Trademark Appeal Case
称呼類似と要部抽出の可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900435(T2007−900435/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5053757号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成19年1月11日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年6月8日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4269131号商標(以下「引用商標」という。)は、「EDC」の文字を横書きしてなり、平成9年6月19日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第18類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成11年4月30日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
3 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標より生ずる「イーシー」の称呼と引用商標より生ずる「イーディーシー」の称呼は、語頭の「イー」と語尾の「シー」の音を共通にするものであるから、両称呼を一連にした場合は、互いに聞き誤るおそれがある。
引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして著名な「ESPRIT」の若者向けサブブランドとして、需要者の間で周知なものであるから、その周知性を考慮すれば、本件商標は、一層引用商標と称呼上類似のものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否
本件商標は、別掲のとおり、黒塗り矩形内に、白抜きで「(ec)」と表してなるものであるところ、その構成中の「ec」の文字部分は、ローマ字2字よりなり、きわめて簡単で、かつ、ありふれた標章といえるから、本件商標に接する需要者は、該「ec」の文字部分のみを抽出して、これより生ずる称呼のみをもって商品の取引に当たるものとはみられないところである。
そうすると、本件商標は、構成全体をもって、一種の図形商標として認識されるとみるのが相当であるから、特定の称呼、観念は生じないものといわなければならない。
してみると、本件商標よりその構成中の「ec」の文字部分を分離、抽出し、これより「イーシー」の称呼を生ずるものとし、その上で、本件商標と引用商標とが称呼において類似する商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあり、採用することができない。
他に本件商標と引用商標とが類似するとみるべき理由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標は、称呼、外観及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
なお、申立人は、引用商標の周知性を主張し、甲第3号証ないし甲第5号証(枝番を含む。)を提出するが、これらの証拠のみをもってしては、引用商標が申立人の業務に係る商品を表示するためのものとして、その需要者の間に広く認識されていたという事実を認めることはできないし、引用商標の周知性如何に関わらず、前記認定のとおり、本件商標と引用商標は、類似するとみるべき要素が全くないというべきである。したがって、上記申立人の主張は理由がない。
(2)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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