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結論

勝訴(請求認容)

商標「コカリナ」の造語の識別力と周知性(第4条第1項第16号・第3条第1項第3号|審判不服2006−28776(T2006−28776/J1))

審判番号
不服2006−28776(T2006−28776/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「コカリナ」
争点(論点)
造語の識別力と周知性
適用条文
第4条第1項第16号・第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2006−28776(T2006−28776/J1)・不服)は、本件商標「コカリナ」について、商標法第4条第1項第16号・第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「造語の識別力と周知性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「コカリナ」の文字を標準文字で表してなり、第16類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成18年3月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、標準文字にて『コカリナ』と表した構成よりなり、該語は、『ハンガリーの民族楽器』を意味し、これをその指定商品中、特定の著作物の題号として使用するときは、商品の内容(品質)を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのを相当とする。したがって、本願商標は、その指定商品中、例えば、前記に照応する商品『コカリナを主題・内容とする印刷物,コカリナ用楽譜・教則本』について使用するときは、商品の品質、内容等を普通に用いられる方法で表してなるにすぎず、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。また、本願商標をその指定役務中、例えば、第41類『技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,美術品の展示,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),映写フィルムの貸与,楽器の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与』について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、『コカリナを主題・内容とする役務』であることを把握、認識するに止まり、自他役務の識別標識としての機能を果たさないものと判断するのを相当とする。したがって、本願商標は、その指定役務中、上記に照応する役務について使用するときは、その役務の内容・質を普通に用いられる方法で表してなるにすぎず、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務について使用するときは、その役務の質について誤認を生じさせるおそれがあり、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記のとおり「コカリナ」の文字よりなるところ、該文字は、請求人(出願人)の提出に係る各証拠によれば、請求人が1996年頃にハンガリーの民族楽器を基に創作した楽器の名称であって、その後、「特定非営利活動団体日本コカリナ協会」の設立及び日本各地で演奏会を開くなどの普及活動により、一般に広く知られるに至っていることが認められる。

そうとすれば、本願商標は、原審説示の如く「ハンガリーの民族楽器」を表す一般の名称というよりは、上記楽器を表す名称として請求人が創作した造語とみるのが相当である。

さらに、当審において調査するも、本願商標が、その指定商品を取り扱う、又は指定役務を提供する業界において、商品の品質又は役務の質等を表示するものとして、取引上普通に使用されている事実も発見することができなかった。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても、自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るといえるものであり、また指定商品及び指定役務中のいずれの商品及び役務に使用しても、商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきである。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとした原査定は、妥当でなく取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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