sokuhyo

Trademark Appeal Case

使用商品の認定

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2007−300515(T2007−300515/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2280009号商標の指定商品中、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具」については、その登録を取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第2280009号商標(以下「本件商標」という。)は、「CAMUI」の欧文字を横書きしてなり、昭和63年6月10日に登録出願、第24類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成2年11月30日に設定登録、その後、同12年12月5日に商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに、同13年7月4日に指定商品の書換登録があった結果、第15類「楽器,演奏補助品,音さ」、第25類「仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,運動用具,釣り具」を指定商品とするものである。

第2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求めると主張し、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第10号証(枝番号を含む。)を提出した。

1 請求の理由

請求人の調査によると、本件商標は、指定商品中、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具」について、過去3年間使用された事実が認められず、また、当該不使用につき正当な理由も発見できないので、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定商品中、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具」について、登録を取り消されるべきものである。

2 答弁に対する弁駁

被請求人は、ゴルフシューズについて、本件審判の請求登録前3年以内において、本件商標「CAMUI」と同一の商標を使用していると主張している。

しかしながら、答弁書に添付の証拠を見ても、靴、包装箱、取引伝票等のいずれにもゴルフシューズであることを明記した記載が全くなく、品番36618がゴルフシューズを示すものであると単に被請求人が主張しているだけであり、請求人が詳細に検証した結果、当該靴は、ゴルフシューズとしての適格性がなく、ゴルフシューズとしては、認められない。

ゴルフシューズには、起伏面の歩行に支障なく、また、どのような状況でも強く、正確に、遠くへボールを飛ばすための安定性と、グリップ力が求められており、そのために、ゴルフシューズの靴底には、スパイクが装着されているか、たとえスパイクレスの場合でもグリップ力を発揮できる靴底構造になっている(甲第2号証及び同第3号証)。

以上の観点から被請求人が提示する靴を検証すると、その靴底には、爪先側の周縁に沿って円柱状突部が形成され、かつ、踵側後端に棒状突部が設けられ、その内側に周縁方向に延びる棒状突部と円柱状突部とが混在して並設され、更にその内側に靴幅方向に、かつ、断続的にのびる棒状突部を長さ方向に円柱状突部を間に介在して設けられている凹凸形状になっており、このような凹凸形状の靴底構造では、グリップ力が十分でなく、足元が安定しないため、ゴルフ場内での斜面を歩行する際には、滑り易いことはもとより、多様な状況での正確で鋭いショットを実現することも困難であると共に、足元の不安定さからバランスを崩して思わぬ怪我をする危険性もある。

したがって、被請求人が提示する靴はゴルフシューズとしては、認められないものであり、むしろタウンシューズの部類に属する靴と見る方が自然である。当該靴の靴底に「MULTI PURPOSE」即ち「多目的」と記していることからしても被請求人はゴルフシューズ専用の靴ではないこと、換言すれば、当該靴は、ゴルフシューズとして販売していないことを暗に認めている何よりの証拠である(甲第4号証)。

請求人の上記主張を裏付けるように、被請求人提示の靴を数カ所のゴルフ場の担当者に検証してもらったところ、当ゴルフ場では安全性を確保する見地から当該靴を履いてのプレーを遠慮してもらう、との書面を戴くことができたので、ここに甲第5号証ないし同第7号証として提示する。

よって、被請求人は、本件商標と同一の商標を使用した「運動用特殊靴(ゴルフシューズ)」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において販売している事実を立証していないので、本件審判の請求の趣旨に記載のとおりの審決を求める。

なお、請求人は、被請求人が提示した靴を大丸札幌店において買い求めたところ、2階の一角の商品陳列棚には婦人靴が展示されており、また、使用商品とサイズ違いを購入し、同じサイズを注文したところ、注文書類には、「紳士靴」と記載されていた。

3 答弁に対する第2弁駁

(1)被請求人は、「本件商品をゴルフシューズ専用の靴として使用するか否かは、まさに靴を使用する者および販売する者の自由であることに鑑み、そのような記載を設けたに過ぎず、ゴルフシューズとして販売していることに変わりはない。」と主張し、また、「本件商品に『MULTI PURPOSE』の表記が存在していたとしても、被請求人は、本件商品をスパイクレスのゴルフシューズとして開発し、販売している以上、本商品がゴルフシューズであることには変わりないものである。」と主張している。

