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Trademark Appeal Case

不使用取消審判の使用事実

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2006−31584(T2006−31584/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4469474号商標(以下「本件商標」という。)は、平成11年11月9日に登録出願され、「ACUTRAK」の文字を標準文字で表してなり、第10類「骨折治療・切骨術・一般的関節及び骨治療のための整形外科手術で使用する骨用ねじ,その他の整形外科用器具」を指定商品として、同13年4月20日に設定登録されたものである。

2.請求人の主張

商標法第50条第1項の規定により、本件商標の登録を取り消す、審判請求費用は被請求人の負担とする、との審決を求め。その理由を次のように述べた。

〔請求の理由〕

(1)本件商標は、平成11年11月9日に登録出願され、前記したとおりの商品を指定商品として登録されたものである。

(2)しかしながら、被請求人は、本件商標をその指定商品のいずれについても、継続して3年以上日本国内において使用していない。また、提出した本件商標の登録原簿に示すとおり、本件商標について専用使用権者は存在せず、また、通常使用権者として本件商標を使用している者も存在しない。

したがって、本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても、その指定商品について使用されていないものである。

よって、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定に基づき取り消されるべきであるから、請求人は、本件審判につき請求の趣旨通りの審決を求めるものである。

3.被請求人の主張

被請求人は、本件審判請求を棄却する、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。と答弁(答弁補充を含む)し、その理由を次のように述べ証拠方法として乙第1号証ないし第5号証を提出している。

〔答弁の理由〕

(1)本件商標の使用事実

本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内で商標権者及びその販売元により指定商品「骨折治療・切骨術・一般的関節及び骨治療のための整形外科手術で使用する骨用ねじ」について使用されている。

被請求人は本件商標の使用を示すため、商品の納品書等の書類を収集しているが、証拠中に営業秘密事項を含んでいるものもあるため、現在、いずれの証拠を開示すべきかにつき検討中である。

なお、現時点で提出可能な資料を証拠として提出する(乙第1号証及び第2号証)。乙第1号証は出願人商品の日本販売元の1つである小林メディカルカンパニー(以下「小林メディカル」という。)発行の2006年版のパンフレット写しである。また、乙第2号証は同じく小林メディカル発行の2004年版のパンフレット写しである。

これらパンフレットの表紙及び各頁には「ACUTRAK」と表示されており、これは登録商標と社会通念上同一の商標の使用と言える。また、これに対応した「アキュトラック」なる仮名文字も使用されている。

なお、パンフレット中では「アキュトラック4/5」、「アキュトラック プラス」等、ねじの大きさ等にあわせて商標が使い分けられてはいるものの、被請求人は、これらのねじの総称として「ACUTRAK」及び「アキュトラック」なる商標のみの使用もしており、このことは例えば乙第1号証第1頁からも明らかである。

また、これら商標が使用されている「圧迫調整固定用スクリュー」とは、乙第1号証の第1頁から6頁に示されるように、骨接合手術などにおいて、骨片に埋め込み、骨と骨とを結合させるために使用するねじであり、これは指定商品の範囲に含まれるものといえる。

さらに、乙第3号証は小林メディカルのホームページのプリントアウトであり、平成19年6月21日に印字したものである。当該プリントアウト中においても、「圧迫調整固定用スクリュー」の商標として「アキュトラック」が使用されている。なお、被請求人は、開示可能な証拠を選定次第、追って更なる答弁書を提出する。

〔答弁補充(上申)の内容〕

(1)本件商標の使用を示す証拠の補充

(1−1)本件商標が付された商品「圧迫調整固定用スクリュー」は、代理店を通じて日本に輸入・販売されている。当該事実を証明するため、平成19年6月21日提出の乙第1号証から第3号証に加え、乙第4号証及び第5号証をここに提出する。

ここで、乙各号証に示された小林メディカルは、本件商標を付した商品の主たる販売代理店であり、当該商品の販売にあたり、本件商標を使用できる立場にある。

同じく、乙各号証には「Acumed LLC」という名称が使用されている。ここで、被請求人「アキュームド・インク(Acumed Inc.)」は「Acumed LLC」の親会社であり、同社の事業活動をコントロールできる立場にあるため、「Acumed LLC」に対し本件商標の使用も認めている。なお「Acumed LLC」は、2002年12月9日に被請求人を親会社として設立された「Acumed operating LLC」が2002年12月10日に名称変更したものである。

(1−2)乙第4号証は、本件商標が付された商品の小林メディカルに対する2005年(平成17年)2月14日付の納品リストである。営業秘密事項を含むため、商品の単価や数量は代理人にて黒塗り及びマスキングしたが、当該リストにおいて、乙第1号証及び第2号証カタログに「ACUTRAK」シリーズの「圧迫調整固定用スクリュー」として掲載されていた「STANDARD ACUTRAK」「MINI ACUTRAK」「ACUTRAK PLUS」「ACUTRAK 4/5」の各商品がそれぞれ小林メディカルに出荷されたことが示されている。なお、商品名の左側に示された「AT‐1150−S」、「AT−1225‐S」等の記号は、それぞれの商品の品番に対応しており、このことは乙第1号証カタログの裏表紙記載の品番一覧からも明らかである。

