結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2007−3720(T2007−3720/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「宅配バーベキュー」の文字を標準文字により表してなり、第43類に属する願書の記載のとおりの役務を指定役務として、平成17年9月22日に登録出願、その後、指定役務については、原審における同18年3月19日付け手続補正書及び同18年5月29日付け手続補正書により該手続補正書に記載されたとおりの役務に補正され、さらに、当審における同19年11月27日付け手続補正書により第43類「バーベキューコンロの貸与,バーベキューに用いる業務用加熱調理機械器具の貸与,バーベキュー用加熱器の貸与,バーベキュー用調理台の貸与,バーベキュー用流し台の貸与」に補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、『宅配バーベキュー』の文字を標準文字により表してなり、肉・魚介・野菜などを直火であぶり焼きにする野外料理(バーベキュー)に用いる食材や機材・用具をその場所まで宅配するサービスが『宅配バーベキュー』『バーベキュー宅配』と称して提供されている実状があることから、これを前記文字に照応する役務に使用しても、単に役務の質を表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記指定役務以外の役務に使用するときは、役務の質に誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して本願を拒絶したものである。
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権に基づく証拠調べをした結果、以下の事実を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき請求人に通知し、相当の期間を指定して、意見を述べる機会を与えた。
(1)「日本農業新聞」(2001年(平成13年)1月1日付け、5面) 「ふるさと発信ヒット商品」の見出しの下、「・・・<宅配バーベキュー、佐賀・JA西有田町>・・・野外で焼き肉を楽しむ人たちに材料と一緒に、バーベキュー道具一式を届けたら受けるかもしれない−−。一九九〇年四月。佐賀県西有田町に、JA西有田町の看板を乗せた焼き肉セット配達車が走り始めた。『食材、火起こしから後片付けまでお任せを』という触れ込み。町内産和牛・鶏肉や同県産野菜をセットで、客が望む時間と場所(屋外)に届けると同時に、いす、机、木炭、ドラム缶、食器や、たれといった焼き肉道具一式を持ち込み、会場の設営から撤去までする新企画だ。客は三日前までに人数や会場をJAに伝え、当日、身ひとつで会場に行くだけで済む(配達地域は車で片道九十分で行ける範囲)。牛肉百五十グラム、肉八十グラム、野菜付きのこのサービスの料金は一人二千五百円。『よそだったら四千円はしよう』と同JAは言う。『うまい、安い、便利』の三拍子そろった新事業は、当たった。初年度から八千人の注文があり、今では年間一万人が利用する事業に育った。昨年は、花見時期に三千七百人、夏休みの七、八月だけで四千六百人が利用した。・・・」の記載がある。
(2)「熊本日日新聞」(2006年(平成18年)5月31日付け夕刊) 「人情あふれる風流街(ふるまち) のんびり歩けば発見いろいろ 五福校区界わい・熊本市 頑固に息づく年代ものの・・・ 語らい、にぎわい呼ぶ新しい店続々」の見出しの下、「・・・というのも上村さんの肩書は『企画屋』。食材調達から後片付けまで請け負う『宅配バーベキュー』とろうそく専門の『キャンドルハウス』を一九九一年に始め、〇二年に源ZO−NEと個性ある店をここで開いてきた。源ZO−NEの厨房は『貸し出し』もする。・・・」の記載がある。
(3)「株式会社ワークスエンタテイメント」のサイトの「宅配BBQとは?」の項目(http://takuhai-bbq.net/)中に、「宅配BBQとは、『手ぶらで行って、手ぶらで帰れるバーベキューサービス』のことです。・・・九州各地から厳選され、BBQにマッチした美味しいお肉にこだわり、お客様のご予約日時に最高の状態で召し上がっていただけるようセッティングいたします。『準備や後片付けが面倒くさいなぁ』と思っていたバーベキューが『こんなに手軽にできるんだ!』と、より身近に感じていただけると思います。」の記載、同じく「メニュー その他」の項目(http://takuhai-bbq.net/)中に、「その他、あると便利なものをご用意いたしました。」の記載と共に、価格表として「中コンロ 2,500円 大コンロ 3,500円 クーラーボックス(氷付) 1,500円 ポリバケツ(氷付) 1,500円 カトラリーセット(1名様分)・皿・コップ・割り箸・お絞り 105円」の記載がある。
(4)「有限会社福利厚生援護会」のサイトの「宅配バーベ急便」の項目(http://www.bbqbin.jp/)中に、「『バーベ急便』 はバーベキューを手軽に楽しんで頂くためのサービスです。食材・調味料・取り皿・コンロ等すべて用意して指定場所へお届けします。バーベキュー用具の設置から使用後の洗浄・回収もおまかせください!」の記載、同じく「ぱっくバーベ急便」の項目(http://www.bbqbin.jp/pack.html)中に、「宅配バーベキュー・出張パーティ・出張ケータリングサービス・バーベキューコンロ無料!」及び「見て食べてわかる納得の霜降り牛肉のバーベキューセット(3種類から選べます)、旬の焼き野菜、手作り本格キムチ、取り皿・お箸・おしぼりなどの小物から使い捨てバーベキューコンロ (炭・着火剤付き) まで!バーベキューに必要な食材・器具を、ぜ〜んぶまとめてお届けします!」の記載、同じく「バーベ急便でできること」の項目(http://www.bbqbin.jp/about.html)中に、「1.バーベキューパーティーの助っ人サービス バーベキューをメインとするパーティー食材・備品を指定場所まで配達し、用具のセッティングから洗浄・回収をさせていただくサービスです。現地で常駐する品出しスタッフも、ご依頼があれば手配致します。」の記載がある。