しかしながら、販売する側としては、需要者のために用途を示して商品を販売するのが当然のことであると考える。

この観点から、被請求人がゴルフシューズであると称している靴は、乙第1号証で示す店で展示陳列している状況を見ても、ゴルフシューズである旨の表示を何ら付けることなく一般の紳士靴や婦人靴と一緒に展示陳列して販売しており、また、乙第2号証の包装箱にもゴルフシューズの表示が一切なく、しかもゴルフシューズを販売しているというチラシや商品カタログは勿論、新聞又は雑誌あるいはインターネット上での広告宣伝等の証拠についても被請求人の答弁書には全く示されていない。乙第2号証で示す靴をゴルフシューズであると被請求人が主観的に主張しているだけである。需要者にゴルフシューズであることが客観的に分かる表示を全く示すことなく、販売者(被請求人)のみがゴルフシューズとして販売している、と言っているに過ぎない。

(2)被請求人は、「紳士靴および婦人靴が同一場所で販売されている店舗は、あえて挙げるまでもなく多数存在していることは言うまでもない。」と主張しているが、請求人はそのことを問題にしているのではなく、紳士靴あるいは婦人靴の展示陳列中にゴルフシューズの表示を付けることなく販売すれば、そこに来る顧客は通常の紳士靴(タウンシューズ)としてその靴を認識し購入するのが寧ろ自然であり、しかも靴底にある「MULTI PURPOSE」すなわち「多目的」の記載からもそのように判断して品定めをするものと思料する。

特許庁商標課編集の「商品及び役務の区分」に基づく類似商品・役務審査基準〔国際分類第9版対応〕において、いわゆる紳士靴(短靴)及び婦人靴とゴルフ靴とはいずれも第25類に含まれているものの、両者は非類似商品として取扱われている。非類似商品として取扱われている根拠として、改正商標審査基準(平成19年4月適用)によれば、両者は、(a)生産部門が一致するかどうか(b)販売部門が一致するかどうか(c)原材料及び品質が一致するかどうか(d)用途が一致するかどうか(e)需要者の範囲が一致するかどうか(f)完成品と部品との関係にあるかどうか、を総合的に考慮した結果、全体的にその共通性が否定されたものと判断される。

一般的にゴルフシューズを購入する場合には、紳士靴や婦人靴を売っている店に行くことは全く考えられず、ゴルフ用具の販売している専門店やスポーツ用品の売っている店に行くのが常識的である。この点について、被請求人も、スポーツ店がゴルフシューズの主たる取引者であることを認めている。

そうすれば、ゴルフ用具専門店やスポーツ用具店で販売することなく、前述のように、紳士靴あるいは婦人靴の売り場で、ゴルフシューズである旨の表示を全く付けずに被請求人の言うゴルフシューズを販売していても、そこに来る顧客はゴルフシューズを買う目的で来ていないこととも相まって、当該靴をゴルフシューズと認識していないことについては明らかである。

換言すれば、ゴルフシューズを販売している、ということは、販売者側の主観だけでは十分ではなく、購入者側においてもゴルフシューズとして認識し購入した、と言う事実が必要である。「甲第10号証の品名の欄に『36618』の商品番号が記載されており、これは、まさに本件商品を示すものであり、ゴルフシューズにほかならない」との被請求人の主張は、それは単なる社内的な取決めに過ぎず、対外的にゴルフシューズとして販売していることの何らの証拠にはならない。

したがって、被請求人が提示した証拠からは、ゴルフシューズとして販売している事実が客観的に認識できるものが依然として存在していない。

(3)被請求人が提示した乙第7号証は、ゴルフシューズとして購入した利用者が用途を幅広く使用できる旨が記載されているだけであり、また乙第8号証ないし同第11号証及び同第13号証はゴルフシューズとして表示して販売しているゴルフシューズが他の靴としての用途がある旨を記載しているだけであり、ゴルフシューズの表示を一切することなく販売している被請求人の当該靴と同一視できないことは明白である。

