Trademark Appeal Case
類似称呼・外観の判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900357(T2007−900357/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5042530号商標(以下「本件商標」という。)は、「FRAC」の文字を標準文字で表してなり、平成18年8月1日に登録出願、第30類「クッキー」を指定商品として、同19年4月20日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人が引用する登録第3348328号商標(以下「引用商標」という。)は、「FREC」の文字を横書きしてなり、平成7年5月25日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同9年9月26日に設定登録され、その後、同19年8月21日に商標権の存続期間の更新登録がされて、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標と引用商標は、外観上紛らわしい商標である。
また、本件商標より生ずる「フラック」の称呼と引用商標より生ずる「フレック」の称呼は、「ラ」と「レ」の音の差異を有するにすぎず、しかも該差異音は、いずれもラ行であり、中間に位置することから、両称呼を一連に称呼した場合は、互いに聞き誤るおそれがある。
してみれば、本件商標は、引用商標と外観及び称呼上類似する商標であり、かつ、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否
本件商標は、前記1のとおり、「FRAC」の文字を標準文字で表してなるものである。
これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「FREC」の文字を書してなるものである。
そこで、本件商標と引用商標とが外観上類似する商標であるか否かについてみるに、両商標は、いずれもアルファベット4字よりなるものであって、その第3字において、「A」と「E」との差異を有するものであるところ、両商標を構成するアルファベットは、いずれも簡潔で読みやすい文字よりなるものであるから、「A」と「E」の差異は、比較的目に付きやすいものであって、通常の注意力をもってすれば、これらを時と所を異にして離隔的に観察した場合においても、外観上互いに紛れるおそれはないものといわなければならない。
次に、本件商標と引用商標より生ずる称呼について検討するに、本件商標は、前記構成文字に相応して、「フラック」の称呼を生ずるものである。
これに対して、引用商標は、前記構成文字に相応して、「フレック」の称呼を生ずるものである。
そして、本件商標より生ずる「フラック」の称呼と引用商標より生ずる「フレック」の称呼は、第2音において、「ラ」と「レ」の音の差異を有するものであるところ、該差異音は、促音を伴っている関係上、前音「フ」や末尾音「ク」に比べて強く発音され、明瞭に響く音として聴取されるものであるから、該差異音が比較的短い音構成よりなる両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、十分聞き分けることができるものとみるのが相当である。
また、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じない造語を表したと理解されるものであるから、観念上比較することはできない。
したがって、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)請求人の主張
請求人は、「過去の審決例をあげ、これと同様に本件商標も引用商標と類似するものと判断すべきである。」旨主張しているが、登録出願に係る商標と引用された商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の登録例の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。
また、請求人は、「本件商標と引用商標の類否の判断は、両商標の外観・称呼・観念の判断要素を総合的に考察し、引用商標が既に使用されているという取引の実情や主な需要者層が若年層であるという需要者層についての事情を十分考慮して判断すべきである。」旨主張しているが、本件商標と引用商標とは、前記(1)のとおり、通常の注意力をもってすれば区別し得る非類似の商標というべきものであるから、取引の実情や需要者層を考慮しても、非類似の商標といえるものである。
したがって、請求人のいずれの主張も認めることはできない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維
持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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