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Trademark Appeal Case

「紀文」と複合商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900324(T2007−900324/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5039398号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5039398号商標(以下「本件商標」という。)は、「紀文フードケミファ」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月4日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料,乳清飲料,飲料用野菜ジュース」を指定商品として、同19年4月6日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由の要点

1 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標は、以下の引用商標と類似する商標であり、また、指定商品も同一又は類似のものである。

(ア)登録第413164号商標(以下「引用商標1」という。)は、「紀文」の漢字を縦書きしてなり、昭和25年4月6日登録出願、第45類「他類に属しない食料品及び加味品、但し寿司及其類似品を除く」を指定商品として、同27年6月26日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成16年2月12日に指定商品の書換登録があった結果、第29類「食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,野菜のつくだに,果実の漬物,野菜の漬物,果実の缶詰及び瓶詰(乾燥果実の缶詰及び瓶詰を除く。),野菜の缶詰及び瓶詰(乾燥野菜の缶詰及び瓶詰を除く。),ジャム,マーマレード,きのこ類の味つけ,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」、第30類「甘酒,みそ,ごま塩,化学調味料,香辛料,ゼリーのもと,ドーナツのもと,ホットケーキのもと,プリンのもと,水ようかんのもと,酒かす」、第31類「ホップ,食用魚介類(生きているものに限る。),昆布,あらめ,わかめ,のり,あおさ,ひじき,種卵」とされているものである。

(イ)登録第885786号商標(以下「引用商標2」という。)は、「紀文」の漢字を縦書きしてなり、昭和43年11月7日登録出願、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、同45年12月24日に設定登録され、その後、3回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、同13年3月7日に指定商品の書換登録があった結果、第29類「食用油脂,乳製品」、第30類「調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」、第32類「乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」とされているものである。

(ウ)登録第1453625号商標(以下「引用商標3」という。)は、「紀文」の文字を縦書きしてなり、昭和50年5月16日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品、ただし、すし、べんとう、サンドイツチを除く」を指定商品として、同56年1月30日に設定登録登録され、その後、2回にわたり商標権存続期間の更新登録がされ、また、指定商品については、平成13年11月14日に指定商品の書換登録があった結果、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,酒かす」、第31類「コプラ,麦芽,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,果実,野菜,糖料作物」、第32類「飲料用野菜ジュース 」 とされているものである。

(エ)登録第4522560号商標(以下「引用商標4」という。)は、「紀文」の漢字を縦書きしてなり、平成12年12月5日登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」、第31類「あわ,きび,ごま,そば,とうもろこし,ひえ,麦,籾米,もろこし,うるしの実,コプラ,麦芽,ホップ,未加工のコルク,やしの葉,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,獣類・魚類(食用のものを除く。)・鳥類及び昆虫類(生きているものに限る。),蚕種,種繭,種卵,飼料,果実,野菜,糖料作物,種子類,木,草,芝,ドライフラワー,苗,苗木,花,牧草,盆栽,飼料用たんぱく」、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス 」、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒 」を指定商品として、同13年11月16日に設定登録されたものである。

以下、上記引用商標1ないし引用商標4を一括していうときは、単に「引用商標」という。

(2)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

2 商標法第4条第1項第15号について

引用商標3は、著名商標であるところ、このことは、引用商標3が防護標章登録を受けていること及びAIPPI発行の「日本有名商標集」に掲載されている事実からも推認し得るものである。

しかして、本件商標「紀文フードケミファ」は、引用商標3の構成文字「紀文」(以下「使用商標」という。)を、そのまま一部に有するものであるから、「他人の著名な商標と他の文字とを結合した商標」に該当する。

そうとすれば、本件商標が、申立人とは法律上の関係がない者によって、その指定商品に使用されると、申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録を取り消されるべきである。

第3 当審の判断

1 商標第4条第1項第11号について

本件商標は、「紀文フードケミファ」の文字を表してなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさの文字をもって同じ間隔に表示されており、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものである。

また、これより生ずる「キブンフードケミファ」の称呼も格段冗長とはいえず、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。

さらに、平成20年4月3日付け意見書に添付された乙第1号証ないし乙第189号証及び乙第201号証ないし乙第253号証(枝番を含む。)によれば、商標権者が、本件商標「紀文フードケミファ」を社名の略称として使用した結果、本件商標は一体不可分のものとして取引者、需要者間に広く知られていると認めることができる。

してみれば、本件商標は、常に構成文字全体をもって取引に資される一体不可分のものというのが相当であり、本件商標からは、「キブンフードケミファ」の称呼のみを生ずるというのが相当である。

一方、引用商標は、「紀文」の漢字を縦書きしてなるものであるから、その構成文字に相応して「キブン」の称呼を生ずる。

そこで、本件商標の称呼と引用商標の称呼とを比較すると、本件商標より生ずる「キブンフードケミファ」の称呼と引用商標より生ずる「キブン」の両称呼は、音構成、構成音数において顕著な差異を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれのないものといわなければならない。

また、本件商標と引用商標は、外観においては判然と区別し得る差異を有するものである。

さらに、本件商標と引用商標は、共に特定の意味合いを有さない造語と認められるから、観念を比較することはできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても非類似の商標といわなければならない。

2 商標法第4条第1項第15号について

本件商標と使用商標とは、上記1で述べたとおり、商標それ自体異なるものとして取引者、需要者に印象付けられるというべきであるから、本件商標に接する取引者、需要者が引用商標3を連想、想起することは極めて少ないというべきである。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、当該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものということはできない。

3 むすび

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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