(4)よって、被請求人は本件商標と同一の商標を使用した「運動用特殊靴(ゴルフシューズ)」について、本件審判の登録前3年以内に日本国内において販売している事実を依然として立証していない。

第3 被請求人の答弁及び弁駁に対する第2答弁

被請求人は、「本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。」旨答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし同第21号証(枝番号を含む。)を提出した。

1 答弁の理由

請求人提出の審判請求書によれば、請求人は、本件商標が、その指定商品中、第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第28類「運動用具」について、過去3年間使用された事実が認められず、また、当該不使用につき正当な理由も発見できない旨主張する。しかしながら、下記のとおり、被請求人は、本件審判の請求登録前3年以内に、日本国内において、本件商標を本件指定商品中、第25類「ゴルフシューズ」について使用しており、この事実は、提出した乙第1号証ないし同第6号証によって明らかである。

被請求人は、1973年創業のファッショナブルで機能的な靴やバッグ等の雑貨を主力とした生活関連商品の企画・開発及び卸売・小売販売を行なう企業である。すなわち、被請求人は、靴の販売を主な事業内容とする企業であるが、被請求人は、靴の製造、販売に当たり、日本発の独自ブランドにこだわっており、特に健康指向文化を担うブランドとして「Camui」「Camui\water\message」のブランドを展開している。

そして、少なくとも本件審判の請求登録前3年以内に、日本国内において、「Camui」の商標の下で「ゴルフシューズ」 の販売を行っており(乙第1号証ないし同第6号証)、この販売事実は、まさに「CAMUI」の商標を「運動用特殊靴」に使用していることを示すものである。

すなわち、商標法第50条第1項の規定する登録商標には「書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであつて同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。」ところ、本件商標「CAMUI」と使用商標「Camui」は、社会通念上同一と認められる商標であることは明白であり、また、本件審判請求に係る指定商品である「運動用特殊靴」に「ゴルフシューズ」が含まれることは、特許庁商標課編「類似商品・役務審査基準」より明らかである。

以下、被請求人の提出する証拠について詳述する。

(1)乙第1号証及び同第2号証

乙第1号証は、株式会社大丸札幌店(札幌市中央区北5条西4丁目7番地)(以下、単に大丸札幌店と称する。)の婦人靴売場のセールスマネージャーの証明書であるが、被請求人が平成15年3月6日から現在に至るまで、大丸札幌店で本件商標と同一の商標を使用した本件指定商品中「ゴルフシューズ」を販売している事実を立証するものである。

また、乙第2号証は、平成19年6月7日付で写真撮影した乙第1号証の別紙添付写真中の「ゴルフシューズ」(以下「使用商品」という。)を平成19年6月11日付で写真撮影したものである。上記証拠より、少なくとも平成15年3月6日から現在に至るまで、日本国内において本件商標と同一の商標を本件指定商品中「第25類 運動用特殊靴」について使用していることは、明らかである。

(2)乙第3号証ないし同第6号証

乙第3号証は、被請求人の経理部に勤務する従業員の陳述書であるが、被請求人が少なくとも平成17年4月22日から同19年2月9日までの間において、使用商品が販売されていた事実を立証するべく提出した乙第4号証ないし同第6号証の事実が真実であることを立証するものである。

乙第4号証は、被請求人の社内販売管理データ表であり、品番「36618」の商品、すなわち使用商品が、「Camui新宿京王モール店(現Queen’s卑弥呼京王モール店)」、「東急百貨店東横店」、「Camui銀座店(直営店)」、「小田急百貨店新宿店」、「大丸札幌店」、「松坂屋名古屋店」、「心斎橋店(直営店)」、「高島屋大阪店」、「福屋広島駅前店」の各店頭で販売されていた事実を立証するものである。

乙第5号証の1及び同第5号証の2は、阪急有楽町店に対する平成16年10月12日付出荷伝票および同年10月19日付検収伝票であり、阪急有楽町店へ品番「36618」の商品を含む靴が3足納入されている事実を立証するものである。なお、上記検収伝票には「紳士くつ」が3足検品されている旨記載されているが、ここには、品番「36618」商品も含まれている。

