Trademark Appeal Case
品質表示の識別力と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年異議第90745号 |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4237645号商標(以下、「本件商標」という。)は、西暦1995年7月4日にスペインにした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定により、優先権を主張して、平成7年8月21日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第3類「香水類,その他の化粧品」を指定商品として、平成11年2月5日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
本件商標は、平成5年10月12日に登録出願され、「ABSOLUTE」の文字と「アブソルテ」の文字とを二段に併記してなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き」を指定商品として、平成11年3月12日に設定登録された登録第4248776号商標及び平成6年5月25日に登録出願され、「MENARD ABSOLUTE」の文字を横書きしてなり、第3類「せっけん類、香料類、化粧品、歯磨き」を指定商品として、平成11年3月12日に設定登録された登録第4248778号商標(以下、これらを合わせて「引用商標」という。)と同一の英文字から構成されており、類似するものであり、また、指定商品も重複しているから、商標法第4条第1項第11号の規定に該当する。
したがって、本件商標は、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲に示すとおり、縦長四角形内の上部に横長四角形を肉太線にて描き、その中に「MASSIMO DUTTI」の文字と「ABSOLUTE」の文字(「MASSIMO DUTTI」の文字部分と「ABSOLUTE」の文字部分とは、約2対3の大きさにて表してなる。)と上下に横線を介して表してなり、さらに、縦長四角形内の下方部分に「Massimo Dutti」の文字を筆記体にて表した構成よりなるものである。
ところで、「ABSOLUTE」の語は、「絶対の、無欠の、完全な」の意味を有する英語であるところ、本件商標の指定商品を含む香料を取り扱うこの種業界において、花の香成分を有機溶剤を用いて抽出し、ろ過、アルコール処理を行って得た精油をアブソリュート(absolute)、純粋な精油、花精油、アブソリュート・フラワーオイル(絶対花精油)と称し、表示しているのが実状である。
そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品について使用した場合は、その構成中の「ABSOLUTE」の文字部分は、「絶対の、完全な」の意味を有する語であると共に、「絶対(花)精油」を意味する語として把握、認識されていると判断するのを相当とするから、当該商品の原材料、品質を表示するものと理解、認識させるに止まり、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものというべきである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、前記のとおりの構成よりなるものであり、該構成中の「ABSOLUTE」の文字部分は、その指定商品との関係において、商品の原材料、品質を表示し、自他商品の識別標識としての機能を果たさず、該文字部分をもって取引にあたるとみることはできないものであるから、本件商標及び引用商標構成中の「ABSOLUTE」の文字部分を抽出し、その上で、両者が類似するという申立人の主張は理由が無く、採用できない。
また、本件商標と引用商標とは前記のとおりの構成よりなるものであるから、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似するものとすることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項の規定に違反して登録されたものとすることはできない。
なお、申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当すると主張するところ、引用商標は、いずれも、本件商標より、その登録出願が先になされたものであるが、本件商標の設定の登録の日より後に設定の登録がなされたもので同条を適用することはできないものであるから、同法第8条第1項に違反して登録されたものとの趣旨と解し、前述のとおり判断した。
よって、結論のとおり決定する。
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