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Trademark Appeal Case

ISO略称の無断使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900152(T2007−900152/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第5012504号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5012504号商標(以下「本件商標」という。)は、「ISOコーディネーター」の文字を横書きしてなり、平成17年12月5日に登録出願され、第16類「新聞,雑誌」を指定商品として、同18年11月20日に登録査定がなされ、同年12月22日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由(要点)

申立人は、登録異議の申立ての理由を概要次のとおり述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第139号証を提出した。

1 商標法第4条第1項第8号について

本件商標は、他人である「国際標準化機構(ISO)」の著名な略称「ISO」を含む商標であり、その他人の承諾を得ていないから、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである。

2 商標法第4条第1項第10号について

本件商標は、他人である「国際標準化機構(ISO)」の業務に係る「雑誌・書籍」を表示するものとして著名な略称「ISO」と類似し、前記「雑誌・書籍」と同一又は類似する商品「雑誌・書籍」について使用するものであるから、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

3 商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、他人である「国際標準化機構(ISO)」の先願の登録商標(国際登録第430072号商標)「ISO」と類似し、先願の登録商標(国際登録第430072号商標)に係る指定商品「印刷物及び他の出版物」中の商品「雑誌・書籍」について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 商標法第4条第1項第15号について

本件商標は、他人である「国際標準化機構(ISO)」又は「国際標準化機構(ISO)」と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標であるから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

5 商標法第4条第1項第16号について

本件商標は、「国際標準化機構(ISO)」の許可又は登録を受けた商品のごとく品質の誤認を生ずるおそれがある商標であるから、商標法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。

以上により、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

第3 本件商標に対する取消理由

登録異議申立人「インターナショナル オーガナイゼーション フォア スタンダーダイゼーション」(以下「申立人」という。)より提出された甲第1号証ないし甲第139号証によれば、「ISO」は、「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」の略称であり、「国際標準化機構(ISO)」は、「物資およびサービスの国際交流を容易にし、知的、科学的、技術的および、経済的活動分野の協力を助長させるために、世界的な標準化およびその関連活動の発展・開発を図ること」を目的に、1946年に創設され、1947年に正式に発足(活動開始)した国際機関であり、2005年末(本件出願当時)には156カ国(甲第3号証)が参加していること、また、我が国では、経済産業省がJIS規格やISO/IEC規格を始めとしたスタンダードの積極的な獲得と活用によって、企業の市場戦略と利便性の高い商品生産を全面的にバックアップすることに取り組んでいることが認められる。

以上のこと及び前記証拠を総合勘案すると、申立人の「国際標準化機構(International Organization for Standardization)」の略称である「ISO」は、本件出願時及び査定時において、「国際標準化機構(ISO)」を表示するものとして、我が国のみならず、世界各国において、需要者の間に広く認識されている、いわゆる著名な略称と認め得るものである。

してみれば、本件商標は、他人の名称の著名な略称と認め得る「ISO」を含む商標であって、その他人の承諾を得ていないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に違反して登録されたものである。

また、本件商標をその指定商品に使用した場合には、前記のとおり、商標中に著名な「ISO」の文字を有してなるから、これに接する取引者・需要者は、「ISO」の文字部分に着目し、著名な「国際標準化機構(ISO)」を連想、想起し、申立人又は同人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

加えて、商標法第43条の9第1項の規定に基づき職権により審理を行った結果、「国際標準化機構(ISO)」は、前記のとおり、公益に関する外国の団体であって営利を目的としないものに該当するものである。また、本件商標中の「ISO」は、前記のとおり、本件出願時及び査定時において、「国際標準化機構(ISO)」を表示するものとして、我が国のみならず、世界各国において、需要者の間に広く認識されている、いわゆる著名な略称と認め得るものである。

してみると、前記団体の権威を尊重するとともに、国際信義の上からもその名称を保護するべきものであることは当然なことといわなければならない。

したがって、本件商標は、前記団体を表示する標章であって著名な「ISO」と同一又は類似する商標を含むものであるから、商標法第4条第1項第6号に違反して登録されたものである。

第4 商標権者の意見

商標権者は、上記第3の取消理由について、指定した期間内に意見を述べていない。

第5 当審の判断

商標権者に対し、上記第3の取消理由を通知し、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、前記第3のとおり商標権者からは何らの応答もない。そして、前記第3の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標の登録は、この取消理由によって、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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