乙第6号証は、大丸札幌店に対する平成16年10月12日付出荷伝票であり、大丸札幌店へ品番「36618」の商品が2足納入されている事実を立証するものである。

なお、品番「36618」の商品は、本件商標と同一の商標を使用した「運動用特殊靴(ゴルフシューズ)」を示すことは、乙第2号証に示す写真の第4頁目下段の靴の内側に表示された数字からも明らかである。

2 請求人の弁駁に対する第2答弁

請求人は、甲第2号証及び同第3号証を提出し、使用商品が、その靴底の構造からゴルフシューズとして認められないと主張する。

しかしながら、甲第2号証の「ダンロップゴルフ商品カタログ」111頁ないし122頁は、靴を使用する際の注意が記述されているにすぎず、使用商品がゴルフシューズでないことを述べているものではない。また、甲第3号証の「キャラウェイゴルフ商品カタログ」75頁ないし77頁及び102頁は、自社の商品の宣伝にすぎない。

また、使用商品の靴底の形状より「グリップ力が十分でなく足下が安定しないため、思わぬ怪我をする危険性もある。」との主張は主観的な見解に止まるものであり、客観的な証拠が不十分のみならず、論理の飛躍がある。

さらに、請求人は、使用商品の靴底に「MULUTI PURPOSE」と記されていることから、被請求人がゴルフシューズとして販売していないことを暗に認めていると主張をしているが、使用商品をゴルフシューズ専用として使用するか否かは、まさに靴を使用する者および販売する者の自由であることに鑑み、そのような記載を設けたすぎず、ゴルフシューズとして販売していることに変わりはない。使用商品と同様な靴をゴルフシューズ専用として使用するか否かは、まさに靴を使用する者および販売する者の自由であるとの主張が正しいことは乙第7号証ないし同第13号証の事実からも明らかである。

請求人は、使用商品のような靴底の靴はゴルフシューズとして認められないと主張する。

しかしながら、甲第5号証ないし同第7号証の証明書は、主たる取引者・需要者であるゴルフプレーヤーやスポーツ店等の販売店の取引の実際をなんら立証するものではなく、いずれも請求人と同じ地域(富山県内)のゴルフ場管理者による証明書であり多数のゴルフ場の管理者が同じ認識であるとはいえないものである。

近年においては、グリーン保護の観点から、グリーンを著しく損傷を与える靴底のゴルフシューズの使用は制限されているのが実情といえる(乙第17号証ないし同第21号証)。

さらに、請求人は、甲第8号証ないし同第10号証を提出し、「Camui 札幌大丸店」において、使用商品が「ゴルフシューズ」として販売されていないと主張している。

しかしながら、甲第8号証に示す写真は、誰がどこで、何を撮影したかを客観的に裏付ける情報がないから、本件審判の請求登録日(平成19年4月24日)前3年以内の販売事実を覆す資料にはなり得ない。

また、甲第9号証に示すパンフレットは、被請求人の店舗が婦人靴コーナーに存在することを示す資料にすぎず、この事実は、紳士靴であるゴルフシューズが販売されている事実を覆す資料にはなり得ない。

さらに、甲第10号証は、注文書の控えであるが、その注文書の控えに「紳士靴」と記載されている故に「ゴルフシューズ」ではないと主張するが、その品名欄には「36618」の商品番号が記載されており、これは、使用商品を示すものであり、「ゴルフシューズ」にほかならない。

3 まとめ

以上のとおり、被請求人は、本件商標と同一の商標を使用した「運動用特殊靴(ゴルフシューズ)」が、少なくとも本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、販売している事実が明白であるから、商標法第50条第1項の規定により、本件審判請求に係る指定商品について、その登録を取消し得ないものであることは、明白である。

第4 当審の判断

被請求人が本件商標を使用しているとして提出した乙各号証及び答弁によれば、以下の事実が認められる。

乙第1号証は、請求外「株式会社大丸札幌店」の婦人靴セールスマネージャー「中村裕哲」の別紙添付の平成19年6月7日付け、撮影場所「Camui大丸札幌店」、撮影者中西秀の本件商標の使用事実を証明する写真(3葉)のカラーコピーに示す商品について証明書であり、証明書中には使用商品が「ゴルフシューズ」である旨明されている。しかし、添付の写真には、「Men’s」の表示がみられ、一般の紳士靴と同じ棚に陳列されており、かつ、「ゴルフシューズ」の表示は確認できない。

