Trademark Appeal Case
造語商標の称呼・観念類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2006−90572(T2006−90572/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4977478号商標(以下「本件商標」という。)は、「初乳力」の文字を標準文字により表してなり、平成17年8月25日に登録出願され、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同18年8月11日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商願2005−078157号に係る商標(以下「引用商標」という。)は、「初乳のチカラ」の文字を標準文字により表してなり、平成17年8月22日に登録出願、その後、拒絶査定不服審判の結果、登録第5109005号商標として、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同20年2月1日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、本件商標は、「初乳力」の標準文字よりなるものであって、「初乳の力」すなわち「初乳が持つ力」の観念を生ずるのに対し、引用商標は、「初乳のチカラ」の文字よりなり、同様に「初乳の力」すなわち「初乳が持つ力」の観念を生ずるのと認められる。
したがって、両商標は、かかる観念において共通する類似のものというべきである。
また、本件商標の指定商品中、申立に係る指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものと認められる。
以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1項により、その登録は取り消されるべきものである。
4 当審の判断
本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記1のとおりの構成からなるところ、その構成文字に相応して「ショニュウリョク」の称呼を生ずるものである。
また、本件商標は、その構成中の「初乳」の文字が「出産後約1週間の間に分泌する乳汁。やや黄色の水様の液で、新生児に必要な貴重栄養物を含む。」を意味し、また、「力」の文字が「自らの体や他の物を動かし得る、筋肉の動き。気力。精神力。精根」等の意味を有するとしても、商標全体としては、直ちに特定の意味合いをもって理解されるものではなく、一種の造語というべきである。
他方、引用商標は、上記2のとおりの構成からなるところ、その構成文字に相応して「ショニュウノチカラ」の称呼を生ずるものである。
また、その構成中「初乳」の文字が上記意味を有し、「チカラ」の文字が「力」を表す場合があるとしても、商標全体としては、直ちに特定の意味合いを看取させるものとは言い難いものである。
しかして、本件商標から生ずる「ショニュウリョク」と、引用商標から生ずる「ショニュウノチカラ」の称呼とは、相違する音質の差、音構成等に明らかな差異が認められるものであるから、称呼上、両者は容易に区別し得るものであり、いずれも特定の観念を有しない一種の造語として認識し把握されるとみるのが相当であるから、観念上両者を比較すべくもない。
また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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