Trademark Appeal Case
称呼類似と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900405(T2007−900405/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5049718号商標(以下「本件商標」という。)は、「ロイヤルプランツ」の片仮名文字を標準文字で表してなり、平成18年8月10日に登録出願、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同19年4月11日に登録査定、同年5月25日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人ロワイヤル カナン エス アー(以下「申立人」という。)は、現に有効に存続している以下の2件の商標を引用している(以下、これらの商標をまとめて「引用商標」という。)。
(a)登録第1552398号商標は、「ROYAL CANIN」の欧文字を横書きしてなり、昭和54年12月20日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同57年11月26日に設定登録されたものであり、指定商品については、その後、平成15年1月8日に指定商品の書換登録により、第31類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品となっている。
(b)登録第1990783号商標は、別掲のとおりの構成からなり、昭和59年11月20日に登録出願、第33類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同62年10月27日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、これをその指定商品中の「飼料」について使用するときは、「プラント」の語が「植物性の飼料」を意味することから、その要部は「ロイヤル」の文字部分にあるものといわなければならない。
他方、引用商標は、その構成中の「CANIN」の語がフランス語で「犬の」という意味の語であり、「犬の飼料」等について用いるときは、商品の用途を意味するものであるから、引用商標の要部は「ROYAL」の文字部分にあるものといわなければならない。
そうとすれば、本件商標と引用商標とは、「ロイヤル」の称呼及び「王の、王室の」等の観念において類似するものであり、上記商品において抵触するものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「飼料」について、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人は、1967年にフランスで設立されたペットフードメーカーであり、申立人の日本の子会社であるロイヤルカナンジャポン合同会社は、申立人の製造に係る犬用・猫用のペットフードを輸入し、日本全国のペットフード専門店416店に卸しており、申立人の製造に係るペットフードは日本全国で販売されている(甲第8号証の1ないし7)。
申立人は、フランス語及び英語でウェブサイトを開設しており、また、「ROYAL CANIN」を第31類を指定して世界91カ国で登録し、「ROYAL CANIN+王冠」を全世界108カ国で登録している(甲第11号証ないし甲第14号証)。
以上述べた通り、申立人は、ペットフードのメーカーとして我が国においても周知であり、そのハウスマーク「ROYAL CANIN」は、申立人がペットフードに使用する商標として、我が国においても周知なものとなっている。
してみれば、商標権者が本件商標を「飼料,飼料用たんぱく」に用いるときは、需要者において、本件商標を用いた商品を申立人の製造販売にかかる商品と混同するおそれがある。
したがって、本件商標は、その指定商品中の「飼料,飼料用たんぱく」について、商標法第4条第1項第15号に該当する。
4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおりの構成からなるところ、構成各文字は外観上まとまりよく一体的に表現されており、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、たとえ、構成中の「プランツ」の文字部分が「植物」等を意味する語であるとしても、かかる構成においては特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「ロイヤルプランツ」の称呼のみを生じるものと判断するのが相当である。
また、引用商標についても、構成各文字は外観上まとまりよく一体的に表現されていて、全体をもって称呼してもよどみなく一連に称呼し得るものであり、たとえ、構成中の「CANIN」の語がフランス語で「犬の」という意味の語であるとしても、該語が我が国におけるこの種商品の取引者・需要者の間において親しまれている語ともいえないから、むしろ構成全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが自然である。
そうとすれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して、「ロイヤルカナン」の称呼のみを生じるものと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標及び引用商標から、「ロイヤル」の称呼及び「王の、王室の」等の観念をも生ずるとし、そのうえで、両商標が称呼・観念上類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標が犬用飼料等の商標として使用されてきた事実は認められるとしても、使用されている商標は、あくまでも「ROYAL CANIN(王冠の図形)」の構成からなる引用商標そのものであって、提出に係る証拠をもってしては、「ROYAL」の標章が犬用飼料等の商標として、我が国において広く知られていたものとは認められない。
そして、上記したとおり、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品中の「飼料,飼料用たんぱく」に使用しても、これに接する取引者・需要者をして、引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る「飼料,飼料用たんぱく」の指定商品について、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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