Trademark Appeal Case
著名商標の混同と不正目的
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第91246号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4276807号商標(以下「本件商標」という。)は、平成10年2月17日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第3類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年5月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立の理由
本件商標は、その商標権者が登録異議申立人(以下「申立人」という。)との商標等の譲渡契約当事者であり、申立人の正当な営業活動を阻害するものであって、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのあるものであるから、商標法第4条第1項第7号に該当する。
また、本件商標は、平成10年3月3日に登録出願され、別掲のとおりの構成よりなり、第3類「スキンローション」を指定商品とする、平成10年商標登録願第16752号商標(以下「引用商標」という。)と同一の図形と文字からなるものであり、指定商品も引用商標の指定商品と同一のものである。加えて、引用商標は「スキンローション」について長年使用し、その分野において著名な商標であるから、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、出所について混同を生ずるおそれがあり、さらに、本件商標は、申立人の著名商標であることを知りながら不当な利益を得ようとするものであり不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第10号、同第15号及び同第19号に該当する。
したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
申立人は、証拠として「商標並びに販売権譲渡契約書」及び「販売権実行確認書」等を提出し、引用商標は、その所有者であった第一薬化工業株式会社(代表者が本件商標権者の代表者と同一人物)より、平成10年8月の譲渡担保契約により、申立人の小林礼子氏が譲り受けたものであり、譲渡人らの行為は、正当な営業活動を阻害するものである旨主張しているが、本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものではなく、また、前記した提出に係る「商標並びに販売権譲渡契約書」及び「販売権実行確認書」からは、その商標が特定できないばかりでなく、これらの書面は当事者間の私的な権利の調整の問題と解されるものであるから、本件商標を指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものではなく、他の法律によってその使用が禁止されているものとも認められない。
また、申立人の提出に係る甲各号証によっては、引用商標の著名性を裏付ける販売数量、広告宣伝の時期、回数等が不明であり、引用商標が我が国において本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「スキンローション」の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものとは認められないものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものである。
さらに、本件商標は、前記したとおりであって、申立人の出所表示機能を希釈化させたり、又はその名声を毀損させるなど不正の目的をもって出願されたものとは認められない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものでない。
よって、結論のとおり決定する。
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