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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼類似と指定商品非類似」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2005−13680(T2005−13680/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2005−13680(T2005−13680/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「SYLOX」
争点(論点)
称呼類似と指定商品非類似
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2005−13680(T2005−13680/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「SYLOX」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼類似と指定商品非類似」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「SILOX」の欧文字を横書きしてなり、第1類「化学品」を指定商品として、平成16年8月30日に登録出願、その後、指定商品については、同17年4月27日受付の手続補正書をもって、第1類「カーボンファンクショナルシラン」に補正されたものである。

2 原査定において引用した商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4285282号商標(以下「引用商標」という。)は、「SYLOX」の欧文字を横書きしてなり、平成5年11月5日に登録出願、第1類「沈殿シリカ,その他のシリカ」を指定商品として、同11年6月18日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

本願商標と引用商標とは、上記したとおりの構成からなるものであるから、その構成文字に相応して、いずれも「シロックス」の称呼を生ずるものと認められる。

しかしながら、指定商品の類否は、それらの商品が通常、同一営業主により製造又は販売されている等の事情により、それらの商品に同一又は類似の商標を使用するときは、同一営業主の製造又は販売に係る商品と誤認混同されるおそれがあると認められる関係にあるかどうかによって判断されるべきものである(東京高裁平成15年(行ケ)第456号判決参照)。

そこで、本願商標の指定商品である「カーボンファンクショナルシラン」と引用商標の指定商品である「沈殿シリカ,その他のシリカ」との関係についてみるに、本願商標の指定商品である「カーボンファンクショナルシラン」は、有機物であって、ケイ素原子に炭素原子を介して接合された有機官能基をもつシラン化合物を総称するものであり、FRP(繊維強化プラスチック)、処理フィラー、レジンコンクリート、塗料、接着剤等の用途に用いられるものである。

一方、引用商標の指定商品である「シリカ」は、無機物であって、天然品ではケイ石、ケイ砂等、また合成品ではコロイダルシリカ、乾式微粉末ケイ酸、含水微粉末ケイ酸といったものが含まれ、乾燥剤、シリカゲル、ゴムの充填剤等として使用されるものである。

そして、カーボンファンクショナルシランの合成には、大規模かつ特殊な製造装置を必要とし、そのような製造装置を有するのは、日本でも3社程しかないのが現状であるのに対して、シリカの製造工程は、天然品にあっては粉砕、精製する程度であり、合成品にあってもカーボンファンクショナルシランのような装置を用いることはない。

また、カーボンファンクショナルシランは、化学的安定性の問題や発注者からの依頼に応じて仕様を調整する必要上、受注生産されるものであり、カーボンファンクショナルシランの製造販売業者とシリカの製造販売業者とは一致しないのが常態といえる。加えて、カーボンファンクショナルシランは、一般需要者向けの商品ではなく、高度の知識を有する専門家同士の間で取引される商品であるということができる。

以上のとおり、本願商標の指定商品である「カーボンファンクショナルシラン」と引用商標の指定商品である「沈殿シリカ,その他のシリカ」との個別具体的な取引の実情を踏まえてみれば、これらの商品は、その生産部門、販売部門を異にし、その用途をも異にするものであって、通常、同一の営業主によって製造又は販売されるものとは認められないものである。

そうとすれば、これらの商品に同一又は類似の商標を使用したとしても、それらの商品が同一の営業主の製造又は販売に係る商品であると誤認混同されるおそれはないものといわなければならない。

してみれば、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とが類似することを前提に、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は妥当でなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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