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結論

勝訴(請求認容)

商標「栗渋ポリフェノールFD」の結合商標の記述性と識別力(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2007−31105(T2007−31105/J1))

審判番号
不服2007−31105(T2007−31105/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「栗渋ポリフェノールFD」
争点(論点)
結合商標の記述性と識別力
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−31105(T2007−31105/J1)・不服)は、本件商標「栗渋ポリフェノールFD」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の記述性と識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は「栗渋ポリフェノールFD」の文字を標準文字で書してなり、第1類、第29類、第30類、第31類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年9月6日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『栗渋ポリフェノールFD』の文字を書してなるところ、その構成中、『栗渋』の文字は『栗の渋皮』を表示したものと想起され、『ポリフェノール』の文字は『複数の水酸基(OH基)が結合したベンゼン環を持つ化合物の総称』の意味を有し、『FD』の文字は商品の記号・符号を表したものと認識されるものであって、また、栗の渋皮はポリフェノールを多く含んでいて、ポリフェノールにはすぐれた抗菌作用、抗酸化作用があることから、本願商標全体からは、『栗の渋皮から抽出したポリフェノール』を表示したものと理解されるものである。そうとすると、これを本願指定商品中例えば第29類『栗渋皮抽出物を主原料とするタブレット状・ソフトカプセル状・粉末状・粒状・顆粒状・錠剤状・カプセル状・液状・ペースト状・ゼリー状・ゲル状の加工食品』、など栗の渋皮から抽出したポリフェノールを使用した商品に使用するときは、単に商品の品質、原材料を表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり「栗渋ポリフェノールFD」の文字を標準文字で一体にまとまりよく書してなるものである。そして、その構成中の「栗」の文字が「ブナ科の落葉高木、果実は『いが』で包まれ、食用・菓子などにする」等の意味を有し、「渋」の文字が「まだ熟してない柿などを食べた時の舌を刺激する味、渋皮、物からしみ出る赤黒い液」等(何れも「広辞苑第五版」)の意味を有し、「ポリフェノール」の文字が「水酸基が2個以上あるフェノール、血液中のコレステロール値を下げる作用が発見され、近年注目を浴びている」(コンサイスカタカナ語辞典第3版 株式会社三省堂発行)等の意味を有し、「FD」の文字が、商品の形式、品番等を表すための記号、符号として使用される場合もある欧文字二字の一類型であって、加えて、たとえ、栗の渋皮に抗酸化作用を有するポリフェノールが含有されている事実が存するとしても、これらの文字を組み合わせた本願商標全体からは、原審説示の如き意味合いを暗示させるにとどまるというべきである。

また、本願商標が、直ちに本願指定商品の品質、原材料を直接的かつ具体的に表示するものとして、取引者、需要者に、認識、把握されるともいい難く、さらに、当審において職権をもって調査するも、「栗渋ポリフェノールFD」の文字が、その指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、原材料を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実も発見し得なかった。

してみれば、本願商標は、その構成文字全体をもって、特定の意味合いを有しない一種の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当であって、これをその指定商品について使用しても、商品の品質等を表示するものとはいい得ず、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、これをその指定商品中のいずれの商品に使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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