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Trademark Appeal Case

地名追加と商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2007−900439(T2007−900439/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5055599号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5055599号商標(以下「本件商標」という。)は、「東京環境アレルギー研究所」の文字を標準文字で表してなり、平成18年8月31日に登録出願、第42類「食品に含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,空気環境におけるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,寝具・室内装飾品・床材・敷物・被服に付着又は含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供」及び第44類「アレルゲンに関する医療情報の提供,アレルギー患者の栄養指導」を指定役務として、同19年4月25日に登録査定、同年6月22日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)がアレルゲン関連情報を提供し、また、寝具類等を表示する商標として広く知られているとして引用する商標は、「環境アレルギー研究所」(以下「引用商標1」という。)及び「山清環境アレルギー研究所」(以下「引用商標2」という。)の文字を書してなるものである。

以下、引用商標1と引用商標2をまとめていうときは、「引用商標」という。

(2)商標法第4条第1項第10号について

(ア)引用商標の周知性について

引用商標は、申立人に係る役務(アレルゲン関連情報の提供)を表示するものとして、平成18年7月頃には、既に、消費者や需要者の間に広く認識されている(甲第1号証ないし甲第7号証)。

(イ)本件商標と引用商標との類否について

本件商標「東京環境アレルギー研究所」は、引用商標1「環境アレルギー研究所」に「東京」の文字を追加したものである。

また、本件商標「東京環境アレルギー研究所」は、引用商標2「山清環境アレルギー研究所」から、「山清」の文字をはずして、申立人の住所である「東京」の文字を追加したものである。

したがって、本件商標と引用商標とは類似する商標である。

(ウ)本件商標の指定役務と引用商標が使用されている役務との類否

本件商標の指定役務である第42類「食品に含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,空気環境におけるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,寝具・室内装飾品・床材・敷物・被服に付着又は含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供」及び第44類「アレルゲンに関する医療情報の提供,アレルギー患者の栄養指導」と、申立人が提供している「アレルゲン関連情報」と同一又は類似する役務である。

(エ)結び

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

(ア)引用商標の著名性について

引用商標は、申立人に係る商品(防ダニふとん類等の寝具類)を表示するものとして、平成18年7月頃には、既に消費者や需要者の間に広く認識されている(甲第1号証ないし甲第7号証)。

(イ)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標とが類似する商標であることは、上記(2)(イ)で述べたとおりである。

(ウ)本件商標の指定役務と引用商標が使用されている商品について

本件商標の指定役務である第42類「食品に含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,空気環境におけるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,寝具・室内装飾品・床材・敷物・被服に付着又は含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供」及び第44類「アレルゲンに関する医療情報の提供,アレルギー患者の栄養指導」と、申立人が販売している「防ダニふとん等」とは、密接不可分の関連にある。

(エ)結び

したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標であるから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(3)商標法第4条第1項第19号について

(ア)引用商標が、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国において広く認識されている点について

引用商標が周知・著名な商標であることは、上記(2)(ア)及び(3)(ア)で述べたとおりである。

(イ)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標とが類似する商標であることは、上記(2)(イ)で述べたとおりである。

(ウ)不正の目的について

商標権者に不正の目的があることを証明するために、甲第15号証を提出する。

(エ)結び

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号について

(ア)引用商標の周知・著名性について

甲第各号証によって、申立人が、「防ダニ加工を施したふとん」に引用商標を使用していることは認められる。

しかしながら、当該「防ダニ加工を施したふとん」の生産量・販売量・市場占有率、当該商品についての営業の規模(店舗数、営業地域、売上等)等が不明であることを考慮すれば、甲第各号証によっては、引用商標の周知・著名性を認めることはできない。

(イ)本件商標と引用商標との類否について

本件商標は、「東京環境アレルギー研究所」の文字よりなるところ、その構成文字は、同じ大きさ、同じ間隔で視覚上まとまりよく一体に表されているものである。また、「研究所」の文字の前に別の文字が付されると、構成文字全体として、研究所の名称を表す場合が多いという実情も認められる。