(1−3)乙第5号証は「STANDARD ACUTRAK」をはじめとする「ACUTRAK」シリーズの各商品について販売代理店たる小林メディカルとの取引を示す2006年(平成18年)の売上一覧で、「Acumed LLC」社作成にかかるものである。これらの資料も営業秘密事項を含むため、商品の単価と数量は代理人にてマスキングしているが、表の左側の欄において、乙第1号証の裏表紙の品番一覧に示された品番が明示されている。このように、乙第1号証及び第2号証カタログに掲載の「ACUTRAK」シリーズ各商品は2006年(平成18年)において毎月継続的に日本に出荷されていることが分かる。

(1−4)以上より、本件商標は、本件審判の請求の登録日前3年以内に、被請求人から商標の使用を許された「Acumed LLC」及び小林メディカルによって、請求にかかる指定商品のうち少なくとも「骨折治療・切骨術・一般的関節及び骨治療のための整形外科用手術で使用する骨用ねじ」につき使用されていたものである。

(2)本件審判請求が棄却されるべき理由

答弁書における本件商標の使用事実より明らかなように、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内に指定商品たる「骨折治療・切骨術・一般的関節及び骨治療のための整形外科手術で使用する骨用ねじ」について使用されているものであるから、商標法50条1項の規定により取り消されるべきものではない。

(3)結 語

以上のとおり、本件審判請求は、棄却されるべきである。

よって、請求の趣旨とおりの審決を求めるものである。

4.当審の判断

本件審判において被請求人より提出された乙第1号証は、被請求人より許諾を受けた通常使用権者と認め得る小林メディカル発行の商品カタログ(カラー)と認められるところ、このカタログの表紙上には「圧迫調整固定用スクリュー」、「Headless Compression Screw」、「ACUTRAK」(「C」の文字はわずかに図案化されている。以下同じ。)、「アキュトラックスクリュー」等の文字からなる表題が表示され、また、表紙の最上部には被請求人の商号(略称)が英文字で「ACUMED」と表示されている。そして、第1頁をみると最上部に「ACUTRAK」と表示され、その下に製品の説明がされており、その一部に「上記製品により、舟状骨骨折などの小骨片のみならず下肢のより大きな骨片の固定および指節間関節固定などの適応でも使用いただけます。」との説明がされている。他の頁でも最上部に「ACUTRAK」の表示と共に、写真又は図形を付けて各種の「ACUTRAK」製品の説明がされていることが認められる。

さらに、カタログの最終頁は「ORDER INFORMATION」の頁として各種の「アキュトラック」製品のカタログ番号と品名が一覧で掲載されており、頁下部に製造元として被請求人の関連会社の商号(略称)が「Acumed,LLC.」と記載され、その右に「小林メディカル」及び製造販売元として「小林製薬株式会社」と表示され、その住所、電話番号などが記載されている。そして、このカタログの作成日と認められる「2006.3.3,000」の数字が同頁の右下最下部に記載されている。

乙第2号証は、乙第1号証と同じくの小林メディカル発行の「ACUTRAK」の表題の付いた2004年12月1日作成の商品カタログと認められるものであり、各「ACUTRAK」製品が詳細な図面と共に商品説明がされている。同じく最終頁には、製造元として「Acumed,LLC.」、その右に「小林メディカル」及び製造販売元として「小林製薬株式会社」、その住所、電話番号などが表示されていて、右下最下部には「2004.12.1,000」の数字が表示されていることが認められる。

追って、乙第3号証は、本件審判の予告登録後、半年以内の「小林メディカル」のインターネットのホームページ(写し)と認められるところ、その製品一覧の中に、「圧迫調整固定用スクリュー」、「アキュトラック」と掲載されており、本件商標が継続して上記商品に使用されていることを推認し得る証拠といえるものである。

しかして、乙第1号証及び第2号証に掲載されている「圧迫調整固定用スクリュー(Headless Compression Screw)」は、これらカタログに記載されている商品説明、写真及び図面等からみて、本件指定商品中の「骨折治療・切骨術・一般的関節及び骨治療のための整形外科手術で使用する骨用ねじ」と認められるものであり、そして、各カタログの表紙及び中頁には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標といえる「ACUTRAK」の欧文字が表示されていることが認められる。

かつ、各カタログの最終頁に記載されている発行年月日の日付からすれば、本件審判請求の登録(平成19年1月22日)前3年以内に本件商標の指定商品に属する上記商品についての使用と認めることができる。

してみれば、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者及び通常使用権者により本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標をその指定商品に使用されていたものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第50条第1項の規定により、その登録を取り消すべきものではない。

よって、結論のとおり審決する。

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