決して弱いものということはできない。他に構成中の「AIRS」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事由も見い出せない。

してみれば、引用商標2は、その構成中の文字部分に相応して「デンソーエアーズ」の称呼のみを生ずるものといわなければならない。

したがって、引用商標2から、単に「エアーズ」の称呼をも生ずるものとし、その上で、本願商標と引用商標2とが「エアーズ」の称呼において類似するものとして、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

なお、引用商標1に係る商標権については、前記2のとおり、取消審決の確定の登録が成されている。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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