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Trademark Appeal Case

品質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2006−18878(T2006−18878/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ミント&ソープ」の文字を標準文字で書してなり、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,身体用防臭剤,身体用消臭剤,その他の化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」、第5類「消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),芳香消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),防臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,おりもの専用シート,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,食餌療法用食品,食餌療法用飲料」及び第11類「家庭用電気式または電池式芳香器,家庭用電気式または電池式消臭器,家庭用電気式または電池式芳香消臭器,家庭用電気式または電池式脱臭器,便所ユニット,浴室ユニット,乾燥装置,換熱器,蒸煮装置,蒸発装置,蒸留装置,熱交換器,牛乳殺菌機,工業用炉,原子炉,飼料乾燥装置,ボイラー,暖冷房装置,冷凍機械器具,業務用衣類乾燥機,美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,汚水浄化槽,し尿処理槽,ごみ焼却炉,太陽熱利用温水器,浄水装置,電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,アイスボックス,氷冷蔵庫,家庭用浄水器,浴槽類,あんどん,ちょうちん,ガスランプ,石油ランプ,ほや,あんか,かいろ,かいろ灰,湯たんぽ,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,化学物質を充てんした保温保冷具,火鉢類」を指定商品として、平成17年2月2日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『シソ科ハッカ属Menthaの芳香をもつ草の総称』を意味する『ミント』の文字と『せっけん』を意味する『ソープ』の文字とを『&』で連綴し、一連に『ミント&ソープ』と表してなるところ、構成文字全体としては、『ミント入りのせっけん、あるいは、ミントとせっけんの香りのするもの』程度の意味合いを表したものと認識されるに止まると認められ、本願商標をその指定商品中、前記意味合いに相応する商品、例えば、『せっけん類,歯磨き,身体用防臭剤,身体用消臭剤,その他の化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),消臭芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類,消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),芳香消臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),防臭剤(身体用のもの及び工業用のものを除く。),脱臭剤(工業用のものを除く。),その他の薬剤,家庭用電気式または電池式芳香器,家庭用電気式または電池式消臭器,家庭用電気式または電池式芳香消臭器,家庭用電気式または電池式脱臭器』に使用しても、単に、商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別標識として機能し得ないものと認められる。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「ミント」及び「ソープ」の文字を「そして、及び」を意味する略記号「&」を介して「ミント&ソープ」と横書きしてなるものであるところ、その構成中の「ミント」の文字は、「シソ科の多年草。山地に自生するが、香料植物として大規模に栽培。夏・秋に葉腋に淡紅紫色の唇形花を叢生。茎・葉共に薄荷油の原料となり、香料および矯味矯臭薬となる。」(株式会社岩波書店 広辞苑第五版における「薄荷」を参照。)を表す語であり、ハーブの一種として、香料、食品及び薬剤等の各種の商品に広く使用されているものである。

また、構成中の「ソープ」の文字は、「せっけん」(同上)を意味する語として日常的に使用されている外来語である。

そして、近時、臭いや香りへの関心が高まる中、芳香剤、消臭剤、制汗用化粧品等、商品の有する香りがそれを選択する際に比較的重要な要素となる商品分野において、ソープ(せっけん)の香りは、清潔感や安らぎ感のあるものとして需要者に好まれている香りとされている。また、ミントの香りを取り入れた商品についても、各種の業界において、一般に採用され販売されている。

さらに、異なる2種類の香りを組み合わせて取り入れた商品が販売されているところ、当該商品において、それらの異なる香りを表す語を「&」の文字を介して表し、その商品の香りを表示している実情が認められる。

これらのことは、例えば、別掲に示す新聞記事及びインターネットのホームページにおける商品の宣伝広告等における記載からも首肯できるものである。

そうすると、本願商標を構成する「ミント&ソープ」の文字は、その指定商品中、香りが商品の重要な品質となる商品、例えば、芳香剤、芳香消臭剤等に使用した場合、これに接する需要者等が、これを商品の出所表示標識として認識するというよりは、むしろ、商品が「ミントとせっけんの香りを有する」ものであることを表したものとして把握、理解するとみるのが自然である。

してみると、本願商標は、これをその指定商品中、香りを主な品質とする商品、例えば、芳香剤等において、「ミントとせっけんの香りを有する商品」に使用しても、単に商品の品質、香りを表示するにすぎないものであり、かつ、前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、「単に『ミント&ソープ』と表された本件商標からは『ミントとせっけんの香のするもの』というような認識は一義的に生じないというべきである。そもそも、『ミントとせっけんの香り』とは一体どのような香りがするのか不明である。ミントの香りと共にせっけんの香りもするというのは、単に観念的な捉え方でしかない。」と述べるとともに、過去の登録例を挙げて、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号には該当しないと主張する。

しかしながら、各種の商品分野において、商品に香りをつけて販売することが一般に行われているところであり、別掲に記載した実情のもと、「ミント」及び「ソープ」の文字は香りの一つを表すものとして親しまれていることから、本願商標は、その指定商品中、例えば、芳香剤等との関係において、これに接する取引者、需要者は、その構成中に「香り」の文字が表示されないていないとしても、「ミントとソープの香りを有する商品」であることを理解するものであるというのが相当であり、自他商品の識別標識として認識するものではないというべきである。

また、商標登録出願に係る商標が上記条項に該当するか否かは、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される商品等の取引の実情等を考慮し、個別具体的に判断されるものであって、請求人の挙げた商標登録例の存在によってその認定は左右されるべきものではないから、上記請求人の主張は、いずれも採用できない。

よって、結論のとおり審決する。

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