そうとすれば、本件商標に接する取引者、需要者は、本件商標「東京環境アレルギー研究所」の各構成文字の全体をもって、研究所の名称と認識し、一体不可分のものと把握するとみるのが自然である。

してみれば、本件商標は、「東京環境アレルギー研究所」の観念を有するものであって、その構成文字全体に相応して「トーキョーカンキョーアレルギーケンキュージョ」の一連の称呼のみを生ずるというべきである。

一方、引用商標1は、「環境アレルギー研究所」の文字よりなるところ、その構成文字は、同じ大きさ、同じ間隔で視覚上まとまりよく一体に表されているものである。また、上記のとおり、「研究所」の文字の前に別の文字が付されると、各構成文字全体として、研究所の名称を表す場合が多いという実情が認められる。

そうとすると、引用商標1は、「環境アレルギー研究所」の観念を有するものであって、その構成文字全体に相応して「カンキョーアレルギーケンキュージョ」の一連の称呼のみを生ずるというべきである。

また、引用商標2は、「山清環境アレルギー研究所」の文字よりなるところ、その構成文字は、同じ大きさ、同じ間隔で視覚上まとまりよく一体に表されているものである。また、上記のとおり、「研究所」の文字の前に別の文字が付されると、各構成文字全体として、研究所の名称を表す場合が多いという実情が認められる。

そうとすると、引用商標2は、「山清環境アレルギー研究所」の観念を有するものであって、その構成文字全体に相応して「ヤマセイカンキョーアレルギーケンキュージョ」の一連の称呼のみを生ずるというべきである。

そして、本願商標より生ずる「トーキョーカンキョーアレルギーケンキュージョ」の称呼と引用商標より生じる「カンキョーアレルギーケンキュージョ」及び「ヤマセイカンキョーアレルギーケンキュージョ」の称呼とは、音数、音構成に明らかな差異を有するから、相紛れるおそれはないものである。

また、外観上は明らかに区別し得るものであり、観念も相違するものである。

そうとすれば、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼、観念のいずれの点からも相紛れることのない非類似の商標である。

(ウ)引用商標が使用されている役務について

申立人の提出に係る甲各号証によれば、申立人が提供している「アレルゲン関連情報」は、無料で提供されていると認められるから、商標法上の役務と認めることはできない。

(エ)結び

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

(ア)引用商標の周知・著名性が認められないことは、上記(1)(ア)で述べたとおりである。

(イ)本件商標と引用商標の類似性の程度

本件商標と引用商標が別異の商標であることは、上記(1)(イ)で述べたとおりである。

(ウ)本件商標の指定役務と引用商標が使用されている商品について

本件商標の指定役務である第42類「食品に含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,空気環境におけるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供,寝具・室内装飾品・床材・敷物・被服に付着又は含まれるアレルゲンの測定及びこれに関する情報の提供」及び第44類「アレルゲンに関する医療情報の提供,アレルギー患者の栄養指導」と、申立人が提供している「防ダニふとん等」とは、必ずしも、同一の事業者によって行われているとはいい難いものであり、また、商品の販売場所と役務の提供場所が一致するともいえないものであるから、当該役務と当該商品とが類似するとはいえない。

(エ)結び

したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標ではないから、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものではない。

(3)商標法第4条第1項第19号について

(ア)引用商標が、申立人の業務に係る商品又は役務を表示するものとして日本国内又は外国において広く認識されている点について

引用商標が周知・著名な商標とは認められないこと、上記(1)(ア)及び(2)(ア)で述べたとおりである。

(イ)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標とが類似しない商標であることは、上記(1)(イ)で述べたとおりである。

(ウ)不正の目的について

甲第15号証は、「ヤマセイ株式会社」に関するものであって、商標権者「ITEA株式会社」に関するものではない。

また、本件商標権者と「ヤマセイ株式会社」の代表取締役が同一人であることのみをもって、本件商標権者と「ヤマセイ株式会社」が実質的に同一人であるとすることもできない。

してみれば、甲15号証によっては、商標権者の不正目的を認定することはできないというべきである。

(エ)結び

したがって、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものではない。

(4)結論

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、第15号及び第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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