結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2007−300673(T2007−300673/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4753335号商標(以下「本件商標」という。)は、「スキンフォース」及び「skin force」の文字を上下2段に横書きしてなり、平成15年7月7日に登録出願され、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として平成16年3月5日に設定登録されたものである。
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁の理由を要旨以下のように述べている。
(1)請求の理由
本件商標は、継続して3年以上、我が国において、商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれによっても使用されていない。よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものである。
(2)弁駁の理由
(ア)被請求人は、本件商標を付した商品を平成19年9月より販売する予定であること、デザイン会社に本件商標を使用した商品のデザインを依頼し既にデザインが完了していることを主張し、これに基づき、本件商標を商品の包装に付する行為を行っていると主張している。しかしながら、以下のとおり、かかる主張は全く理由が無い。
(イ)商標法第50条の適用上、「商品」とは、市場において独立して商取引の対象として流通に供される物をいうが(平成13年2月28日東京高裁民13判・平成12年(行ケ)109号)、被請求人の主張自体によっても「商品」は存在せず、もとよりかかる商品の存在を証する証拠もない。被請求人は、単に、平成19年9月より販売する予定である、と主張するにすぎない。
加うるに、かかる主張を立証する証拠もない。乙第2号証は、単に、被請求人の内部資料である企画案にすぎない。乙第3号証は、単に、ロゴ案、プロダクトデザイン案にすぎない。いずれも、「商品」の存在を証する証拠に足り得るものでは一切あり得ない(なお、被請求人の「商品」という主張自体あいまいであるが、その点はさておく。)。
すなわち、商品が存在しないのであるから、商品の包装に商標を付する行為も存し得ない。
なお、乙第3号証に表された商標と目すべきものは「Skin Force」であるが、これは本件商標「スキンフォース/skin force」と異なる。
したがって、被請求人の主張は全く理由がない。
(ウ)よって、本件審判の請求において、その請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権又は通常使用権者のいずれかによる本件商標の使用についての証明はないものである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第3号証を提出している。
(ア)被請求人は、本件商標を付した商品を平成19年9月より販売する予定であり(乙第2号証)、デザイン会社に本件商標を使用した商品のデザインを依頼し、既にデザインが完了している(乙第3号証)。
そのため、被請求人は、本件商標を使用した商品の譲渡は未だ行っていないものの、本件商標を商品の包装に付する行為は行っており、これは商標法第2条第3項第1号に掲げる商標の使用に該当する行為である。
(イ)以上のとおり、被請求人は、本件商標を日本国内において、本件審判の請求の登録前3年以内に「化粧品」 について使用しているものである。
よって、本件審判の請求は成り立たないものである。
(1)被請求人の提出に係る証拠及びその主張の全趣旨によれば、以下の事実が認められる。
(ア)被請求人は、平成18年12月20日付けの「新スキンケアシリーズ企画案」(乙第2号証)に基づき、「SKIN FORCE スキンフォース」の名称による化粧品を平成19年9月より販売すべく計画した。
(イ)被請求人の依頼により、デザイン会社から2007年2月20日付けで「”SKIN FORCE”ロゴ案プロダクトデザイン案」(乙第3号証)のタイトルで以下の案が示された。該案には、「ロゴ案」として「Skin Force」の文字に他の英文文字を組み合わせた標章、「シンボルマーク案」として図形からなる標章、「シグネチャー案」として「ロゴ案」と「シンボルマーク案」に示された標章を組み合わせた標章が提示され、「プロダクトデザイン案」として上記のシグネチャー案に示された標章を付した商品の容器が提示されている。
(2)以上の認定事実によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録(平成19年6月11日)前3年以内に、本件商標と社会通念上同一といい得る商標を付した化粧品を販売すべく準備を進めていたようにも窺える。
しかしながら、上記「新スキンケアシリーズ企画案」及び「”SKIN FORCE”ロゴ案プロダクトデザイン案」はあくまでも「案」であって、それが実際に履行されたことを示す証左はないし、単に商品の販売の準備を進めていたという事実のみでは、当該商標を使用していたものと認められないことはいうまでもない。
なお、被請求人が商品の販売の準備を進めていたものの、その指定商品について本件商標の使用をしていないことについて、商標法第50条第2項にいう自己の責めに帰することのできない「正当な理由」があることを明らかにしているものでもない。
そして、被請求人は、本件商標を付した商品の譲渡は未だ行っていないものの、本件商標を商品の包装に付する行為を行っていたから、本件商標の使用に当たる旨主張する。
しかしながら、前記のとおり、本件商標を商品の容器に付すことが実際に履行されたことを客観的に示す証左はない。加えて、商標法第50条の適用上、「商品」とは、市場において独立して商取引の対象として流通に供される物をいうものと解されるところ(平成13年2月28日東京高裁平成12年(行ケ)109号判決参照)、被請求人の主張する商品「化粧品」が市場において商取引の対象として流通に供されていたことを示す証左はなく、該商品が存在していたものとはいい難い。そうすると、存在しない商品に商標を付するということはあり得ないから、被請求人の主張は、前提を欠くことになり、認めることはできない。
(3)以上によれば、被請求人の提出に係る証拠によっては、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、指定商品のいずれかについて本件商標を使用していることを、被請求人が証明したものとは認められない。
その他、本件商標が、その指定商品について、本件審判の請求の登録前3年以内に使用されていたことを認めるに足る証拠はない。
(4)したがって、本件商標は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者及び通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について使用されていなかったものであり、かつ、その使用をしていないことについて正当な理由があるものとも認められないから、商標法第50条の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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