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Trademark Appeal Case

著名商標類似と品質誤認

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−25177(T2003−25177/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、平成14年5月28日に登録出願されたものであるが、指定商品については、当審における同19年10月31日付け提出の手続補正書によって、「フリース製の被服,フリース製のガーター,フリース製の靴下止め,フリース製のズボンつり,フリース製のバンド,フリース製のベルト,フリース製の履物,フリース製の仮装用衣服,フリース製の運動用特殊衣服,フリース製の運動用特殊靴」に補正されたものである。

第2 原査定における拒絶理由の要点

1 本願商標は、その構成中に、ポーラ化成株式会社(在静岡市)が、本願出願前に化粧品について日本国内で使用した結果、著名となった標章「Pola」(ポーラ)の文字と酷似する文字を含むものであるから、これを本願指定商品に使用した場合、本願商標に接した取引者・需要者は、上記の者の業務に係る商品あるいは何らかの関係のある者の商品であるかのごとく商品の出所について、誤認・混同を生ずるおそれがある。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

2 商標法第4条第1項第16号について

本願商標は、その構成中にフリース(羊毛)を意味する「fleece」の文字を含むものであるから、これを本願指定商品に使用した場合、本願商標に接する取引者・需要者は、該商品がフリースを使用した商品であると認識するので、本願指定商品中フリース製の商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について、誤認・混同を生ずるおそれがある。

したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

3 商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、次の登録商標と同一又は類似であって、その商標に係る指定商品(指定役務)と同一又は類似の商品(役務)について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(1)登録第3065431号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「家事用手袋」他第21類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同7年8月31日に設定登録され、その後、同17年9月13日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(2)登録第3079210号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「飛び込み台(金属製のものを除く。)」他第19類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同7年10月31日に設定登録され、その後、同17年11月8日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(3)登録第3092405号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「失禁用おしめ」他第5類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同7年11月30日に設定登録され、その後、同17年12月20日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(4)登録第3120106号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「靴飾り(貴金属製のものを除く。),靴はとめ,靴ひも,靴ひも代用金具」他第26類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年2月29日に設定登録され、その後、同18年9月19日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(5)登録第3141204号商標(以下「引用商標5」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「スリーピングバッグ」他第20類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年4月30日に設定登録され、その後、同18年8月29日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(6)登録第3205928号商標(以下「引用商標6」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「アイゼン,カラビナ,金属製あぶみ,金属製飛び込み台,拍車,ハーケン」他第6類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年10月31日に設定登録され、その後、同18年11月28日に、商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、商標登録の取消し審判により、指定商品中「鉄及び鋼,非鉄金属及びその合金」については、その登録は取り消すべき旨の審決がされ、同18年4月10日にその確定審決の登録がされたものである。

(7)登録第3226880号商標(以下「引用商標7」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同8年11月19日に設定登録され、その後、同19年6月5日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(8)登録第3226881号商標(以下「引用商標8」という。)は、「別掲(2)のとおりの構成よりなり、平成5年4月13日に登録出願、第25類「履物」を指定商品として、同8年11月19日に設定登録され、その後、同19年6月5日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(9)登録第3232618号商標(以下「引用商標9」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「貴金属製のがま口・靴飾り・コンパクト及び財布」他第14類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年12月25日に設定登録され、その後、同19年1月16日に、商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、商標登録の取消し審判により、指定商品中「貴金属」については、その登録は取り消すべき旨の審決がされ、同18年4月14日にその確定審決の登録がされたものである。

(10)登録第3238146号商標(以下「引用商標10」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル」他第8類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年12月25日に設定登録され、その後、同19年1月16日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(11)登録第3242359号商標(以下「引用商標11」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「医療用手袋」他第10類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同8年12月25日に設定登録され、その後、同19年1月16日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(12)登録第3243660号商標(以下「引用商標12」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「乗馬用具」他第18類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年1月31日に設定登録され、その後、同19年1月30日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(13)登録第3243661号商標(以下「引用商標13」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「ザイル,登山用又はキャンプ用のテント,靴用ろう引き縫糸」他第22類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年1月31日に設定登録され、その後、同19年1月30日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(14)登録第3266246号商標(以下「引用商標14」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター」他第9類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年3月12日に設定登録され、その後、同19年3月6日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(15)登録第3273456号商標(以下「引用商標15」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「紙製幼児用おしめ」他第16類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年4月4日に設定登録され、その後、同19年3月6日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(16)登録第3276635号商標(以下「引用商標16」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成6年5月25日に登録出願、「体操用マット」他第27類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年4月11日に設定登録され、その後、同19年3月6日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(17)登録第4063047号商標(以下「引用商標17」という。)は、「POLA」の欧文字及び「AMIAN PRESTIGE」の欧文字を2段に書してなり、平成8年4月18日に登録出願、第25類「履物」を指定商品として、同9年10月3日に設定登録され、その後、同19年7月31日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

(18)登録第4079068号商標(以下「引用商標18」という。)は、「ポーラ」の片仮名文字及び「POLA」の欧文字を2段に書してなり、平成4年4月30日に登録出願、「絶縁手袋」他第17類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同9年11月7日に設定登録され、その後、同19年7月31日に、商標権存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。

