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結論

勝訴(請求認容)

商標「NUCOR STEEL」と「鉄心用電気鋼板」の要部抽出と称呼類似(第4条第1項第11号|審判不服2007−22972(T2007−22972/J1))

審判番号
不服2007−22972(T2007−22972/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「NUCOR STEEL」引用商標「鉄心用電気鋼板」
争点(論点)
要部抽出と称呼類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−22972(T2007−22972/J1)・不服)は、本件商標「NUCOR STEEL」と引用商標「鉄心用電気鋼板」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「要部抽出と称呼類似」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「NUCOR STEEL」の文字を標準文字で表してなり、第6類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年6月2日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同19年5月12日付け手続補正書により、第6類「鉄及び鋼,山形鋼・丸鋼・棒鋼・ロッド鋼・溝形鋼・平鋼・鍛造ビレット・ストリップその他の鋼」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、登録第1437548号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に表示するとおりの構成よりなり、昭和50年10月9日登録出願、第6類「鉄心用電気鋼板」を指定商品として、同55年9月29日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされたもので、現に有効に存続している。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「NUCOR STEEL」の文字よりなるところ、その構成中の「NUCOR」及び「STEEL」の文字部分との間に1文字分程度の間隔があり、視覚上、両文字部分は分離して看取されるばかりでなく、その構成文字全体をもって、一般に親しまれた特定の意味合いを認識させる既存の語とは認められず、必ずしも一体不可分にのみ認識されなければならない特別な事由は見出せない。

また、構成中の「STEEL」の文字は、「はがね。鋼鉄。鋼」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有する語であり、指定商品との関係においては、その原材料、品質を表示するものであるから、該文字部分は、自他商品の識別標識としての機能を果たしていないか、自他商品の識別標識としての機能を果たしていたとしても、その機能は極めて弱いものと認識されるとみるのが相当であって、本願商標中、自他商品の識別標識としての機能を果たしているのは「NUCOR」の文字部分にあるものと認められる。

なお、構成中の「NUCOR」の文字は、固有の称呼、観念を有しない造語よりなるといえるところ、このような商標の場合、ローマ字読み又は英語にならった読みにより称呼される事例の多いことは一般に知られているところであることから、前半の「NU」の文字部分については、例えば、よく知られている英語の「nude」の語が「ヌード」と発音され、「nuclear」の語が「ニュークリア」と発音され、又、後半の「COR」の文字部分についても、例えば、よく知られている英語の「cord」の語が「コード」と発音され、「corset」の語が「コルセット」と発音されており、これらの用例に照らしてみれば、前半の「NU」の文字部分は、「ヌー」又は「ニュー」と発音され、後半の「COR」の文字部分は、「コー」又は「コル」と発音され、本願商標構成中の「NUCOR」の文字部分については、「ヌーコー、ヌーコル、ニューコー、ニューコル」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「ヌーコースチール、ヌ−コルスチール、ニューコースチール、ニューコルスチール」の称呼及び、単に「NUCOR」の文字部分に相応して「ヌーコー、ヌーコル、ニューコー、ニューコル」の称呼をも生ずるものと認められる。

他方、引用商標は、別掲に表示するとおり、図形の右横に「ニューコア」及び「NEWCORE」の文字を上下二段に横書きした構成よりなるところ、図形と文字とは、常に一体のものとして把握、認識しなければならない特段の事情は見いだせなく、視覚的に分離して観察されるとみるのが相当である。そして、「ニューコア」及び「NEWCORE」の文字部分については、同書、同大で外観上まとまりよく一体的に表されており、また、構成文字全体より生ずると認められる「ニューコア」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものであるから、かかる構成においては、構成全体をもって一体不可分の造語を表したと認識、把握されるとみるのが相当である。

そうとすれば、引用商標からは、その構成文字全体に相応して、「ニューコア」の称呼のみを生ずるものとみるのが相当である。

そこで、本願商標より生ずる「ヌーコースチール、ヌーコルスチール、ニューコースチール、ニューコルスチール」又は「ヌーコー、ヌーコル、ニューコー、ニューコル」の称呼と、引用商標より生ずる「ニューコア」の称呼とを比較するに、これらの称呼は、相違する各音の音質の差、音構成の差等により区別できるものである。

また、本願商標と引用商標とは、前記構成よりみて、その外観においても区別し得るものであり、さらに、本願商標及び引用商標からは、特定の観念が生じないことから、本願商標と引用商標とを観念について比較することができない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼、観念のいずれの点よりみても、互いに類似しない商標というのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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