Trademark Appeal Case
結合商標の一体不可分性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2007−900325(T2007−900325/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5039599号商標(以下「本件商標」という。)は、「紀文フードケミファ」の文字を標準文字で表してなり、平成18年7月4日に登録出願、第1類「化学品,肥料,植物成長調整剤類,のり及び接着剤(事務用又は家庭用のものを除く。)」を指定商品として、平成19年4月6日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第1453625号商標(以下「引用商標」という。)は、「紀文」の文字を縦書きしてなり、昭和50年5月16日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品、ただし、すし、べんとう、サンドイツチを除く」を指定商品として、同56年1月30日に設定登録され、その後、2回に亘り商標権存続期間の更新登録がなされ、また、指定商品については、平成13年11月14日に指定商品の書換登録がなされた結果、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,酒かす」、第31類「コプラ,麦芽,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,果実,野菜,糖料作物」、第32類「飲料用野菜ジュース 」となっているものである。
(2)引用商標は、著名商標であるところ、このことは、引用商標が防護標章登録を受けていること及びAIPPI発行の「日本有名商標集」に掲載されている事実からも推認し得るものである。
(3)しかして、本件商標「紀文フードケミファ」は、引用商標の構成文字「紀文」(以下「使用商標」という。)を、そのまま一部に有するものであるから、「他人の著名な商標と他の文字とを結合した商標」に該当する。
そうとすれば、本件商標が、申立人とは法律上の関係がない者によって、その指定商品に使用されると、申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当し、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記1で述べたとおり、「紀文フードケミファ」の文字を表してなるところ、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさの文字をもって同じ間隔に表示されており、外観上まとまりよく一体的に把握し得るものである。
また、これより生ずる「キブンフードケミファ」の称呼も格段冗長とはいえず、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。
さらに、平成20年4月7日付け意見書に添付された乙第1号証ないし乙第189号証及び乙第201号証ないし乙第253号証(枝番を含む。)によれば、商標権者が、本件商標「紀文フードケミファ」を社名の略称として使用した結果、本件商標は一体不可分のものとして取引者、需要者間に広く知られていると認めることができる。
してみれば、本件商標は、常に構成文字全体をもって取引に資される一体不可分のものというのが相当である。
そうとすれば、本件商標と使用商標とは、商標それ自体異なるものとして取引者、需要者に印象付けられるというべきであるから、本件商標に接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起することは極めて少ないというべきである。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、当該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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