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結論

勝訴(請求認容)

商標「醤屋」と「菓子」の称呼類似と漢字の差異(第4条第1項第11号|審判不服2007−31149(T2007−31149/J1))

審判番号
不服2007−31149(T2007−31149/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「醤屋」引用商標「菓子」
争点(論点)
称呼類似と漢字の差異
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2007−31149(T2007−31149/J1)・不服)は、本件商標「醤屋」と引用商標「菓子」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と漢字の差異」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「醤屋」の文字を標準文字で書してなり、第30類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年11月1日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品については、原審において、平成19年8月21日付け提出の手続補正書により、第30類「菓子及びパン」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4420605号商標(以下、「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成11年10月12日に登録出願、第30類「菓子」を指定商品として、同12年9月29日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「醤屋」の文字を標準文字で書してなるところ、これより、構成文字に相応して「ショウヤ」又は「ヒシオヤ」の称呼が生ずるものである。

他方、引用商標は、別掲のとおり、「匠屋」の文字を横書きしてなるところ、これより、構成文字に相応して、「ショウヤ」又は「タクミヤ」の称呼が生ずるものである。

そうすると、両商標は、「ショウヤ」の称呼を共通にするものである。

ところで、最高裁昭和39年(行ツ)第110号判決によれば、「商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生じるおそれがあるか否かによって決すべきであり、それには、そのような商品に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すべく、しかもその商品の取引の実情を明らかにしうるかぎり、その具体的な取引状況に基づいて判断するのを相当とする。」旨判示されている。

そこで、これを本件についてみるに、本願商標と引用商標の外観は、それぞれ前記のとおりの構成よりなるものであるから、外観において、明らかな差異を有するものである。

次に、観念についてみるに、本願商標と引用商標は、店舗の屋号等の名称として古くより使用されている、「屋」の文字を末尾に有することから、一種の屋号を表したものと認識される場合があるとしても、共に特定の意味合いを有しない造語というべきであるから、観念については比較することができないものである。

しかしながら、「醤屋」及び「匠屋」の文字中、語頭部分における「醤」と「匠」の文字自体の有する字義が、それぞれ「みその類、麦・米・豆などを発酵させて塩を混ぜた食品」と「細工、技巧、木工の職人」(いずれも「角川大字源」株式会社角川書店発行)であるから、両者は全く異なった印象を与えるというべきである。

してみれば、本願商標と引用商標は、たとえ、「ショウヤ」の称呼を共通にするとしても、両商標の外観や漢字の有する字義の相違等による明らかな差異を有しており、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれはないというべきであるから、本願商標と引用商標は、非類似の商標とみるのが相当である。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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