(5)「肉のかわばた」のサイトの「宅配バーベキュー」の項目(http://nikuya-kawabata.com/yakiniku.php)中に、「バーベキューセット宅配サービス・・・青空のもとビール片手に炭火焼肉。お花見・ご友人・子供会・スポーツ大会打ち上げ・慰労会・ご家族、用途はご自由。さまざまなシーンでご利用いただいております。内容はお肉・お野菜・おにぎり・海鮮・道具一式・お皿・箸・たれ お飲み物・敷物以外は全てご用意させていただきます。」及び「・料金 ¥1500より¥3500まで/お一人様 内容についてご希望がございましたら、遠慮なくお申し付け下さい。 ご予算内でお作り致します。 ・セッティング 当店で目的地まで配達。(火起こしまで致します。) ・道具回収 当店で翌日回収いたします。ごみ等につきましても回収いたますが、セッティング時の注意事項をお守りください。」の記載がある。
(6)「企画問屋 北岡商店」のサイトの「宅配バーベキュー」の項目(http://www.kitaoka-s.com/Happy.htm)中に、「宅配バーベキュー −後片付けからゴミ処理までお任せください−・・・機材のレンタルから食材、飲料、他すべてお手配いたします。」の記載、同じく「07’お花見バーベキュー」の項目(http://www.kitaoka-s.com/bbq07.htm)中に、「企画屋流 手間いらず お花見BBQ(バーベキュー)2007 場所取り・材料手配・準備・火起こしから後片付けまで全て企画屋におまかせください!(三月・四月限定・春メニュー)」の記載がある。
(7)「さとう米や」のサイトの「目玉商品」の項目(http://www.satokomeya.jp/specials.html)中に、「宅配バーベキュー(食材、火起しから後片付けまでお任せ下さい) ご指定の時間と場所(屋外)に食材(牛ロース70g・牛カルビー70g・豚バラ70g・鶏肉140g・焼野菜・おにぎり)とバーベキュー用具一式(ドラム缶・机・いす・食器・たれなど)を届け、火起こしから撤去までします。」の記載がある。
(8)「肉のなかむら」のサイトの「宅配バーベキューのご案内」の項目(http://www.just.st/index.php?tn=index&in=741500&pan=index45)中に、「手ぶらでお待ち下さい! お皿、コップ、お箸等必要な物は全部準備致します。また、炭の火起こしから片付け、回収まで当店の専門スタッフが行います。」の記載がある。
(9)「鹿児島のグルメ、おいしいお店」のサイトの「焼肉市場真砂亭」の項目(http://kagoshima-mise.seesaa.net/article/16903591.html)中に、「焼肉市場真砂亭 準備や後片付けを気にせず楽しめると評判の宅配バーベキューで県下随一の実績を誇る焼肉市場真砂亭 肉、野菜などの食材はもちろん、屋内外とわずテーブル付きコンロを無料貸し出ししてくれます。」の記載がある。
請求人は、当審における証拠調べ通知に対し、「証拠調べ通知で示された例は、本願商標『宅配バーベキュー』が『自宅等のバーベキューを行う場所に必要な食材や道具を届けること』ほどの意味合いを容易に認識させることの証拠とはならない。」旨主張している。
本願商標は、前記1のとおり「宅配バーベキュー」の文字を書してなるところ、その構成中の「宅配」の文字は、「自宅配達の略。商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達すること」を意味するものであり、また、「バーベキュー」の文字は、「肉・魚介・野菜などを直火であぶり焼きにする野外料理」(いずれも広辞苑第5版)を意味するものであるから、これらの文字を結合した「宅配バーベキュー」の文字は、「バーベキューを自宅に配達すること」の意味合いを理解させるものである。
また、前記3の職権証拠調べにより提示した資料等から、該文字が「バーベキューに用いる食材や機材・用具をセットとして自宅等の指定場所まで配達し、用具を設置し、使用後は機材・用具の回収を行うサービス」を表すものとして実際に使用されている実情も認められるものである。
しかしながら、本願の指定役務は、前記1のとおり、第43類「バーベキューコンロの貸与,バーベキューに用いる業務用加熱調理機械器具の貸与,バーベキュー用加熱器の貸与,バーベキュー用調理台の貸与,バーベキュー用流し台の貸与」に補正されているところ、当該指定役務との関係において、「宅配バーベキュー」の文字が、「バーベキューに使用する機材や用具を自宅に配達すること」を意味する語である等、これが役務の質を直接的かつ具体的に表示するものとして一般的に理解されるとまでは認め難いものである。
さらに、職権により調査するも、「宅配バーベキュー」の文字が、本願指定役務の業界において、「バーベキュー用の機材及び用具のみを自宅等の指定場所まで配達し、その後、回収を行うサービス」を表すものとして、取引上普通一般に使用されている事実を発見することもできなかった。
してみれば、本願商標は、その構成全体をもって一種の造語を表したものと認識されるというのが相当であって、これをその指定役務に使用しても、役務の質を具体的に表示するものとして認識するとは認め難く、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、かつ、その指定役務中のいずれの役務に使用しても役務の質について誤認を生じさせるおそれもないものである。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして拒絶した原査定は、取り消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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