結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2007−28078(T2007−28078/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務及び第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,保育所における乳幼児の保育,老人の養護,動物の宿泊施設の提供,カーテンの貸与,会議室の貸与,家具の貸与,加熱器の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与,タオルの貸与,調理台の貸与,展示施設の貸与,流し台の貸与,布団の貸与」を指定役務として、平成18年7月21日に登録出願されたものである。
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4245393号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成9年5月20日に登録出願、第42類「飲食物の提供」を指定役務として、同11年3月5日に設定登録されたものである。
本願商標は、別掲(1)のとおり、「ドン.キホーテ」の文字及び記号よりなるところ、「ド」の文字は、横棒を縦棒の中間部より真横水平に配置する、「ン」の文字は、左上方の点を真横水平の線で表し、右斜線を真横水平線と垂直線を用いた線で表す、「テ」の文字は、下斜線を真横水平線を用いた線で表すなど、構成文字全体が、太い均等な幅の線を用い、文字の描線以外の空間を極力狭くするように配置したゴシック体風の構成より表示してなるものであり、特徴のある文字等からなる形象であるとの印象を受けるものである。そして、本願商標は、その構成文字に相応して、「ドンキホーテ」の称呼を生じ、また、「スペインの作家『ミゲル・デ・セルバンテス』の小説又はその主人公の名前」の観念を生ずるものである。
他方、引用商標は、別掲(2)のとおり、装飾的な輪郭模様と思しき四角枠の各辺中央部分に空白を入れ、その部分の外側に、それぞれ「酒肆真酒亭」、「呑喜呆酊」、「Don Quijote」、「版画・磯見輝夫」の文字を配してなるものであるところ、「酒肆真酒亭」の文字は、「酒肆」の漢字が「酒を売る店。また、酒を飲ませる店。さかや。酒店」を意味する語であることから、「真酒亭という酒を飲ませる店」であることを理解、認識させるものである。同じく「呑喜呆酊」の文字は、「呑」が「呑む」、「喜」が「喜ぶ」、「呆」が「呆れる」、「酊」が「ひどく酔う」をそれぞれ意味する語であることから、「呑んで喜び呆れる程ひどく酔う」程の意味合いを認識させるものであり、「Don Quijote」の文字は、スペインの作家「ミゲル・デ・セルバンテス」の小説又はその主人公の名前をスペイン語で表したと認められるものである。
そして、原査定は、「引用商標の『Don Quijote』の文字部分より『ドンキホーテ』の称呼を生ずるとし、その上で、本願商標と引用商標とが称呼上類似する。」としたものであるが、「Don Quijote」の文字は、引用商標の中央下方にデザイン化の大きい書体により、日本人にとって比較的馴染みの少ない外国語であるスペイン語で表されており、この文字部分のみでは「スペインの作家『ミゲル・デ・セルバンテス』の小説又はその主人公の名前」である「ドン・キホーテ」を表したものであると看取することは容易ではないといえる。そうすると、引用商標の指定役務が「飲食物の提供」であることを考慮すると、引用商標においては、店名であると認識させる「酒肆真酒亭」の文字と、中央上方に大きく表示され「呑んで喜び呆れる程ひどく酔う」程の意味合いを認識させる「呑喜呆酊」の文字が、取引者、需要者に強く印象を与えることと比較して、「Don Quijote」の文字が取引者、需要者にさほど印象づけるものとも言い難いことから、引用商標のかかる構成にあって「Don Quijote」の欧文字部分をことさら抽出して、これのみで取引に資されるとすべき格別の理由はないというべきである。
そうすると、引用商標の「Don Quijote」の文字部分より「ドンキホーテ」の称呼が生ずることを前提として、本願商標と引用商標とが称呼上類似するということはできない。
また、本願商標と引用商標とは、それぞれ前記のとおりの構成よりなるから、外観上十分に区別できるものであり、更に、上述した称呼以外の称呼及び観念において類似するとすべき点は、見当たらない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点よりみても類似しない商標といわざるを得ない。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。