乙第2号証は、「ゴルフシューズ」(品番36618)の写真が表示されたカラーコピーであり、標題に「ゴルフシューズ」と表示されているものの、写真(7葉)の靴箱及び靴自体には、「Camui」「water」「massage」、「¥10,500」等の表示は確認できるものの、「ゴルフシューズ」であることを認識できる表示は確認できない。

乙第3号証は、被請求人の従業員とみられる「末原 和美」の「陳述書」であり、出荷伝票中の「36618」は、「CAMUI WATER MASSAGE」の「ゴルフ用シューズ」を示す品番記号であり、「当該商標が使用されている」と記されている。

乙第4号証は、当該「末原 和美」の「陳述書」に基づく被請求人の販売管理データであり、標題に「株式会社卑弥呼」、「Camuiゴルフシューズ0504−0702」及び「2007年6月26日17:17」と表示されている。

乙第5号証及び同第6号証(枝番号を含む。)は、阪急有楽町店に対する平成16年10月12日付納品伝票および同年10月19日付納品伝票及び大丸札幌店に対する同年10月12日付納品伝票であり、各伝票中には、商品番号「36618」の表示は見られるが「ゴルフシューズ」の表示は確認できない。

以上の乙各号証によれば 、被請求人の作成した証明書の標題に「ゴルフシューズ」と表示され、被請求人の関係者による陳述により商品番号「36618」の商品が「ゴルフシューズ」であることが陳述されているものの、証明書の標題は、任意に付記することが可能であり、上記表示以外に、使用商品が本件審判の請求の登録前3年以内に、市場において実際に取引がされたとか、あるいは使用商品に関する広告がされたことなどが客観的に認められる証拠の提出はない。

また、一般に、「運動用特殊靴」は、運動に適した特殊な構造を備え機能性を考慮してスポーツ用品の製造会社において開発、製造され、スポーツの専門雑誌や、スポーツ用品の製造又は販売会社のホームページ等で宣伝、広告され、需要者も、当該スポーツの専門店やスポーツ用品売り場等で購入する場合が少なくないところ、被請求人は、自らファッショナブルで機能的な靴やバッグ等の雑貨を主力とした生活関連商品の企画・開発及び卸売・小売販売を行なう企業であり、健康指向文化を担うブランドとして「Camui」「Camui\water\message」を展開していると述べていることに加え、使用商品について「ゴルフシューズ」として宣伝、広告している証拠も何ら提出されていない。そして、実際に使用商品は、百貨店内に設置されたゴルフ用品売り場ではなく、ビジネスシューズ等の紳士靴と同じ棚に陳列、販売され、「ゴルフシューズ」とも表示されていない。そうとすれば、たとえ、使用商品が多目的に使用できる商品であるとしても、需要者は、使用商品を「ゴルフシューズ」としてではなく、通常の紳士靴として認識し、購入するとみるのが自然である。

以上のとおり、「ゴルフシューズ」の取引の事情及び使用商品の販売場所、乙各号証により示された事実及び答弁を総合して判断すれば、使用商品は、「運動用特殊靴」に含まれる「ゴルフシューズ」であるとは認め難い。

なお、被請求人は、乙第7号証ないし同第21号証を提出し、他のスポーツ用品の製造会社に係る「スパイクレスのゴルフシューズ」について、主張しているが、使用商品に関する事項が見当たらないばかりでなく、かかる証拠及び主張によって、使用商品が「ゴルフシューズ」とは認められないとの前記認定を覆すことはできないものと認める。

してみれば、被請求人の提出した書証によっては、商標権者が本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を「運動用特殊靴」に含まれる「ゴルフシューズ」について使用したと認めることはできない。そして、他に上記認定を覆すに足る証拠の提出はない。

以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが請求に係る指定商品のいずれかについて、本件商標の使用をしていたことを証明したということはできない。また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その指定商品中、結論掲記の商品についての登録を取り消すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。