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結論
敗訴(請求棄却)
商標周知性の立証不足
- 審判番号
- 異議2007−900427(T2007−900427/J7)
- 審判種別
- 異議
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5053533号商標(以下「本件商標」という。)は、「ライツフォル」及び「reizvoll」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成18年11月21日に登録出願、第1類、第3類、第5類、第21類、第24類及び第44類に属する商標登録原簿に記載の商品・役務を指定商品・指定役務として、同19年6月8日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4741161号商標(以下「引用A商標」という。)は、別掲1に示すとおりの構成からなり、平成15年4月14日に登録出願、第26類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同16年1月16日に設定登録されたものである。
また、申立人が引用する商標(以下「引用B商標」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなるものである。
以下、これらを「引用商標」という。
(2)理由の要点
本件商標は、以下のアないしオにより、その登録を取り消されるべきものである。
ア 第4条第1項第15号該当
引用A商標は、申立人によって平成16年より使用され、遅くとも本件商標の出願以前より、申立人の商品を表示する商標として 広く認識されていたものである。
本件商標と引用A商標は、同一の文字から構成されており、商標において同一または類似する。本件商標の指定商品・役務は、引用商標が使用されている商品と関連する商品・役務を含むものである。
したがって、本件商標に接する需要者・取引者においては、商品・役務の提供者につき出所混同を生ずる蓋然性がある。
イ 第4条第1項第10号該当
引用B商標は、申立人によって、平成16年より商品シャンプー、トリートメントに広く使用され、遅くとも本件商標の出願以前より、申立人の商品を表示する商標として、広く認識されていたものである。
本件商標と引用B商標は同一の文字から構成されており、商標において同一または類似する。本件商標の指定商品・役務は、引用商標が使用されている商品・役務と同一・類似の商品を含むものである。
したがって、本件商標に接する需要者・取引者においては、商品・役務の提供者につき出所混同を生ずる蓋然性がある。
ウ 第4条第1項第8号該当
引用商標は、申立人の名称、または著名な略称を含むものであり、申立人の承諾を得ることなく登録された本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。
エ 第4条第1項第7号該当
本件商標の権利者は、引用商標が申立人および申立人の商品を示す商標であることを知っているにもかかわらず、商標登録されていないことを奇貨として本件商標を選択・登録したものであり、その商標の選択・使用は、取引秩序の混乱を招来するものでもあり、公序良俗に反するものである。
オ 第4条第1項第19号該当
本件商標は、申立人の業務を表すものとして日本国内で周知の商標と同一または類似するものであり、不正の目的をもって使用・登録されたものである。
3 当審の判断
(1)申立人提出の証拠によれば、引用A商標が商品ファッションカツラに使用されていること、引用A商標の図形と同様の図形の下に引用A商標と同様の欧文字を表した商標が商品シャンプーやトリートメントに使用されていることが認められる。
しかし、上記商品について引用商標の使用を窺い知ることができるとしても、申立人提出の全証拠を総合してみるに、引用A商標あるいは引用B商標が、本件商標の登録出願時において、同人の取り扱いに係る商品や役務を表示する商標として、その需要者の間で広く認識されるに至っていたとまで認めることはできない。
してみると、本件商標が引用商標と商標において類似性を有するものであるとしても、引用商標の周知性の程度を勘案すれば、本件商標の登録出願時に、本件商標を指定商品・指定役務に使用した場合、需要者が引用商標を想起し連想して、当該商品あるいは役務を申立人あるいは同人と経済的又は組織的に何らかの関係のある者に係る商品あるいは役務と誤認するとは認め難く、商品あるいは役務の出所について混同するおそれがあったとすることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(2)また、本件商標の登録出願時において、引用A商標あるいは引用B商標が需要者に広く認識されるに至っていたと認められないことから、当該条項の他の要件に論及するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第19号に該当するものとはいえない。
(3)申立人提出の全証拠に徴しても、申立人の略称「ライツフォル」が、本件商標の登録出願時において、申立人を指称する略称として一般に認識され受け入れられる程に、著名なものとなっていたとは到底認められない。
したがって、本件商標は、他人(申立人)の著名な略称を含む商標とはいえず、商標法第4条第1項第8号に該当しない。
(4)本件商標は、その構成において、矯激あるいは卑猥等公序良俗を害するおそれがあるものでないことは明らかである上に、その登録出願の過程において著しく社会的妥当性を欠くなどの事情も見いだし得ないものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当するものとは認められない。
(5)以上のとおり、本件商標は商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、その登録は維持すべきものである。
よって、同法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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