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Trademark Appeal Case

称呼の類似性判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900362(T2007−900362/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5043497号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5043497号商標(以下「本件商標」という。)は、「VISCOLLECTION」の欧文字と「ビスコレクション」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成18年10月6日に登録出願され、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同19年3月16日に登録査定され、同年4月27日に設定登録されたものである。

第2 申立ての理由の概要

1 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、引用する国際登録第810805号商標(以下「引用商標」という。)は、「VIE COLLECTION」の欧文字を横書きしてなり、第3類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、2003年8月27日に国際登録、我が国において平成16年10月8日に設定登録されたものである。

2 理由の要点

本件商標は、上段に「VISCOLLECTION」の文字、下段に「ビスコレクション」の文字を書してなるものであるから、これより「ビスコレクション」の称呼を生ずることは明らかである。

他方、引用商標は、「VIE COLLECTION」の文字からなるものであり、これよりフランス語の発音で「ビコレクション」の称呼を生ずるものとするのが取引の実情に即して妥当である。

その理由は、以下のとおりである。

なお、「VIE」はフランス語で「ビ」([vi])と発音される(甲第3号証)。

(1)引用商標の指定商品である「化粧品」等の分野においては一般の取引者、需要者によって商品の原産国の発音でブランド名が称呼されることが多い。

引用商標の商標権者の国籍及び引用商標の基礎登録がされた国はフランスである。

(2)実際の取引において、引用商標を付した商品は、一般の取引者によって「ヴィコレクション」と表記されている(甲第4号証)。「ヴィコレクション」の表記とともに表示されている化粧品のブランド名「フィトメール」(甲第4号証)は、引用商標の商標権者の登録商標(甲第5号証)のフランス語による発音のカタカナ表記であり、「フィトメール」の文字とともに「ヴイコレクション」の文字が表記されたウェブサイトは約3,080件に上っている(甲第4号証)。これは、実際の取引において、引用商標が「ビコレクション」と称呼されていることを示している。

本件商標の称呼「ビスコレクション」と引用商標の称呼「ビコレクション」を比較すると、両商標の称呼は、本件商標が第1音の「ビ」の後に「ス」の音を有することを除いては、その音の構成、順序をまったく同じくしている。

そして、そのことと、発音上本件商標が7音、引用商標が6音とみられるものであって、2音、3音というような特に短いものではないこと、本件商標の場合、その構成からみて、アクセントは第1の「ビ」と第4音の「レ」にかかるとみるのが相当であること、本件商標における第2音「ス」が我が国における本件商標及び引用商標の取引者、需要者の間において必ずしも正確に無声摩擦音として発音されるとはいえないとしても、少なくとも本件商標の構成からは、これにアクセントをかけ、あるいは、これを強音として発音されることはなく、他の音よりも若干不明確に発音されるとみられること等を併せれば、本件商標と引用商標とは、これらが一連一体に称呼されるとき、本件商標における第2音「ス」の有無にかかわらず、その全体的語調が極めて近似しているというべきである(甲第6号証)。

してみれば、本件商標と引用商標は、称呼が極めて近似するものであるから、その称呼において類似の商標である。

3 前記したとおり、本件商標は、引用商標と類似の商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、商標法第43条の2第1項第1号により、その登録を取り消されるべきである。

第3 当審の判断

本件商標は、前記第1のとおり、「VISCOLLECTION」の欧文字と「ビスコレクション」の片仮名文字とを二段に横書きしてなるところ、下段の「ビスコレクション」の片仮名文字が上段「VISCOLLECTION」の欧文字の表音を無理なく表したものといえるから、これよりは「ビスコレクション」の称呼を生じる特定の観念を有しないものというのが相当である。

他方、引用商標は、前記第2のとおり、「VIE COLLECTION」の文字からなるところ、その指定商品中「化粧品」等を取り扱う分野においてフランス語が比較的使用される傾向にあることを考慮したとしても、これに接する取引者・需要者が一見して直ちに、引用商標の構成中の「VIE」の部分のみを抽出し、さらに、これを仏語として認識するとはいい難いものであるばかりでなく、「VIE」の文字の仏語としての意味合いを認識し理解することができるほどに親しまれた語を表したものとはいい難く、仏和辞典を繙くことにより、ようやくその意味合いを理解し得るに止まるものというべきである。

そうすると、引用商標「VIE COLLECTION」は、実際の取引においては、むしろ、全体として既成の観念を有しない一種の造語として認識し把握されるとみるのが相当であるから、我が国において最も普及している外国語である英語若しくはローマ字の発音方法に倣い、「バイコレクション」又は「ビエコレクション」のように称呼する場合が多いというべきである。

そこで、本件商標より生ずる「ビスコレクション」の称呼と引用商標より生ずる「バイコレクション」又は「ビエコレクション」とを比較するに、本件商標と引用商標は、称呼の識別において比較的重要は語頭部において、前者が「ビス」、後者が「バイ」又は「ビエ」の相違を有するものであって、該語頭部の2音「ビス」、「バイ」、「ビエ」は後半部の「コレクション」とを比較して強く発音、称呼されるものといえ、それぞれを称呼した場合、全体として音感、音質を異にする称呼上明瞭に区別できるというべきである。

また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有するものであり、さらに、観念上、本件商標と引用商標とは、共に特定の観念を有しないものであるから、比較することのできないものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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