以下、引用商標1ないし引用商標18を一括していうときは、単に「引用商標」という。

(19)消滅した引用商標について

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標中、登録719450号商標、登録2457484号商標、登録2457485号商標、登録2457488号商標、登録2457489号商標、登録2492712号商標、登録2492713号商標、登録2614955号商標及び登録3253928号商標は、商標登録原簿の記載によれば、存続期間の満了により消滅しているものである。

したがって、当該引用商標との関係においては、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

第3 当審の判断

1 商標法第4条第1項第16号について

当審における平成19年10月31日付け提出の手続補正書によって、本願の指定商品が「フリース製の被服,フリース製のガーター,フリース製の靴下止め,フリース製のズボンつり,フリース製のバンド,フリース製のベルト,フリース製の履物,フリース製の仮装用衣服,フリース製の運動用特殊衣服,フリース製の運動用特殊靴」に補正された結果、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)商標の類否について

「商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがあるかどうかによって決せられるべきものであり、その際、商品に使用された商標が、その外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して、全体的に考察すべく、かつ、その商品の取引の実情を明らかにし得る限り、その具体的取引状況に基づいて判断すべきものである。」(昭和39年(行ツ)第110号、最高裁判所判決)。

そこで、この点に留意しつつ、本願商標と引用商標との類否について検討する。

(2)本願商標と引用商標の外観、称呼及び観念について

本願商標は、別掲(1)のとおり「Polarfleece」の欧文字よりなるところ、その構成中、後半部分の「fleece」の文字(語)は、「紡毛織物の一種。布面が長いけばで覆われた柔軟な,なめらかな織物で、高級な外套(がいとう)地とされている。斜文組織の二重織物で,製織後はフェイス仕上げをほどこす。外観が羊毛のフリース状であるところから名づけられた名称。キャメル・フリース,モヘア・フリースなどがある。」(「新・田中千代服飾辞典」900頁、株式会社同文書院、2007年4月1日発行)、「毛足の長い,柔らかな,羊毛や獣毛の毛を立てたコート地.もとはひとかたまりの羊毛.羊,アルパカなどの毛皮のこと.」(「コンサイスカタカナ語辞典」880頁、株式会社三省堂、1996年12月1日発行)、「ペットボトルを再利用したエコロジー素材。軽く、暖かいうえ価格がウール素材の半分程度というリーズナブルさも加わって、アウトドアウェアをはじめさまざまなアイテムに用いられるようになっている。」(「現代用語の基礎知識2007」1279頁、自由国民社、2007年1月1日発行)等の意味を有する語である。

そうとすれば、本願商標「Polarfleece」を、その指定商品「フリース製の被服,フリース製のガーター,フリース製の靴下止め,フリース製のズボンつり,フリース製のバンド,フリース製のベルト,フリース製の履物,フリース製の仮装用衣服,フリース製の運動用特殊衣服,フリース製の運動用特殊靴」に使用したときは、本願商標に接する取引者、需要者は、後半部分の「fleece」文字は、本願商標が使用されている商品が「フリース(fleece)製」であることを把握、理解するにとどまり、商品の素材及び品質を表示したものと容易に認識するものとみるのが相当である。

してみれば、本願商標の自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、前半部分の「Polar」の文字部分にあるものといわなければならない。

したがって、本願商標はその構成文字に相応して「ポーラーフリース」及び「ポウラーフリース」の一連の称呼を生ずる外に、本願商標の指定商品との関係においては、単に「Polar」の文字に相応して「ポーラー」及び「ポウラー」の称呼を生ずるものというべきである。

そして、「Polar」の文字(語)は、英語の辞書によれば「北極の、極地の」等を意味する英語であることが認められるが、我が国において日常親しまれて使用、認識されているものとは認められないので、特定の観念を有さない一種の造語とみるのが相当である。

他方、引用商標1ないし引用商標7、引用商標9ないし引用商標16及び引用商標18は、「ポーラ」の片仮名文字と「POLA」の欧文字を2段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して「ポーラ」の称呼を生ずるものである。

また、引用商標8は、別掲(2)のとおり、「POLA」の欧文字及びやや図案化され、かつ、「POLA」の約2倍の大きさよりなる「amian」の欧文字を2段に書してなるところ、「POLA」の文字と「amian」の文字とは、外観上分離して把握し得ることから、「POLA」の文字は、独立して自他商品識別標識としての機能を有するというべきであり、当該構成文字に相応して「ポーラ」の称呼を生ずるものである。

さらに、引用商標17は、「POLA」の欧文字及び「AMIAN PRESTIGE」の欧文字を2段に書してなるところ、「POLA」の文字と「AMIAN PRESTIGE」の欧文字とは、外観上分離して把握し得ることから、「POLA」の文字は、独立して自他商品識別標識としての機能を有するというべきであり、当該構成文字に相応して「ポーラ」の称呼を生ずるものである。

