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Trademark Appeal Case

不使用取消と使用商標の同一性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2007−300838(T2007−300838/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件登録第3136227号商標(以下「本件商標」という。)は、「シグナル」と「SIGNALY」の文字とを二段に横書きしてなり、平成4年7月24日登録出願、第3類「薫料,化粧品」を指定商品として、同8年3月29日に設定登録され、その後、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、「本件商標の指定商品中『化粧品』についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求め、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、甲第1号及び甲第2号証を提出した。

理由

本件商標は、その指定商品中「化粧品」について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実がないから、本件商標の指定商品中上記商品について商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。

理由

(1)通常使用権者による本件商標の使用について

被請求人は、株式会社加美乃素本舗に対し、通常使用権を許諾し、通常使用権者「株式会社加美乃素本舗」により、商品「スキンケア用化粧品」(商品名「2ステップ センシティブスキンケア クレンジングバブル」)(150g)に本件商標を商品正面下方に「SIGNAL\シグナル\SIGNALY」と表示して使用している(乙第1号証及び第2号証)。

本件商標を使用した商品は、通常使用権者「株式会社加美乃素本舗」が製造し、代理店経由販売商品とは別に小売部を通じて特定の小売店に直接販売している。

その事実は、乙第3号証ないし乙第8号証により証明する。

(2)登録商標と使用商標の同一性について

本件商標の構成は「シグナル\SIGNALY」の二段構成であるが、その現実の使用態様は、「シグナル\SIGNALY」の上に、「シグナル」のローマ文字に相当する「SIGNAL」が併用され、「SIGNAL\シグナル\SIGNALY」であることから、厳密な意味での物理的同一ではない。

しかしながら、この程度の使用態様は、商標法第50条の、「登録商標(書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標、平仮名、片仮名及びローマ字の文字の表示を相互に変更するものであって同一の称呼及び観念を生ずる商標、外観において同視される図形からなる商標その他の当該登録商標と社会通念上同一と認められる商標を含む。以下この条において同じ。)」で規定する「社会通念上同一と認められる商標」の範疇に属する使用態様であることは明白である。

(3)以上のとおり、指定商品「化粧品」についての一部取り消し審判の請求日である平成19年(2007)7月5日前3年以内に、指定商品「化粧品」に属する「スキンケア用化粧品」(第3類スキンケア用化粧品 04C0l)に、通常使用権者である「株式会社加美乃素本舗」により、「社会通念上同一と認められる商標」として、本件商標が使用されており、商標法第50条第1項の不使用取消審判の要件を満たさないことは明白である。

(4)請求人の生存と存在について

商標法第50条第1項の不使用取消審判の要件において、請求人は「何人」とされるが、架空の人間であってならないことは当然である。

被請求人において、特許庁のデータベースにアクセスしたところ、請求人「篠山明男」氏は、その住所が、登録4074665「バイタロン」の商標権者と同一人であるならば、その住所は、(埼玉県新座市あたご3丁目13番19−202号)であるはずである(乙第9号証)。

しかしながら、今回の請求人の住所は(東京都練馬区三原台3丁目17番5号)である。

万一、架空の自然人であるならば、審判請求人となりえないことは明白である。

4 当審の判断

(1) 被請求人の提出に係る乙各号証によれば、以下のことが認められる。

ア 乙第1号証は、平成19年8月24日付けの本件商標についての通常使用権設定証明書であって、本件商標の商標権者である被請求人が「株式会社加美乃素本舗」に対し、本件商標をその指定商品の全部につき通常使用権を設定していることを証明している内容であることが認められる。

イ 乙第2号証は、商品写真であって、商品名、撮影年月日、撮影場所、撮影者、作成者が明記されている用紙とともに、商品容器正面とその拡大写真及び商品容器裏面の3葉の写真が貼付されている。商品容器正面の上方には、「〈クレンジング+洗顔〉」の文字及び下方には、本件商標と社会通念上同一と認め得る商標、すなわち、「シグナル」の文字とその上段に「SIGNAL」を、下段には「SIGNALY」の各文字が「シグナル」の文字を囲むように湾曲して表示されていることが認められる。商品容器裏面には、「2ステップ センシティブスキンケア/クレンジングバブル(N)」、「(敏感肌用クレンジング洗顔料)」と表示されているラベルが貼れていることが認められる。

ウ 乙第3号証ないし乙第6号証は、本件審判の請求の登録日(平成19年7月20日)前3年以内である2007年1月9日、2007年4月25日、2007年5月15日及び2007年6月26日付けの本件商標の通常使用権者である「株式会社加美乃素本舗」から「阪急電鉄(株)創遊営業部宝塚営業課」宛ての「送り状」、「貨物受取書」及び「売上伝票」であり、それぞれの「売上伝票」の「商品コード/品名」の欄に「クレンジングバブル 150G」と記載されていることが認められる。

エ 乙第7号証は、平成19年9月11日付の「大和製罐株式会社」による「クレンジングバブル(150ml)」の製造に使用する容器の納品証明書であって、乙2号証の写真と同様の容器正面と裏面写真の写しに「SIGNAL\シグナル\SIGNALY」が表記されている用紙と受注先及び出荷先を「株式会社加美乃素本舗」とし、「品目コード/品目テキスト」欄、「数量」欄にはそれぞれ「クレンジングバブル容器」、「1,260」の記載されている納品日を「2005.12.15」とする納品書写しが添付されていることが認められる。

オ 乙第8号証は、平成19年8月20日付の「阪急電鉄(株)歌劇事業部」によって、「クレンジングバブル(150ml)」が「株式会社加美乃素本舗」から仕入れて当ショップで販売されていることの証明書であって、乙2号証の写真と同様の容器正面と裏面写真の写しに「SIGNAL\シグナル\SIGNALY」が表記されている用紙が添付されていることが認められる。

(2) 以上、被請求人の提出に係る乙第1号証ないし乙第8号証を総合すれば、本件審判の請求の登録日(平成19年7月20日)前3年以内に、通常使用権者である「株式会社加美乃素本舗」が、本件商標と社会通念上同一の商標を、商品「化粧品」の範疇に属する「クレンジング洗顔料」すなわち「クレンジング機能をもった洗顔料」について使用していたと認め得るところである。

そして、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何等弁駁するところがない。

してみれば、通常使用権者は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件審判の請求に係る指定商品に含まれる「クレンジング機能をもった洗顔料」について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものといわざるを得ない。

したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の「化粧品」について、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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