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商標「ELEGANCE」のElegantの識別力と類否判断(第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第3条第1項第3号|審判平成11年異議第91088号)

審判番号
平成11年異議第91088号
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ELEGANCE」
争点(論点)
Elegantの識別力と類否判断
適用条文
第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
第24類・第25類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判平成11年異議第91088号・異議)は、本件商標「ELEGANCE」について、商標法第4条第1項第11号・第4条第1項第10号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「Elegantの識別力と類否判断」です。指定商品・役務は第24類・第25類に属します。特許庁は「登録第4266664号商標の登録を維持する」と判断しました(登録維持)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第4266664号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4266664号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成9年5月16日に登録出願され、後掲に示すとおりの構成よりなり、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年4月23日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立の理由

登録異議申立人(以下、「申立人」という。)の調査した範囲内においては、商標権者が本件商標の指定商品に係る業務を行っている事実は発見できないから、本件商標は、商標法第3条第1項柱書きの要件を具備しない。

本件商標は、昭和51年1月23日に登録出願され、「ELEGANCE」の文字を横書きしてなり、第17類「被服,布製身回品,寝具類」を指定商品として、昭和63年4月26日に設定登録されている登録第2042713号商標(以下、「引用商標」という。)と類似するものであり、かつ、両者の指定商品は抵触するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

また、商標「Elegance/エレガンス」は、申立人の業務に係る商品「化粧品、靴、時計、眼鏡、衣服、アクセサリー」等の使用に係る商標として取引者・需要者の間に広く認識されている商標である。しかして、本件商標と商標「Elegance/エレガンス」は類似する商標であって、かつ、本件商標をその指定商品に使用するときは、申立人の業務に係る商品とその出所について混同を生ずるおそれがある商標に該当するとともに、ただ乗りにも該当するから、本件商標は商標法第4条第1項第10号、同第15号及び同第19号により、その登録は無効とされるべきである。

さらに、本件商標は、「優美な」を意味する英語及びアラビヤ語からなるから、本来的に自他商品の識別力を有しないものであり、商標法第3条第1項第3号、同第6号に該当する。

したがって、本件商標の登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、後掲に示すとおり、筆記体で書された「Elegant」の文字と判読し難いアラビヤ風文字とを間隔を拡げ横一列に配した構成よりなり、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品とするものである。

ところで、申立人は、自己の調査した範囲内において、商標権者が本件商標の指定商品に係る業務を行っている事実を発見できない旨主張するが、該主張のみによっては、商標権者が本件商標をその指定商品について使用をしないとまでは認定し得ないから、この点における申立人の主張は採用できない。

次に、本件商標の構成文字についてみるに、その構成中の筆記体で書された「Elegant」の文字部分は、「優美な、上品な」を意味する英語として世上一般によく知られる語であって、その指定商品中の「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,ベッドカバー,被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服」等について使用する場合、その商品の品質・効能を表示する文字(語)として把握し認識されることを否定し得ないものであるから、該文字部分は自他商品の識別力を有しないか、若しくは極めてその機能の弱い部分として認識し把握されるとみるのが相当である。

してみれば、上記商品との関係においては本件商標と引用商標とは商標の類似について比較し得ないものというべきであり、かつ、上記商品以外の商品と引用商標の指定商品とは商品が類似するものでない。

さらに、商標「Elegance/エレガンス」が、本件商標の登録出願時には申立人の業務に係る商品「化粧品、靴、時計、眼鏡、衣服、アクセサリー」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものと認められるとしても、本件商標とは、その構成態様において本件商標が筆記体及びアラビヤ風文字により構成される点において顕著な差異が認められるから外観上十分に区別し得るものであって、そのほか称呼及び観念についても筆記体で書された該文字部分は、前記認定の如く把握し認識されるものであり、また、判読し難いアラビヤ風文字は一種の図形的商標と認識されるところであるから、両者は称呼及び観念上も区別し得る商標である。したがって、両者は別異のものというべきであって、ほかに両者が紛れ得るとする点は見出せないから、本件商標を指定商品に使用した場合、その商品が申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれのないものといわざるを得ない。

そして、商標権者が本件商標を採択・使用する行為に、不正の目的があるものとは認め難いところである。

また、申立人は、本件商標中のアラビヤ風文字部分は「Elegant」のアラビヤ語を表示したものであると主張するが、アラビヤ語は我国において判読し、その意味合いを理解することができるほど我国において馴染まれている外国語とはいえないものであるから、該文字に接する取引者・需要者はこれを一種の図形商標として認識し取引に資する場合が多いものと判断するのが相当である。したがって、本件商標は、アラビヤ風文字部分、又は構成全体をもって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書き、商標法第4条第1項第11号、同第10号、同第15号、同第19号、同法第3条第1項第3号及び同第6号に違反して登録されたものとはいえない。

よって、結論のとおり決定する。

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