そして、「POLA」(Pola)の文字は、英語の辞書によれば「女性名」を意味する英語であることが認められるが、我が国において日常親しまれて使用、認識されているものとは認められないので、特定の観念を有さない一種の造語とみるのが相当である。

そこで、本願商標と引用商標との外観についてみるに、本願商標構成中において自他商品識別機能を有する「Polar」の部分と引用商標構成中の「POLA」の文字とは、大文字と小文字の差はあるとしても、アルファベットの「P」(P)、「o」(O)、「l」(L)及び「a」(A)の配列を全く同じくしており、「Pola」の後部に「r」を付加した点で相違するところが認められる。

そして、その「r」の文字の位置するところは「Polar」の最後部(本願商標構成中の中央部)であって、外観識別上における影響力の少ない部分である。

してみれば、本願商標と引用商標とは、彼此相紛らわしく、外観上類似した商標である。

次に、本願商標より生ずる「ポーラー」の称呼と引用商標より生ずる「ポーラ」の称呼とを比較するに、両称呼は「ポー」と「ラ」の音を共通にし、その相違するところは、「ラ」の音の母音「a」をのばすか否かである。

しかして、両称呼の差異は、「ラ」の音を発音したままの状態でのばすか否かにすぎず、またその相違点は称呼識別上印象の弱い末尾に位置することとも相俟って、この差異が称呼全体に及ぼす影響は少なく、明瞭に聴別し難いものであるから、「ポーラー」と「ポーラ」をそれぞれ一連に称呼するときには、その語調、語感が近似したものとして聴取され、彼此聴き誤るおそれがあるものというべきである。

また、観念については、共に特定の観念を有さない造語であるから、比較することができない。

そして、本願商標の指定商品は引用商標の指定商品と同一または類似の商品を包含しているものである。

(3)具体的取引状況について

引用商標構成中の「POLA」の文字は、引用商標の商標権者が化粧品、石鹸に使用する商標として、日本国内において、広く知られているものと認めることができる。

そして、引用商標の商標権者は、本願の指定商品に包含される「フリース製のベスト」、「フリース製のプルオーバー」、「フリース製のカーデガン」、「フリース製の帽子」、「フリース製のガウン」、「フリース製のエプロン」等を販売している事実がある。

そうとすれば、引用商標の商標権者より「フリース製の被服(ベスト、プルオーバー、カーデガン、帽子、ガウン、エプロン等)」を購入した取引者、需要者が、時と所を異にして、本願商標「Polarfleece」を付した「フリース製の被服」に接した場合には、本願商標中の「Polar」の文字に着目し、これより、「Polar」と外観及び称呼が類似する著名商標の「POLA」を連想、想起し、出所の混同を生ずるおそれがあるといべきである。

(4)請求人の主張について

(ア)請求人は、本願商標が被服業界において著名である旨主張し、甲第10号証ないし甲第14号証を提出している。

しかしながら、甲第10号証ないし甲第14号証において、本願商標が使用されているのは、甲第14号証のみであり、しかも、「こおひいぶれいく フリース豆知識!」の文章中で、「ポリエステル繊維のフリースのルーツは、1970年代にアメリカのMalden Mills社で発明された『Polarfleece(R)』であると伝えられています。」と触れられているにすぎない。

してみれば、この程度の証拠によっては、本願商標が著名であるとの請求人の主張は採用できない。

(イ)請求人は、「Polartec」が被服業界において著名である旨主張し、甲第26号証ないし甲第28号証を提出している。

しかしながら、「Polartec」と本願商標「Polarfleece」とは、別異の商標であるから、仮に、「Polartec」の著名性が認められたとしても、そのことのみをもって、本願商標「Polarfleece」の著名性を認めることはできない。

(ウ)請求人は、過去の登録例及び登録異議の申立てについての決定例を挙げて本願商標も登録されるべき旨主張する。

しかしながら、出願商標と引用商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の登録例や登録異議の申立てについての決定例の判断に拘束されることなく検討されるべきものであるから、請求人の主張は採用できない。

(エ)請求人は、外国の登録例を挙げて(甲第30号証(枝番号も含む。))、本願商標が登録されるべき旨主張する。

しかしながら、我が国と外国とでは法制度及び商取引の実情を異するものであるから、外国の登録例があるからといって、そのことから我が国においても直ちに本願商標を登録すべきであるとはいえないことは明らかというべきであるから、請求人の主張は採用できない。

(オ)請求人は、著名商標「POLA」の商標との関係で、商標の出所の混同は一度も生じていない旨主張している。

しかしながら、商標の出所の混同は一度も生じていないことを証する証拠は何ら提出されおらず、また、本願商標と引用商標とが類似することは、上記(1)及び(2)で認定したとおりであるから、請求人の主張は採用できない。

(5)結語

以上のとおり、本件商標と引用商標とは、観念においては比較できないとしても、外観及び称呼において彼此相紛らわしいものであるから、「POLA」の商標が著名であるという具体的取引状況をも含めて総合的に考慮すれば、類似するものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当し、登録できないとした原査定は、同法第4条第1項第15号に言及するまでもなく妥当であって、取り消す限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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